「カチカチ音する不審な箱、避難させて調べたら… 」(読売新聞)
「県警機動隊が不審物を調べたところ、アマチュア無線で使うモールス信号を出す機械だった。」
( ゜д゜)ポカーン
一般的に知られているのは縦振電鍵=単式電鍵と言う奴で、こいつもネジを相当に緩めると、動かせばカタカタ鳴るようになりますが、ある程度のレベルに達すると接点間隔を短くしてバネを強くして、簡単にはならなくするのが一般的。そもそも、外部からゆさゆさ動かさないと鳴らないので、おそらくは、半自動電鍵=バグキーと言う奴かと。バグキーは、短点側を押すと、振り子の機構のお陰で短点側のレバーを押すと短点の電気接点を『カチカチ』と打ち続ける電鍵で、多分こいつが荷物の中で短点側を押されてしまって振り子が動いてしまったパターン化と思ワレ。なお、長点側は押している間ずっと電気接点が繋がっているため、短点は規則的、長点は不規則で、一般的なモールス信号の短点:長点:間隔の長さが1:3:1と言われていますが、そんな機構では綺麗にその間隔を満たすことが出来ず、聞けば一発で判る実にクセのある信号になります。
元々、自動化の過渡期的な機械であるのですが、そのため、初心者に勧められることはなく、プロも手を出さないため、気に入った人のマイナーな電鍵として細々と生産され、日本ではハイモンド・エレクトロ社が生産していたものの、昨今のアマチュア無線人口の急激な減少で生産終了してしまい、現在はこの機械の元祖であるアメリカのVibroplex社が生産しているだけと言うことになります。
まあ、推測の推測ですが、バグキー好きが中古のバグキーを手に入れていたけど、それを忘れ物としてしまったのかなと言う感じですが、これで爆発物処理班を呼ばれるというのは何というか・・・。まあ、山の上でアマチュア無線の移動運用をしていると、スパイじゃないかと警察呼ばれる時代ですからねぇ。とほほほほ・・・。
追伸
実はおいら、大学卒業直後は、英文のモールス信号を140字/分で聞き取れて、縦振電鍵を使って120字/分でモールス信号を打てたりしたと言うのはナイショ。アマチュア無線ではエレキーとパドルを使ってましたが。