ナムチェ・バザールの街
エベレスト街道トレッッキング(6) ナムチェ・バザールにて
第3日目:3月30日(日) 曇りのち雪
行程:高度順応日
ナムチェ・バザールは高度3440mの土地柄なので、到着した翌日は、高山病予防としてトレッカーの体を高地に慣らすための高度順応日となっています。天気が良ければ、エベレスト山を展望できるビューポイントまで出かけるのが、通常の行程です。
ところで、ナムチェ・バザールについて簡単に触れると、ここはエベレスト街道で最も大きい集落です。人口が約1500人の観光地で、トレッカーやツーリスト向けのロッジやホテルが20-30軒も存在します。中心街には、銀行、インターネット・カフェ、カラオケ・バー、ベーカリー、薬局、トレッキング用品の店、雑貨店、お土産店などが多数軒を連ねています。
この日の朝は、6時に目が覚めました。昨夜は寒さで震えていましたが、一夜明けて体調は大幅に改善しました。念のため体温を計ると、36.2℃でした。まずは、一安心です。持参したパルスオキシメーターでの測定値は、SpO2(酸素飽和度)が86-90、脈拍数は77-81だったので、昨日よりも良好な結果でした。
本来ならば、この日はエベレスト山を展望できるところまで、散策の予定でした。しかし、天気予報では午後から天候が崩れ、雨か雪との予報でした。実際に外に出ると、一面に曇っていて、遠くの山々は一切見えませんでした。したがって、遠出は止めて、近くの丘の上にあるシェルパ文化博物館(現地語でSherwi Khangba Center)に出かけることにしました。
ナムチェ中心街からシェルパ文化博物館までの道 (シェルパ文化博物館のHPより引用)
8時半ごろにロッジを出発して、坂道を登って行くと、1時間足らずで博物館に到着しました。
博物館に向かうナムチェの上り坂
博物館の前庭には、大きな銅像が立っていました。それは、人類として初めてエベレストの山頂を極めた登山家のエドモンド・ヒラリーでした。
エドモンド・ヒラリーの銅像
広場の周辺をしばし散策してから、博物館に入りました。ここには、シェルパ族の生活スタイルを示す展示品とかヒマラヤに生息する動植物の写真などが展示されていました。
チベット仏教にまつわる曼荼羅の絵
館内を一通り見学した後、1階の大勢の人で混んでいる集会室に入ってい見ました。そこでは、ある登山家がエベレストに登った時のドキュメント映画を放映していました。人を寄せ付けないエベレストの厳しい自然環境に挑む登山の厳しさを実感しました。
11時頃、博物館から外に出ると、既に雨が降り出していました。ナムチェの街に入ると、既に雪景色に変わっていました。
雪に覆われたナムチェの街
ロッジに戻って昼食を終えてから、食堂に集まっている人々といろいろ情報交換を行いました。その中で、既にベース・キャンプまで踏破して帰途の途上にあるカナダ人の女性と長話をしました。その時聞いた話は、これからエベレスト街道を登るトレッカーにとってとても参考になる内容を含んでいましたので、次回の記事でお伝えします。
(続く)
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