ナムチェ・バザールのチョルテン(仏塔)
エベレスト街道トレッッキング(7) ナムチェ・バザールにて-続
第3日目:3月30日(日) 曇りのち雪
ナムチェ・バザール(3440m) にて高度順応日だったこの日は、午後から雨又は雪と言う予報でした。
したがって、午前中だけ郊外の丘にあるシェルパ文化博物館を訪ね、午後はロッジでゆっくりと休養することにしました。予報通り、ナムチェの街に戻る頃には雪が降り出しました。
ロッジで昼食を済ませた後は、他のトレッカー達と同様にそのまま食堂に残りました。そして同じテーブルのトレッカー仲間と、おしゃべりをして過ごしました。
食堂で歓談するトレッカー達
その中で、カナダから来ていた女性トレッカーとの会話から、エベレスト街道をトレッキングする上で非常に参考になる話を聞かせて貰いましたので、ご紹介します。
カルガリーからやって来たと言うその女性は、私と同様、単独トレッカーでした。普段からロッキー山脈の3,500m級の山々を登っていると言う逞しい人です。彼女は、既にベースキャンプとゴキョー・ピークを極め、明日はルクラに向かう予定とのことでした。
彼女によると、カナダからインターネットでカトマンズに所在するトレッキング会社に、エベレスト街道のトレッキングツアーを申し込んだとのことでした。しかし、そもそもカトマンズを出発するときは、単独ではなかったとのこと。実際には、1人のガイドと1人のポーター及び他の国から来ていた初対面のトレッカーら計5人から成るグループを組んでカトマンズを出発したようです。
だが、エベレスト街道をトレッキングしている途中でいろいろなトラブルに遭遇したとのこと。往路でタンボチェに着いた時に、1人が高山病にかかり、もう1人は下痢に倒れ、2人がトレッキング続行を断念。その後、3人目のトレッカーが風邪を引いて脱落、そして帰路に就いた時には、もうひとり残っていたトレッカーは別のコースを歩くことになり、現時点では彼女はひとりぼっちになったのだと語ってくれました。
では、なぜ彼女はどのようにして無事に4000-5000mに及ぶ高地のトレッキングを乗り切ってきたのでしょうか?その質問に、丁寧に答えてくれました。
まずは、高山病対策。高山病の予防薬、ダイヤモックスをカトマンズにいたときから飲み始め、その後もずっと服用を続けた。第2には、しっかりとした水分摂取。彼女は毎日欠かさず3リットルのミネラル・ウオターを飲んだ。ダイヤモックスの影響でおしっこが頻繁になるので、その点でも水の補給が重要らしい。第3には、食あたりの予防。トレッキング中は、一切肉食を断ち、野菜や麺類を主体に、毎日同じ食品を食べ続けたとのこと。その理由であるが、肉などはシェルパがルクラから街道の各集落に背負った運んでいる。ロッジやレストランには冷蔵庫がない。したがって、肉は腐りやすいので、一切口にしなかったと説明してくれました。
この話は、大変参考になりました。そして、その日以来、私も肉類は一切食べないことにしました。
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