Lupinus-ルピナス-

絵本のルピナスさんのように自分なりの「世の中を美しくすること」を見つけたいと思っています。

人間の12感覚/触覚

2010年05月20日 | シュタイナー
4月から始まったアートワークのテーマは「人間がもつ12の感覚」です。

シュタイナーは、人間は12の感覚を持っているといいます。

私は、実はまだこの12感覚のことを本で読んでいなかったので、詳しいことは全然わかりません。

まず先生に最初におしえていただいたのは、


12 自我感覚
11 思考感覚
10 言語感覚
9 聴覚
8 熱感覚
7 視覚
6 味覚
5 嗅覚
4 平衡感覚
3 運動感覚
2 生命感覚
1 触覚

という12の感覚があり、上にいくほど高次の感覚なのだそうです。
この感覚を毎月ひとつずつ体験していく、ということでした。

4月は「触覚」の体験でした。

まず最初に粘土を使ってのワークをしました。
粘土を力を入れて押す、力を緩めるを繰り返しながら粘土の感触を確かめていきます。
目をつぶって手で感じることだけに集中します。
最初は固かった粘土がだんだん柔らかくなっていきます。
固くて石みたいでごつごつしていると感じていたのが、自分の手になじむように柔らかくなると、自分の気持ちも変わってきます。ちょっとほっとする感じになりました。

そして、押してちょっと力を抜いてまた押して・・・を繰り返していると、力を抜いたときに、私はなんとなく粘土と自分の手のひらにふわっとした空間を感じました。
この感覚は粘土でもなく、自分の手のひらでもないような・・・うまく言えないのだけれどどちらでもない感じ。

次は、二人で組になって、お互いの背中、腕などの体に触れていきます。

目を閉じて、他の人の手が自分の背中に触れているのを感じていると、なんだかとても気持ちよくうれしい気持ちになります。
手が離れてしまうと、なんだか寂しい気持ちに。もっと触れていてもらいたいなあと思ってしまいます。
人に触れてもらうのって、本当に気持ちいいんだなあと改めて思ってしまいました。
ただ、背中に手を置いてもらっているだけなのに、とってもほっとするのです。


今回のワークでわかったのは、触覚でもって物に触れたとき、「感情」が生まれるということ。
「この手触りはすき」『気持ちいい」「これはいやだ」というのが自然と出てきます。

また、触ることでその物や人の存在の確認をするということ。
先生がお話ししてくれてなるほど、と思ったのは、触ることを通して、自分とそのものは溶け合うことはない、ということです。
自分と触った物には境界線があり、自分とそのものは違う物なのだということを知ることでもある、ということでした。
私が粘土をこねているときに感じた「空間」は手と粘土の境界線だったのかもしれません。
自分以外の存在を触って確認することで、自分の存在をも確認していくというのも実感しました。

例えば暗闇に自分がいるときに、まっさきにすることは、何かに触ってそれが何なのかを感じ、自分がどの場所にいるか、周りに危険なことはないかなどを確認するということだと思います。そしてそうすることで「私は今ここにいる」という確信がもてます。

家に帰ってから、目をつぶって身の回りの物に触れてみました。
木の机、布のカーテン、綿の洋服など自然素材のものに触れると、気持ちが落ち着きます。
でも、触っていて好きになれなかったのは、プラスチックでした。
もともとプラスチックはあまり好きでなかったのですが、改めて触ってみても、触り心地も好きになれなかった・・・
でも、生活には便利なものではあるのでもちろん有難く使ってはいますが、やっぱり天然素材の方が好きだなあと感じてしまいました。

シュタイナー教育で0歳~7歳の間で木のおもちゃなど自然素材のものを身近に置くことが大事ということが本にも書かれてありますが、
今回、改めてこのことを実感してしまいました。
赤ちゃんは、全身が感覚器官だそうで、身の回りの物が「触覚」が気持ちいい物でなかったら、マイナスの感情が多くなってしまうのかもなあと。

娘も2歳ちかくまで母乳を飲んでいて、私のおっぱいが今でも大好きなのですが、すきあらば触ったり、私が裸でいると口でちゅっと飲むまねをしたりします(笑)
おっぱいに触ると、気持ちいいのだそうです。
小さい頃に口で手で触れて気持ちのよかったことを覚えていて、触ることでほっとするのでしょうね。

そして触ることには「愛情」が伴うということも・・・。

「触覚」は最初のすべてのもととなる感覚なんだなあと、実感しました。

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