Lupinus-ルピナス-

絵本のルピナスさんのように自分なりの「世の中を美しくすること」を見つけたいと思っています。

映画「ヒバクシャ」

2011年05月12日 | 原発
急遽、お友達と「ヒバクシャ 世界の終わりに」という鎌仲ひとみ監督の映画を見てきました。

映画を見て思ったことは、「私、全然知らなかったことが多いなあ・・・」ということでした。

湾岸戦争でイラクに落とされた「ウラン劣化爆弾」。どういうものなのか恥ずかしながら全く知りませんでした。
あれはプルトニウム製造過程でできるものなのだそうです。
その爆弾は、被弾したあとも放射性物質をばらまきつづけています。
そのウラン劣化爆弾により被ばくした子ども達は白血病が増えて、大人も同時に異なるガンが発生する複合ガンになる方が出てきたそうです。

戦争で核が使われたというのは、広島、長崎だけと思っていたんですけれど、イラクにも落とされていたんですね・・・
経済制裁されていたイラクは、抗がん剤が手に入らず、子ども達に薬が使えないということでした。
映画は2003年に発表されていたものですが、今でもイラクはそういう状態なのでしょうか・・・?
(調べたら、去年の12月に国連安保理が制裁を解除したそうなので、少しでも状況がよくなっているといいのですが)

あとアメリカのハンフォードの核施設から漏れでた放射性物質により、地元住民ではがんになったり、甲状腺に異常が出る人が続出したこと。
そして、そこの土地で作られたジャガイモや牧草用の草は、多くは日本に輸出されていると・・・
そこのジャガイモはフライドポテト用に適しているそうで・・・多くはファーストフード店で消費されているんでしょうね・・・

う~ん・・・・
ファーストフードは基本的に食べないほうがいいけれど、心の楽しみのためにたまにはいいかな、と思って娘に食べさせていたけれど、
こういうことがあったとはなあ・・・

アメリカのその土地で農業を営む人たちは、土地に降り注いだ放射性物質のことをないものとして黙殺し、もくもくと働いて農産物を生産し、日本に輸出する。
そして私たちはそれを食べる・・・


また、広島で自らも被ばくした肥田舜太郎先生というお医者様がいらして、肥田先生が調べた日本の乳がん患者の死亡率は、1996年以降急激に増えていました。
(グラフを見ると本当に“急激”にです)
地図にすると、北海道,東北,関東、日本海側の一部の地域で増えていたそうです。
このように、ある一定の地域で起こる原因は、水ではなくて大気汚染しか考えられないということでした。
その10年前の1986年に起こったのがチェルノブイリの原発事故です。
遺伝学者の市川定夫先生にこのことを相談した肥田先生は、チェルノブイリの事故が原因としてありうるかという話をされていました。
市川先生は、放射性セシウムは筋肉と生殖腺に入るため、女性の卵巣や乳腺に入るので乳がんの死亡率と結びつくということでした。

体内に低濃度の放射性物質をとりこむことで起こる様々な体の異変。

映画の中では、低線量被ばくについて明確な数字は出てなかったと思うのですが、買ってきたパンフレットの中に参考資料として、「明確な基準がある訳ではないが、200ミリシーベルトくらいまでのレベルを指すことが多い」と書いてありました。
これは、1年間なのか、累積なのかどちらなのだろう。

でも、本当にチェルノブイリの事故の影響を受けていたとしたら。
遠いところで起こって自分には関係ないと思っていた事故が、長い時間をかけて自分の体内に入り、影響を与えていたのかもしれないと思うと、線量がこれくらいだから大丈夫、とはっきり線引きできないような気がしてます。

こうなった以上、今までのように楽天的に未来を考えることはできませんが、とにかく生きて行くしかないので、判断すべき時にちゃんと判断ができるように必要な知識をもち、冷静に生活することを心がけていきます。


余談ですが、
最近、友達に教えてもらったのですが、私のHNの「polin」はウクライナ語で「苦よもぎ」のことだそうです。
「チェルノブイリ」も近縁種の「オウシュウヨモギ」のことで、ともにウクライナで自生しているのだそうです。(ウィキに載ってました)
それが地名になったみたいですね。

聖書の「ヨハネの黙示録」第8章の中に

第三の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、たいまつのように燃えている大きな星が天から落ちてきて、川々の三分の一とその水源に落ちた。この星の名は苦よもぎと呼ばれ、川の水の三分の一は苦よもぎのようになった。水が苦くなったので、その水のために多くの人が死んだ

という1節があって、チェルノブイリの事故があったとき、「苦よもぎ」がチェルノブイリのことではないかということで話題になったそうです。

正確には、チェルノブイリは「苦よもぎ」ではないようですけど、よもぎはよもぎですものね・・・

ちなみに私はこのHNは何の意味も考えず、自分の名前をもじってつけただけなので全然深い意味はないです~^^






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4 Comments

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Unknown (ひょろりん)
2011-05-13 09:55:15
polinちゃんのHNは深かったのね~

私も「ヒバクシャ」観てみたいです。
本当に、世界には知らないことが多すぎる…

ファーストフードのポテトのことも、びっくりでした。
でも、なんだか納得。
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ひょろりんちゃん (polin)
2011-05-13 21:48:33
深いかどうかはどうなんでしょうね^^;
でも、友達が教えてくれなかったら、ずっとしらなかったよ。
鎌仲さんの三部作のうちでも「ヒバクシャ」はヘビーな方らしいけど、見てよかったと思う。
他のもうまく予定があったら見るつもり^^

ポテトは、高熱で揚げると発がん性の物質ができるというのは新聞で読んでたんだけど、
私も、まさかこういうこともあるとは・・・と驚いたよ。
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Unknown (koz)
2011-05-14 14:54:55
お久しぶりー。

私も最近、原発関係のことをいろいろ検索しているうちに
このポテトのことを知り驚愕!!していたところです。

「ファストフード」がよくないのは、
  栄養の偏り
  油と塩分の摂取過多
  ポテトを調理することで発生する化合物
  原材料の素性がわからない(=農薬や保存料)
  子供への食育
かな、と思ってたのよね。 
でも子供は大好きだし、やはりお手軽だから結構食べる機会はあったの。
まさか、こんなところに内部被ばくの落とし穴が・・・がびーん。

半年放置してもカビない、腐らないハンバーガー、怖いよね。
その画像を娘に見せて説明してみた。
さて、彼女の気持ちは変わるかしら?
そのうちまた「食べたい」って言うのかな。
言いそう・・・。
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kozちゃん (polin)
2011-05-15 05:54:03
こちらこそごぶさたしてました☆
kozちゃんが書いてくれた通り、
ファストフードにそういった心配があるのは頭にあっても、
たまになら大丈夫か、と甘く見ていたよ><
あれから主なファストフード店のポテトの原産地を
ざっと調べてみたら、
みんなアメリカ、カナダ産だった。

うちの娘もポテト好きなので、一応説明はしたけど
たぶん本当は食べたいだろうなあ。

でも、たとえ食べちゃったとしても、びくびくしちゃいけない気もする。
あとはやっぱり、代謝をよくする体づくりと環境かなあ・・・

友達から教えてもらったのだけど、被ばくでエーテル体が傷つくので、
オイリュトミーはエーテル体に直接働きかけるから被ばくにも有効だと聞いたよ。
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