Quaint Coco

ヨークシャテリアCoco(2008年7月20日生♀)の生活と雑感を、写真と想像で綴ったブログ。毎日更新。

シンデレラがいっぱい

2012-09-04 20:30:00 | パロディ

椅子のシンデレラは、体の上に座られたり
足元にゴミ箱を置かれたり
毎日大変です。

そればかりでなく
大きな荷物を乗せられたり
高い所のものを取るための踏み台にされたりして
苦労して暮らしていました。

ある日、お城で舞踏会が開かれると聞き
椅子のシンデレラは
魔法使いのおばあさんに頼んで
着飾って出かけてきました。

お城で暮らすCocoさんは
本当は女の子ですが
今日の役は、素敵な王子様。

大臣のガムテープの芯といっしょに
お客様をもてなします。

Coco王子は
椅子のシンデレラとおしゃべりするうち
シンデレラのことがすっかり気にいってしまいました。

しかし椅子のシンデレラにかかっていた魔法は
夜の12時になると、とけてしまいます。

椅子のシンデレラは、
アクリルの靴下を残し、
走り去って行ってしまいました。

「この靴下が。ぴったり合う椅子を捜してください」と
Coco王子は町にお触れを出しました。

「私も履いてみてもいいですか」
ちょっと太めの机の脚がやってきました。
「ばか言っちゃいけません。
履けるわけがないでしょう」

しかしそのうち、
アクリルの靴下がぴったり似合う椅子がやってきました。

「おおっ。もしかしてあなたこそ、椅子のシンデレラ?」

と、思ったのもつかの間、
たくさんの椅子たちが、我も我もと押し寄せてきました。
どの椅子の脚も、例のアクリルの靴下がぴったり。

これではどれが本物だかわかりません。

困ったねえ。
Coco王子は頭を抱えてしまいました。

そもそも、大量生産の靴下が履けるかどうかで
たった一人のお姫さまを捜そうなんて
発想が間違っていたのだ、と反省。

よし。こうなったら
一人と言わずすべての椅子が

幸せに暮らせる国を
つくろじゃないか。

と、Coco王子は方針を変えました。

編み物が好きな、アンデレラや
水汲みの得意な、クンデレラ。

舌がよく回らない、カンデレラに
騙されてばかりいる、ソンデレラ・・・。

たくさんの椅子たちが賑やかに
お城の中に、住んでレラ。

「よかったよかった。ご苦労様」
ガムテの芯にねぎらってもらったとき

Coco王子ははっと気がつきました。

「もしかして、きみこそ私の
芯デレラ?」

こうして二人は
すっかり仲良くなり

 

 

いつまでも幸せに、
暮らしましたとさ。

おしまい♪

 

 

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泣いた赤ほね

2012-07-31 20:30:00 | パロディ

赤ほねさんはずっと、Cocoさんと仲良くしたいと思っていましたが
なかなかうまくいきません。

それを聞いた青ほねさんは

「それなら私がCocoさんに襲いかかるので
赤ほねさんは、私をやっつけて
Cocoさんを助けてください。

そうすればCocoさんは喜んで
赤ほねさんと仲良くなってくれますよ」と

「泣いた赤鬼」の青鬼のようなことを言いました。

「泣いた赤鬼」は、村人と仲良くなりたい赤鬼のために
青鬼が悪役を演じます。
青鬼を退治してみせることで、赤鬼の願いは叶いますが
その後黙って立ち去る青鬼の置手紙に
涙する赤鬼の物語。

そのお話さながらに、
青ほねさんはさっそく
Cocoさんに喧嘩を売りました。

Cocoさんも負けていません。

激しい死闘。

赤ほねさんは約束通り

戦いに割って入り

Cocoさんと力を合わせて

青ほねさんをやっつけました。

そして赤ほねさんは、
Cocoさんとすっかり仲良くなったのです。

「赤ほねさん、良かったね…」

の言葉を残して、姿を消す青ほねさん。
まさしく「泣いた赤鬼」通りの展開です。

 

ある日のことでした。

Cocoさんと赤ほねさんが
喧嘩をすると・・・

どこからともなく
青ほねさんが
駆けつけてきました。

あの日、寂しく立ち去った青ほねさんでしたが

Cocoさんと赤ほねさんの友情を
手助けしたことに自信を得て

「友情コンサルタント」として立派に成功し
帰ってきたのでした。

「わたくし、青ほねにかかれば
どんな争いごとにもきっちり、
黒白つけてみせますよ」

と、青ほねさんは言いました。

「黒白つけるといいますが
あなたは、青白じゃありませんか」

とCocoさんは言い返しました。

青ほねさんは少しもひるまず答えます。

「そうです。私は青いので
『争』に『青』をつけて・・・

どんな争いごとも
「『静』かにさせることができるのです!」

久しぶりに会った青ほねさんの
つまらないギャグに

赤ほねさんは、やはり
ちょっぴり泣いてしまいましたとさ。

おしまい♪

 

 

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「うさぎとかめ」といぬとゾウ

2012-06-29 20:30:00 | パロディ

「もしもし、ぞうさん。
向こうの山のふもとまで
かけっこの競争をしませんか」

ある日Cocoさんは
親友のぞうさんに、もちかけました。

Cocoさんは脚には自信があります。
短足で丸っこいぞうさんに
私が負けるわけがない、と内心で大笑い。

「いいでしょう。負けませんよ」
とぞうさんは答えました。

「そうですか。おたがいにがんばりましょう」
そう言いながら、つい、
心の内が顔に出てしまいました。

「よーい、どん」で
早速スタートです。

最初、順調にリードしたCocoさんでしたが

途中で居眠りを始めてしまいました。

そのすきに、


ぞうさんは、えっちらおっちらと
Cocoさんをぬかしていきます。


ぞうさんの後姿は
はるか遠くに行ってしまいました。

Cocoさんは、はっと目を覚まして
慌てて飛び起き、追いかけましたが

ぞうさんの姿はどこにもありません。


ゴール地点の山のふもとにも
ぞうさんはいませんでした。

何処へ行ってしまったのでしょう。

「あっ、みつけたっ」

と思ったら
残念、
人違い。

あちこち探して、ようやくみつけました。

「ぞうさん。勝負を放り出して
どこに行っていたのです」
「実はね、Cocoさん。
耳寄りなもうけ話があったのです」

「家に置いておくだけで
毎日宝物がわいてくるという
不思議な壺を買ったのです。

かけっこの勝負なんかより
ずっとうまい話でしょう

「ぞうさん。あなたはだまされていますよ」
Cocoさんはあきれて言いましたが
ぞうさんは聞く耳を持ちません。

かけっこの勝負はお預けにして
毎日壺を見張りましたが

思った通り、
宝物は一度たりとも、出てきませんでした。

 

ぞうさんはがっかりです。

「『うさぎとかめ』のお話の通りに
油断してはいけなかったなあ」と
反省しきり。 

「それでも今度の一件は
『詐欺と甕(さぎとかめ)』のお話として
後世に語り継がれるかもしれませんよ」

Cocoさんはそう言って、
ぞうさんをなぐさめましたとさ。

 

おしまい♪

 

 

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「わらしべ長者」をめざしたけれど

2012-06-19 20:30:00 | パロディ

Cocoさんが、うとうとしていると
天の声が聞こえてきました。

「目が覚めたとき、
目の前にあるものを持ってうろうろしなさい。
そうすればいつかきっと、あなたは長者になるでしょう」

はっと目を覚ますと、
Cocoさんの前には、黄色と赤の骨のおもちゃが
転がっていました。

天の声が言っていたのはこれのことだったんだね。

Cocoさんは早速
骨のおもちゃを持ってうろうろ。

するとぞうさんがやってきました。

「Cocoさん。いいものを持っていますね。
私の、この青と白の骨のおもちゃと交換しませんか」

と、ぞうさんは提案します。

「ほら、私は体が青いので
青と白の骨よりも
Cocoさんが持っている
赤と黄色の骨の方が
断然似合うと思うのです」

Cocoさんは、
どっちも似たり寄ったりだとは思いましたが
口には出さず

骨のおもちゃを交換してあげました。

ぞうさんは大喜びです。

Cocoさんも、嬉しくなりました。

この展開は、昔話の
「わらしべ長者」のようです。

このまま交換し続ければ
いつか家屋敷が手に入るかもしれません。

そのあとも

どこの馬の骨ともわからない連中が次から次にやってきて

青と白の骨のおもちゃは
しましまの骨のおもちゃに変わり

さらに
二つ組の骨のおもちゃへと
バージョンアップしていきました。

そしてその次には
骨ガムと、交換できてしまったのです。

Cocoさんは嬉しくなって

次の何かと交換するのを忘れて
骨ガムを食べてしまいました。

「し、しまった!」
慌てて吐き出しましたが
骨ガムは半分しか残っていません。

困ったなあ。
半分の骨ガムでは
もう他のものとは交換できないかもしれない。
今までの努力がみな、無駄骨になってしまった・・・。

Cocoさんは悩みます。
もう「わらしべ長者」の真似をするのはあきらめて
残った骨ガムを食べてしまおうかな・・・。

そう思ってふと顔をあげたとき
Cocoさんの目に、
あるものが飛び込んできました。

ナマコです。

Cocoさんは、
骨格のはっきりしないナマコにびっくり。

「もしもし。良かったら、この骨ガムをさしあげましょう。
半分しかありませんが
無いよりはましです。

骨があれば、暮らしやすいですよ」

ナマコの返事は聞こえませんでしたが
Cocoさんは、
「いいことをしたなあ」と大満足。

骨さえあれば
きっと今頃ナマコさんも
こんな姿で暮らしていることだろう、

と、その姿を想像して
ひとり、ほっこり微笑んだのでした。

 

おしまい♪

 


 

 

 

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桃太郎には会いたくない

2012-05-29 20:30:00 | パロディ

Cocoさんが
もものおもちゃを熱心に噛んでいます。

つながった二つのおもちゃに

かわるがわる歯を立てて

「ぷー」と鳴らしています。

「もしもし、Cocoさん。そんなに一所懸命
なにをしているのですか」と

ぞうさんが聞きました。

「ももといえば、ももたろうが生まれると決まっています」
と、Cocoさんは答えます。
「ももたろうが生まれてくるように、
手助けをしているのです。
私も一度有名人に、会ってみたいですからね」

「そ、それはやめたほうがいいですよ」
と、ぞうさんは、声をひそめてささやきました。

「なぜなら・・・ひそひそひそ」

 

「えーっ」
ぞうさんの話を聞いたCocoさんは、
驚きのあまり
体がくねってしまいました。

ぞうさんによると
ももたろうが生まれてきたら
犬は家来にならなくてはいけない運命だ、というのです。

 

「しかも、鬼退治という危険極まりない冒険に
ついて行かなくてはいけないのですよ」

「えーっっ」

「ほかにも、サルやキジが
家来になることにはなっていますが

今日び、サルもキジも簡単には捕まりません。

すると、たった一人の家来となった
わんこの負担たるや、推して知るべし・・・」

「なんですとー」

ぞうさんの言葉に
次から次に、衝撃を受けるCocoさんです。

「今の話は本当ですか」

直接、ももに確かめてみます。

「どうぞ本当のことをお話し下さい」

すると、ももの中から
小さな声が聞こえました。

「ただとはいわない。
きみにはきびだんごを三つあげるからさ。
たのむよ・・・」

それを聞いてわかりました。

ぞうさんの話は全て本当だったのです。

しかし、臆病者のCocoさんは考えます。
きび団子と引き換えの、命がけの大冒険など
とうてい割に合うものではありません。

ももたろうが生まれてくる手伝いをするのは
もうやめます。

と、ももは片づけることにしました。

そして今度は

うらがしまもようになった、
骨のおもちゃを齧ることに決めました。

「うらがしま、だから
きっとうらしまたろうが生まれてくるにちがいありません。

うらしまたろうなら、
犬を家来にするだの
鬼が島へ行くだのと
危ないことは言いますまい」

カメを助けて大旅行。
タイやヒラメの舞踊り。

その日が今から、楽しみです。

 

 

 

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