前の記事で旭光様のことを書いておきながら、観音様の話をするのも何ですが、両刀使いとして、ようやくEOS 7DでSL人吉号撮影に出かけることが出来たので、そのファーストインプレッションなどを。
と言いつつ、「好事魔多し」と言うのか、その撮影に出かけるのが何故か大変でした。まず、諸般の事情で前日金曜日に職場の同僚と飲みに出かけることになったのですが、九州だけに焼酎を勧める同僚を押さえて(元々ビール党でもあり)ビール一本槍で済まし、帰宅後にガンガン水を飲んで、アルコールを抜く。朝、大丈夫そうだと判断して出かけようとしたら、出かける直前に実家から電話がかかってきて、親父が長々と電話。電話が終わった頃には、撮影ポイントの西人吉辺りでSL人吉号を撮影できるかギリギリの時間に。
で、車で出発したものの、1000円高速の影響で車が多く、大体100km/hペースの安全運転での移動のため、時間短縮で人吉直前のSAで一回トイレ休憩をしただけで、ほぼ人吉インターまで直行。そのお陰で、既に葉もない季節ですが、何とか例の桜の撮影ポイントには間に合いました。
○肥薩線・渡-西人吉間
Canon EOS 7D+EF300mm F4L IS USM、Tvモード、1/500sec.、(F4)、評価測光、露出補正無し、ISO AUTO(左320、右400)、AWB、AIサーボ・領域拡大AF、スタンダード、IS ON、ISモード1。
左は高速モードラにJPEG(L)+RAW(L)(以降全て同じ)での一番最初の写真、右は一番最後の16コマ目の写真。この時は、1ショット目レリーズ優先、2ショット目以降測距優先の設定にしていたためか、数コマごとに一瞬息をつく(間隔が開く)現象が見られました。メモリーバッファーの関係か、AFの関係かは不明ですが、その後、設定を、1ショット目測距優先、2ショット目以降撮影間隔優先にしたら、息をつく間隔が延びたので、この段階ではAF測距での息つきではないかと推測。
この西人吉の周辺には、ファミレスのジョイフルがあるのですが、場所取りのため昼食を抜いて、鎌瀬駅の球磨川第一橋梁の真っ正面のポイントへ移動。
○肥薩線・瀬戸石-鎌瀬間
Canon EOS 7D+EF-S17-55mm F2.8 IS USM(21mm相当)、Pモード、1/200sec.、F7.1、評価測光、露出補正無し、ISO AUTO(100)、AWB、AIサーボ・自動選択AF、スタンダード、IS ON。(画像ピクセルサイズ縮小済)
撮影ポイントの全体写真です。少し離れた道幅の非常に広い迷惑がかからない所に車を置いて、左のカメラバックが置いてある所のコンクリート壁に寄りかかって撮影。
その撮影ポイントから廻りが判るように撮った写真がこれ。
Canon EOS 7D+EF70-200mm F2.8L IS USM(70mm相当)、Tvモード、1/500sec.、(F2.8)、評価測光、露出補正無し、ISO AUTO(200)、AWB、AIサーボ・自動選択AF、スタンダード、IS ON、ISモード1。
この写真で見ると、左側の建物の屋根と、橋梁の一番手前にある障害物センサー、線路手前の下り勾配標識が邪魔で、大体300mm相当のレンズで、橋梁に絞って正面から撮るか、手摺りが無く復路の時間は側面に日が当たる橋梁右側を、対岸の国道から撮るのが吉と言うのが解るかと思います。
球磨川第一橋梁(と第二橋梁)は、イギリス製橋梁という文化遺産でもあるので、かなりの有名撮影地として場所取りは必須ですが、流石に、運行当初の賑わいは薄れてきたようです。
で、SL人吉号の復路が来るまでに、練習?で撮った写真はこれ。
・左:九州横断特急6号(人吉発熊本経由別府行(爆))、右:1230D
Canon EOS 7D+EF70-200mm F2.8L IS USM(左190mm相当、右200mm相当)、Tvモード、1/500sec.、(左F2.8、右F3.2)、評価測光、露出補正無し、ISO AUTO(左250、右125)、AWB、AIサーボ・自動選択AF、スタンダード、IS ON、ISモード1。
何れも、高速モードラで一番最後に撮れた写真。
キハ185は問題なしですが、キハ40の写真は、測距点を自動選択にしていたら貫通路の辺りに最初の測距点が来るように設定していたのが、屋根の空調機器に測距点が来た後、その測距点に種別表示部分が来たと言う経緯で、正面からピントが外れたコマも多く、一番最後の写真も種別表示部分はともかく、下回りにはピンが来てません。測距点の自動選択も過信は禁物と言うことですね。
なお、当然ながら人吉方面行も運行しているので、後追いの写真も有るのですが、後追いだとピント位置が無限遠方向に移動するため、カメラが勝手に奥の橋梁を被写体だと勘違いして、測距点がかなり早期に橋梁へ移動してしまい、当の被写体である列車がピンぼけになると言うクセも発覚。
バックに何もない飛行機や鳥の時には、測距点の自動選択はかなり有効そうですが、飛行機の離発着や鉄道、特に後追いの時は測距点をある程度固定していた方が良さそうです。問題は、航空祭の場合、そこまで頻繁にAFを選択できるかと言うところですが・・・。
あと、被写体がカントで傾くのに釣られて水平が崩れている・・・。やっぱ、自動水平補正は便利だなぁ(機種が違う!)。
それにしても、九州横断特急のキハ185系、確かJR四国から買い取った車両ですが、肥薩線の川線から鹿児島本線経由で豊肥本線全通で別府までと言う、中部九州の両側をS字で巡る、考えようによってはトンでもない列車です。肥薩線の山線ほどでないとは言え、川線もやはり山岳路線ですし、豊肥本線は完全な山岳路線。一度エンジンを換装しているとは言え、これ程酷使して大丈夫なのかなぁ。
で、本命のSL人吉号の復路。
Canon EOS 7D+EF70-200mm F2.8L IS USM(200mm相当)、Tvモード、1/500sec.、(F2.8)、評価測光、露出補正無し、ISO AUTO(左250、中320、右800)、AWB、AIサーボ・自動選択AF、スタンダード、IS ON、ISモード1。
この時は、JPEG(L)+RAW(L)での撮影枚数テストも兼ねていまして、最初からですがLexar Professional 133x 8GBで一気にどれ程撮れるか試してみた結果、左の1番目から、途中、若干咳き込み(=心持ち撮影間隔が開き)つつ18枚目の真ん中まで撮れたところでバッファーオーバーフロー。数秒後にバッファーが少し開放されて、その次に撮れたのが一番右の写真です。
AFはやはり優秀ですね。流石に向かってくる被写体については、AFがしっかり喰らい付いています。1コマ目は橋梁にピントが来て甘いですが、各コマとも大体ヘッドマーク周辺にピントが来ているようです。
あと、期せずして右の写真はISO800と高感度ですが、最近の機種ですから、この程度の感度では特に破綻は見せないです。
最後に他の感想としては、箇条書きですが次のとおり。
○例のレイヤータイプの色を判別するAEセンサーのお陰か、自動露出は極めて優秀。実は全ての写真で、敢えて露出補正を掛けていませんが、ちょっと明るいかな? 暗いかな? 程度で収まっています。今後、露出補正を掛けるにしてもかなり控えめで良い感じです。
○操作性は、EOS 40Dから結構違いがあるため、ちょっと慣れるのに時間がかかりそう。しかし「デジカメ化」が進んで、ボタンを押して前後のダイヤルをグルグル廻す方式から、クイックメニューに十字キーやマルチコントローラーでグリグリが主流になったのは時代ですねぇ。
○バッテリーグリップがでかくなったと先に書いたのですが、今回殆ど縦位置撮影だったので、頻繁に握ってみたら、でかくて角張ったままなので握りにくいです。EOS 40Dまではもう少し小さかったので、角張っていても、それ程気にならなかったのですが、大きい方と言われる私の手でも、今回のBG-E7は文字通りちょっと手に余る感じ。本体のグリップ部は握りやすいのですから、バッテリーグリップも同程度に注意して設計してもらえれば良かったと思います。
追伸
Canon EOS 7D+EF70-200mm F2.8L IS USM(190mm相当)、Tvモード、1/500sec.、(F2.8)、評価測光、露出補正無し、ISO AUTO(200)、AWB、AIサーボ・自動選択AF、スタンダード、IS ON、ISモード1。
話には聞いてましたが、球磨川第一橋梁を渡って対岸に向かう地元の方。
列車が行った直後で、まあ基本的には問題ないとは思いますが、やはり危険は危険。鎌瀬駅は右側直ぐにあるのですが、ここから対岸に向かうには上流側に大廻りしないといけないので気持ちはわかるのですが・・・。