知人に私より5歳年上のマンガ仲間がいる。今年も2つのコンペにエントリーした。
マンガを仕事にするには年齢は大きなハードルになる。年齢は問いませんと明記しながら、応募要項に年齢を書く欄がある。
彼女はFacebookに、コネも何も無く自分の作品を持って出版社を周りコンペに応募して、自分の絵が本になることを夢見て活動している。彼女のようなことをして、夢を実現する人も現実にいるのだ。
私は、病気のせいで長い期間描けなかった。もう、描けるとも思ってなかった。道具も全部捨てた。ただ、自分の生原稿と賞の発表の掲載誌は捨てられなかった。
夢は終わったと思っていたが、終わっていないらしい。描き続けている今は、また夢の途中だ。長いブランクを恨みながら、それでも描く。私も彼女のように動き出す。
歳をとっても変わらない。
自分のことをそう思っている人が多い。これは内面のことだが。
でも、違うと思う。
人間は変わる。こんなもんだとか現実はとか言い始めたら夢の終わりがやって来て、心は確実に老化する。
お金が、老後が、健康が…こんな話題ばかり。
長い闘病の中で、ただ生きていること、息をしているだけだったころ、生きることの意味が全く分からなくなってしまった。
生きてるだけでいいと言われても、無意味という言葉をいつも私は抱えていた。
神様が、漫画を描くことは返してくれた。私の夢は死んでいなかった。
私の夢の終わり。いつかは来る日。その日まで走っていこうと思っている。
旅行やグルメやお金持ちになること。これらは夢では無い。
私はクルーズも好きなのだが、理由は海を見ることが好きなのと、海を進んでいく船が、なんだか人生を意味している気がするから。
海が荒れて酷い目にあったりもするし、コロナになったりもしたけど、船は大好き。船のご飯やパーティー、イベントには興味がなく、ボケーっと海を見ているだけなんだけど。
クルーズは好きだけど夢ではない。
私の夢は、部屋に篭って原稿に取り組んでいることだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます