不自然なスタイル

普通に立っているときのCocoさんは
どこにでもいるわんこですが

二本脚で立ったの姿は
どことなく、不自然。

胴長で寸胴で

しかも脚が短く、ガニ股。

しかし、そう見えてしまうのは

無意識のうちに人間の立ち姿の
頭、胴、足のバランスと
比べてしまうせいかもしれません。

立っているわんこは
格好悪い。

しかし、横たわって寝ているだけの
Cocoさんの姿勢も
時々かなり奇妙です。

首と胴体の接続が
間違っていませんか。

転がって行ってしまったボールを
ぼんやり見送る体勢も

かなり風変わり。
首や肩が
痛くならないことが不思議です。

おもちゃ、投げて～。
両手で受け取るよ～。

そんな姿勢で待つのは
わんことしては、きわめて突飛。

やっぱり失敗。

受け取れるはずもなく
おもちゃはお腹に激突。

散歩中に、急に足取りが
スローモーションのように変てこになったのは

向こうで睨んでいる
にゃんこが怖いから。

なるべく足音を立てないように、
そろりそろりと歩きます。

どっちが猫だかわかりません。

寝起きに前髪が
さらりと下がっている様子は
デビュー当時のチェッカーズをほうふつとさせます。 

 

逆に普通にしていると
「ぬいぐるみのわんこみたい」と
感心されてしまうCocoさん。

あなたの今後のがんばりによっては

こんな姿や

こんな姿のわんこのぬいぐるみが

もしかしたら一般的に
なるかもしれませんよ。 

 

 

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「うさぎとかめ」といぬとゾウ

「もしもし、ぞうさん。
向こうの山のふもとまで
かけっこの競争をしませんか」

ある日Cocoさんは
親友のぞうさんに、もちかけました。

Cocoさんは脚には自信があります。
短足で丸っこいぞうさんに
私が負けるわけがない、と内心で大笑い。

「いいでしょう。負けませんよ」
とぞうさんは答えました。

「そうですか。おたがいにがんばりましょう」
そう言いながら、つい、
心の内が顔に出てしまいました。

「よーい、どん」で
早速スタートです。

最初、順調にリードしたCocoさんでしたが

途中で居眠りを始めてしまいました。

そのすきに、

ぞうさんは、えっちらおっちらと
Cocoさんをぬかしていきます。

ぞうさんの後姿は
はるか遠くに行ってしまいました。

Cocoさんは、はっと目を覚まして
慌てて飛び起き、追いかけましたが

ぞうさんの姿はどこにもありません。

ゴール地点の山のふもとにも
ぞうさんはいませんでした。

何処へ行ってしまったのでしょう。

「あっ、みつけたっ」

と思ったら
残念、人違い。

あちこち探して、ようやくみつけました。

「ぞうさん。勝負を放り出して
どこに行っていたのです」
「実はね、Cocoさん。
耳寄りなもうけ話があったのです」

「家に置いておくだけで
毎日宝物がわいてくるという
不思議な壺を買ったのです。

かけっこの勝負なんかより
ずっとうまい話でしょう」

「ぞうさん。あなたはだまされていますよ」
Cocoさんはあきれて言いましたが
ぞうさんは聞く耳を持ちません。

かけっこの勝負はお預けにして
毎日壺を見張りましたが

思った通り、
宝物は一度たりとも、出てきませんでした。

 

ぞうさんはがっかりです。

「『うさぎとかめ』のお話の通りに
油断してはいけなかったなあ」と
反省しきり。 

「それでも今度の一件は
『詐欺と甕（さぎとかめ）』のお話として
後世に語り継がれるかもしれませんよ」

Cocoさんはそう言って、
ぞうさんをなぐさめましたとさ。

 

おしまい♪

 

 

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いらないものは返してください

わんこ用の牛皮ガムの中にも
いろいろな種類があります。

先日書いたミルクガムは、
比較的柔らかいので
美味しく食べられますが

「噛みごたえ抜群」とか
「しっかり歯ごたえ」などと書かれた、
一番硬いものは
Cocoさんの歯と顎には、少し無理なようです。

喜んで持っていき
少しかじったものの、
途中で持て余してしまいました。

しかし、柔らかい別のおやつと
取り換えてあげましょうと提案しても

素直に応じようとはしません。

食べられないものとはいえ
せっかく手に入れたおやつを

手放すことに、抵抗があるようです。

食べられないおやつは
やめればいいじゃないですか。

いやです。
もったいない！

もしかしたらCocoさんは
貧乏性なのでしょうか。

 

おやつを床に置いておけば
とりに来るかと思いましたが

「その手には乗らぬ」とばかりに
立ち去っていきます。

かといって、硬いおやつが食べられるわけでもなく
悲しげな表情。

入れ歯が、外れかかっている人のようにも見えますよ。

我々人間も、
いらないとわかっているものなのに
なかなか手放せないことは、よくあります。

うっかり手に入れてしまった
人気があるらしい、レアもののグッズとか。

高級品らしいものの、
重くて使いづらい、いただきものの食器セットとか。

使う予定もないくせに、手放すのも惜しくて
つい抱え込んでしまいます。

まるで今の、Cocoさんのよう。

それでも、最後には
疲れてしまったらしいCocoさん。

硬い牛皮ガムを捨て、
柔らかいおやつを手に入れることにしたのでした。

良い取引をしましたね。

我が家の押入れに詰まっている
捨てるに捨てられない品物たちも

いずれ、良いお取引の機会が訪れることを
祈っていてくださいね。

 

 

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外では素敵に見えるのか

外で見つけたボールは
拾って帰る方針のCocoさんですが

家に持ち帰ってしまうと
すぐに興味を亡くしてしまい

そのボールで遊ぶことは
ほとんどありません。

同じボールでも
家の中で見るより、外で見るほうが
数倍魅力的なようです。

それなら、

もともと家にあるボールで
めったに遊ばないものを
散歩中に外で見つけたら
Cocoさんはどんな反応をするでしょう。

いつものように喜んで、
持ち帰ろうとするのでしょうか。

試してみたくなりました。

散歩に出る時
Cocoさんに見つからないようにボールをこっそり鞄に入れて

いきついた公園で、
そっと地面に置いてみました。

最初は

「おっ、ボール。ボールだぁ～っ」
と、ご機嫌で飛びかかったCocoさんでしたが

転がしたり咥えたり

匂いを嗅ぐうち、

目新しいボールではないことに
気づいた模様です。

急速に
さめてしまいました。

ボールはほったらかしで

公園を散策し始めます。

足元のボールは無視して
通りすがりの子供に
愛想を振りまく一幕も。

ほらほら。
ボールですよ。

あなたの大好きな
「散歩中に外で見つけたボール」ですよ。

いつものように喜んで、
家に持ち帰ってはどうでしょう。

「このボールは
持って帰りませんよ」とCocoさん。

「次に来るワンコのために、
ここに置いて行ってあげましょう」

そうはいきません。

たとえ３個100円のボールであったとはいえ
我が家のボールですから。

というわけで、
少し汚れたボールを
仕方なく、私が持って帰ってきたのでした。

洗ってリビングに転がしたボールを
冷ややかに見つめるCocoさんです。

あなたに言われたく
ありませんよ・・・。

 

 

 

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チェックメイト

散歩に行くとCocoさんは
あちこちチェックを怠りません。

前方の目視はもちろんのこと

わんことして
匂い嗅ぎも欠かしませんし

日陰と日向の温度差も
これからの季節は大切なチェックポイントです。

さらに

Cocoさんが重点を置いているのが
獣医さんチェック。

用もないのに
必ず中をのぞきます。

診療時間外なので、
開いていませんよ。

仕方がないので
獣医さんの窓辺に飾られている
ぬいぐるみをチェック。

全員そろっていますね。

なら安心です。

そんなCocoさんですから
家の中でも、いろいろ忙しく点検します。

掃除機をかける私の動きを見張った後は

サッシのレールをチェック。

ラグの匂いを鼻でチェック。

肌ざわりをあごでチェック。

フローリングの汚れも気になりますか。

そんなに汚れていないはずですが
嫌がらせのように念入りですね。

それなら私だって
お返しに
あなたのあちこちをチェックしましょう。

脚の裏。
ほら、けっこうゴミがついていますよ。

口の端にだって、ゴミが！

いやしかし。

ふと気がつきましたが
Cocoさんが身につけているゴミというのはもしかして

我が家の掃除が
行き届いていない、という

証拠といえるのでは
ありませんか・・・。 

いいえ！

なにもついていませんよ。

 

 

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