南向きのバルコニー

訪れる鳥たち、空に浮かぶいろいろな形の雲、木々の表情・・・
徒然なるままに日々のことを綴っていきたいと思います。

記憶に残るお花見

2016年04月03日 | 日記
昨日は、花冷えの一日でしたが、
夫が休みなので、
一緒に都心の桜めぐりをして来ました。

青山墓地から国立劇場、北の丸公園、千鳥ヶ淵、靖国神社
といつものコースに加え、
江戸川橋、市ヶ谷、四谷
をザーッと巡ってきました。







写真は、北の丸公園から臨む桜です。

どこも人、人、人でしたが、
見事な桜に心が華やぎました。

毎年、当たり前のように繰り返されるお花見ですが、
あと何年見るのだろう、と思うこともあります。

誰にだって、限りのある命ですから。
いつどうなるか、先のことはわかりません。
若い頃は、思いもしなかったことですが。

桜って、日本人にとって、人生と重ね合わせる花ですね。

散るのも潔し。
ぱっと咲いて、ぱっと散る。

いいじゃないですか。


  

夜、撮った写真を見ながら、
今まで見てきた桜で、
一番印象的だったのを
考えていたら、

昔の一時期、住んでいた家の近所の公園で見た桜を
思い出しました。

いくつかの遊具があり、ベンチのある
どこにでもある住宅地の小さな公園です。
そこに中くらいの桜の木が一本だけありました。
他に木はありません。

昼間は、子供たちが遊んでいて、とても賑やかです。
私は当時飼っていたケアンテリアの散歩に
時々、立ち寄ったりしていました。

丁度、桜が満開の時に、
夜中、その公園に行ってみました。

ほのかな街灯の下、
桜は静かにたくさんの花をつけていました。
息が聞こえるようでした。
何か声も聞こえるようでした。
ようやく花を咲かせた、達成感のある
喜びのエネルギーが伝わってきました。

私はそれを受け止めました。

今、ここに生きている私と桜と
ただ二者のみの
親密な空気がそこに感じられました。

私はしばらく、冷たい夜気の中、
ベンチに座って
その空気に全身を浸していました。
・・・

そんなことを考えていたら、
息子から電話がありました。


今日お花見行ったのよ。

いいなあ、桜なんてずっと見ていない。
どうだった?

見事な桜で、人もいっぱいでね、
綺麗だったけど、
私、昔夜中に公園で一人で見た
桜が一番印象に残っている。

ああ、そうか・・。

そんなものだね。

今年もお花見のできない息子に、桜の写真を何枚か
送りました
コメント
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