葵と陽(あかり)が付き合い始めるのは、葵が高3の5月。
葵の夢は医者になること。
付き合うとはいっても、受験が終わるまでは、スマホ禁止、デートは短い時間のオウチデートが月1か2。
来年春の合格を目指して、2人は希望を持って走っていきます。そして、不可能と言われた志望校に葵は受かります。
ところが、大学生活は更に厳しいものになります。周りについていけないのです。
更に2人は会えなくなり、スマホ禁止もそのまま。2ヶ月に一度会えるかどうか。
それでも、葵の夢が叶うまで約10年待つと陽は決めています。
結局は別れてしまいますが、葵の夢は叶います。
叶った夢、叶わなかった夢、両方あるけれど、新しい彼女と幸せになって欲しいと陽は思います。
強がりだけど、そう思うことに決めます。
陽は強く我慢強い。妥協を知らない。母子家庭だった陽の母親が突然死したことで、心が壊れてしまいます。
上手くいかない夫との生活。暴言暴力。
体重は40キロを切り、横になってぼんやりしています。
「お前は精神科医になるんだ。」
4人兄弟、全員が医者。父親も。
兄達には自分で専門を決めさせた父親が葵にだけ強く命令したのです。
叶わなかった夢は、葵の父が指し示した道によって、違う形で生き返ります。
2人が別れた原因は「Crystal Ball 1 我の愛おしき妻」で脱稿済み。タイトルが変わっています。こちらは、陽を愛し献身的に命懸けで走り回る翔の物語でミステリーです。
これには、葵は出てきません。
陽の心の病は、母が亡くなって発病したのではなく、ずっと昔から患っていた持病です。再発したのです。
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