Everyone says I love you !

弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

安全保障関連法成立から3年。「安保法制違憲訴訟」はこう勝つ。

2018年09月19日 | 憲法9条改憲・安保法制・軍拡反対

 

 早いもので。

 米国が戦争を始めたときに、米軍を日本の武力で守る集団的自衛権の行使の容認を柱とした戦争法(安全保障関連法)の成立から、本日2018年9月19日でまる3年になります。

 これに対して、法案成立の前後から、同法を違憲とする集団訴訟が全国で起こされ、審理が進んでいます。

 弁護士らでつくる「安保法制違憲訴訟の会」の呼び掛けに応じた集団訴訟では、平和的生存権が脅かされたことへの損害賠償や、同法に基づく自衛隊出動の差し止めが主な「請求の趣旨」(訴えの中身)になっています。

 同会によると9月18日現在、22の地裁で係争中で、原告総数は7516人!に及ぶとのことですが、まだ判決が出た訴訟はないのです。

 

 一方、同会とは別に、やむに已まれぬお気持ちからでしょう、個人が訴訟を起こしたケースもあるのですが、判決では

「具体的にどのような権利や利益が侵害されたのか明らかでなく、原告の請求は理由がない」

などと指摘され、棄却されているものが多いのです。

 日本の裁判制度では、抽象的に法律の違憲性を審査するようにはなっておらず、「法律上の争訟」であること、つまり、国民の具体的権利が侵害されている具体的な事件が発生しており、それを裁判で解決する必要があることが、裁判を起こせる要件になっているのです。

 そこで、たとえば、内閣総理大臣が靖国神社に公式参拝をするというような、明らかに政教分離原則という憲法の規定に違反する行為があっても、それが原告個人の権利を侵害していないだとか、具体的な損害がないとして、原告の請求が棄却されて負けてしまう、ということがよくあるのです。

 そこで、安保法制違憲訴訟で原告がこの法律上の争訟性の要件をクリアできるのは、たとえば、現役の自衛官が原告になって、安保法制の発動で戦争に行けと言われたときに自分が安保法制で最悪死ぬかもしれないという損害を受けるということで、訴えを起こす、ということになれば、これは具体的な損害がないとは言われないでしょう。

 もちろん、日本がアメリカの戦争に参戦した後、被害をこうむった国民が改めて原告になれば、これは法律上の争訟性は当然あるとなります。

 また、判決で負けても勝負には勝つ、ということがこの種の裁判ではありまして、要は安保法制が違憲だということが裁判所から宣言されればいいわけですから、原告には具体的な損害がないから原告の請求は棄却するけれども、判決理由の中で、安保法制はしかし違憲である、ということが書かれる可能性はこれは十分あります。

 先に述べた内閣総理大臣の靖国参拝の問題でも、原告の請求は棄却しながら、小泉首相の靖国参拝は違憲であるとした判決が出ています。

 

 今、何千人もの国民が起こしておられる違憲訴訟も、安保法制の違憲性をこれでもかこれでもかと主張立証することで、裁判所が判決理由の中でこの法律は違憲だと言わざるを得ないところまで追い込んでいるわけです。

 というわけで、これから全国各地で続々と出されるであろう判決の報道の中で、ぜひ、単なる形式的な勝ち負けにとどまらず、司法が安保法制を断罪するかどうかに着目していただきたいと思います。

 

よろしかったら大変お手数とは存じますが、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!

人気ブログランキングへ人気ブログランキング

ブログランキング・にほんブログ村へほんブログ村

Amazon 社会・政治・法律

Amazon Kindle ベストセラー

Amazon タイムセール商品

 

 

 

安保法成立3年 違憲訴訟の原告 「戦争罪に苦しむ人を生む」

2018年9月19日 朝刊

 他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とした安全保障関連法を違憲とする集団訴訟が、全国各地で活発化している。同法の成立から十九日で三年。自衛隊の活動範囲拡大に進む安倍政権に対し、軍人の遺族、元自衛隊員、元原発技術者らさまざまな立場の原告が「いつ戦争に巻き込まれてもおかしくない」と危機感を募らせる。 (原田遼)

 「安保関連法で戦争に巻き込まれれば、罪を背負う人が増えるのでは」。さいたま地裁での集団訴訟で、原告共同代表を務める倉橋綾子さん(71)=埼玉県越谷市=はこう心配する。

 父雄吉さんは第二次大戦中、旧日本軍の憲兵として中国に赴任。群馬県内の農村に引き揚げ後、よく「戦争は間違いだった」とつぶやいたり、睡眠中にうなされたりしていた。

 倉橋さんは一九八六年に父が死去する数日前、「墓に刻んでくれ」とメモを渡された。「中国人民にした行為は申し訳なく、おわび申し上げる」と書かれていた。

安保関連法の危険性を訴える倉橋綾子さん=埼玉県越谷市で

写真

 謝罪のわけが知りたくて、雄吉さんの軍歴や憲兵の文献を調べ、当時の上司や同僚も訪ねた。資料をたどると、山西省などで軍が掃討作戦を展開した説があり、同時期に父が赴任。同僚や上司に尋ねようとしたが、アルコール依存症で話せなかったり、口をつぐんだりした。「父は掃討作戦に加担していたのかもしれない」と心が痛み、九八年に墓の隣にメモの文面を刻んだ碑を建てた。

 自衛隊員がイラクなどの海外派遣で心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負ったケースは少なくない。自衛隊の海外活動を拡大させた安保関連法に対し、「隊員に父のような思いをさせないで」と法廷で訴え続ける。

 群馬県の原告団に名を連ねる元自衛官の加藤好美さん(66)=青森市=は「本音は誰も戦地に行きたくないはず」と自衛官の心境をおもんぱかる。

 二〇一六年、青森から国連平和維持活動(PKO)で南スーダンに派遣された部隊に、安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」の任務が付与された。加藤さんは昨年、自衛隊関係者から「南スーダンは一触即発の戦闘地。隊員に国の内情を聞かされた家族が心配していた」と聞かされた。

 同法が成立した一五年度、幹部ではない一般自衛官の応募者数が前年度から二割減った。「自衛隊の希望者が減れば、徴兵制を求める声が出てもおかしくない」と危険視する。

 東京都の原告団に参加する、元原発技術者の小倉志郎さん(77)=横浜市=は、東京電力福島第二原発などで設計や保守点検にかかわり、トラブル対応の難しさや放射性物質から体を守る難しさを肌で知る。「戦争に巻き込まれ、原発が他国に攻撃されれば、日本の国土は失われる」と心配している。

<安全保障関連法> 安倍政権が閣議決定した憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認や、他国軍への後方支援拡大などを盛り込んだ法律。2015年9月に成立、16年3月に施行された。自衛隊法や国連平和維持活動(PKO)協力法など10の法改正を一括した「平和安全法制整備法」と、他国軍の後方支援目的で自衛隊を随時派遣可能にする恒久法「国際平和支援法」で構成。密接な関係にある他国が攻撃を受けて日本の存立が脅かされる場合に「存立危機事態」と認定。他に適当な手段がないなどの「武力行使の新3要件」を満たせば、集団的自衛権を行使できると定めた。

 

 

もちろん、普通の市民の方が原告になられているのが各地の訴訟の大半なので、そういう方が勝訴できるように原告団も弁護団も支援の会も頑張っておられます。

その運動が国を押し込めば押し込むほど、裁判所が憲法判断をする可能性が高まるのです。

「主戦場は法廷外にあり」(松川事件より)

よろしかったら大変お手数とは存じますが、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!

人気ブログランキングへ人気ブログランキング

ブログランキング・にほんブログ村へほんブログ村

Amazon 社会・政治・法律

Amazon Kindle ベストセラー

Amazon タイムセール商品

 

 


コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 沖縄県知事選、保守系候補の... | トップ | 沖縄県知事選、辺野古新基地... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
記事ありがとうございます。/司法について。一素人の目についた2つのこと (nanijiro-i)
2018-09-21 22:36:55
1.安保法制違憲訴訟について、すみません、門外漢なのですが、こんなことを伝え聞きます。
東京地裁の裁判官が、今春、全員入れ替わってしまった。他の裁判所に異動になっての入れ替えではない。これまでの裁判の経過がないがしろにされて、今は……、というのを伝え聞いたので、それを伝える記事がないかと思って探してみました。
【安保法制違憲訴訟/証人全員を不採用/東京地裁/原告/裁判官忌避を申し立て】
http://www.mdsweb.jp/doc/1537/1537_45i.html
〈原告代理人の寺井一弘弁護士がただちに「忌避(きひ)(不公正な裁判をするおそれのある裁判官を職務執行から外すこと)」を申し立て。理由として「4月に3人の裁判官が全員入れ替わった。1月の原告本人尋問を直接聞いた裁判官は残っていない。何らかの意図を持った恣意的な配置転換だ。しかも、裁判長は非公式の協議の場で『証人採用には消極的』と予告していた。裁判の公正を妨げる事情があることは明白」と述べた。忌避されたにもかかわらず裁判長は席にとどまり、傍聴人に退廷を指示するなど不遜な態度をとり続けた。〉
これは、きっと、多くの方には知られていることなんでしょうけれども……。

2.これは、1年半も前の記事だったのですね。
▼最高裁裁判官15人全てを「安倍内閣が任命」へ(朝日新聞2017.3.14)
これは、ネットで検索すると、誰かのブログ内で読めるようです。来年早々にはそうなりそうなんだとか。
宮武さんブログを検索すると、昨年1月に「ば印」さんがコメントで示していた猪野亨氏の記事がストライクしました。「安倍内閣が最高裁人事に介入か 山口厚最高裁判事」という記事。日弁連枠、弁護士枠を侵害したと(本籍は学者とのこと)。
http://inotoru.blog.fc2.com/blog-entry-2576.html

司法、だいじょうぶなのかな。岡口裁判官のこともあるし。あれ、事実を示しただけのツイートだったと、たしかYahooでの、伊藤和子氏の記事。

でも「22の地裁で係争中で、原告総数は7516人!」。「裁判所が判決理由の中でこの法律は違憲だと言わざるを得ないところまで追い込んでいる」。これ、ぜひ注目したいと思います。

ただ、不諦理屈屋さんが言うように、蛙の面に、ということもある。この総裁選でも、だいぶ引っ掛けられたのに、自ら省みてやっていくんだと。裁判の現場だけでもないところで、いろいろやっていかれることで、早期退陣の可能性が探られていくべきなんでしょうね。蛙の面にひっかけられても、われゆかんとなっている状況には、いうまでもなく、裁判でも、市民運動でも、対話でも、家庭でも、社会生活でも……。
返信する
彼らに道理や思いやりを求めるのもどうだろうか? (諦めぬ理屈屋)
2018-09-20 21:53:34
45%の地方票にまともに向き合うかね?
石破の地方票善戦は徒花に終わるってのが現実でしょうね。
というのも例えばだが「選挙は勝てばいいんです」とは麻生の総裁選での発言なんてのがある。冷や飯覚悟しろや的な挑発もありましたなw
あれは『売り言葉に買い言葉』めいたその場の勢いからっていう麻生節ではない❕
ガチで本音でしょ。
55%で抑えられたのも事実ではあるが、麻生太郎のこの発言ひとつ取っても安倍一味が地方の
批判に謙虚に対応するなんて有り得ない。
自分たちに弓ひく者には容赦なしが彼らのスタイルなのだ。
石破の地方票善戦に対して安倍陣営で地方の反乱なんて乱暴な言葉が飛び交ったという報道もあるという。
内閣改造であの大臣はどうなるのだろう?
斎藤さんの去就もいかにってもんだね。
石破をリードさせたいくつかの県の自民党責任者たちがどんな扱いをされていくか?
まあ、想像に難くない。

それにそもそもだが、安倍たちが党内の異論に対して謙虚に対応しながらじっくりと協議するようなタイプの政治家さんたちでしたっけ?
星のオッサンごときのたしなめでもムキになってゴルフへの偏見だ💢💢💨とか意味不明なことを捲し立てるような輩である。
もっともそこが安倍信者たちには『頼もしい』
のだろうwww
理屈じゃない、気合いだ気合いだ気合いだ~!
ってのが安倍晋三体制を支える信者たちw
そうでもなければテレビカメラ相手に安倍さんじゃないと外国に勝てないとか支離滅裂な発言をできないだろう。会社や学校などで生き恥を
晒しまくることを平気で言えるのが安倍信者!
彼らにはプーチンからあんなこと言われても安倍晋三だから外国に勝てるとかって思えるのだろうし、星のオッサンにたしなめられていても
安倍が『とにかく何かで攻撃的に噛みつけば』
頼もしく感じられるのだろう。
うーん。一体感 www
言葉を選ばず言わせてもらえば、イヌネコよりも感情第一みたいなのがあの秋葉原に集うような安倍信者じゃないのかな?
ついでにモンペと竹やりスタイルで愛国行進曲でも流せばらしくていいんじゃね?
おっとイヌネコ様にご無礼つかまった。

ついでに・・
マスコミが虎の子のように大切にする親の七光りの四世議員か何かのシンジローについてだがあんな輩を『ダメージコントロールがうまいし案外したたかですよね』みたいに援護するようならヤバいですな。
いかにもスシローとかが言い出しそうだけどw
右翼同士の出入りみたいな総裁選なれどあれは
卑怯もんだわw
沖縄のファシスト候補に応援したり外遊したりするゆとりはあってもかねてから気脈を共にするとかいう石破には決して寄り付かなった。
これ、低く見積もっても官邸と水脈気脈通じあっていたと見るのが妥当だろう。
たとえ安倍に弓引いても絶対に落選はないし、マスコミが第二の小池百合子みたいに狂喜乱舞して応援しまくるのは必至なのに安倍に恭順の意を示した(あんなポーズだけの反対票を反乱と思うのはよほど頭が悪い人だろう)こと。
これはもっと考えるべきことだと思う。
あれなら国民投票CMのイメージキャラとして大車輪の活躍でもしかねないな(怖)。
返信する
大丈夫か、自民党。 (「アベの脱税疑惑」改め「詐欺師 安倍晋三」)
2018-09-20 18:08:54
安倍晋三氏が、自由民主党の総裁に選ばれたそうです。国会議員の票の82%と地方票の55%を獲得しての当選。
自民党の国会議員と地方党員の思いのずれは今後どうなるのでしょうか。
勿論、安倍の恐怖支配にビビる根性無しが自民党の国会議員には多数いたということになるんでしょうが。その根性無しの筆頭が小泉進次郎君。全体の投票には限りなく影響のないタイミングで「石破茂氏支持」をこそっと表明しました。今朝、早くに、関係者に洩らしたのだとか。ご本人は、これで「筋は通した」と威張りたいんでしょうけれど、やっぱり自民党ってこういう情けなーいのばっかりなんですね。

さて、これで私のハンドルネームは当分の間「ゴメンテイタ―」には戻れなくなってしまいました。もちろん、私のことなどよりも「恐怖支配でしか地位を維持できない首相」の存在の方が大きな問題です。

首相が誰であれ、日本各地の被災地で困難な生活を強いられている人たちのために、最善の行動を、各地の行政に携わる方たちには心からお願いしたいです。
地方から、災害復興のための要求を、防災・減災のための要求を、地方経済の立て直しの要求を中央の政治家・官僚にぶつけてやりましょう。
たとえ恐怖支配下であっても、中央に対する地方の思いが「55%」に押しとどめたのだと、私は思います。
返信する
蛙のツラに何とやら、か? 敗北主義はダメだけど… (諦めぬ理屈屋)
2018-09-20 02:33:50
宮武さんの後半のこのパート
(引用開始)
今、何千人もの国民が起こしておられる違憲訴訟も、安保法制の違憲性をこれでもかこれでもかと主張立証することで、裁判所が判決理由の中でこの法律は違憲だと言わざるを得ないところまで追い込んでいるわけです。
(引用終わり)

通常というか、昔ならばこれだけでもそれなりの効果があった。いやいや、効果が云々以前に
私も宮武さんのこの御指摘に賛成なのだけれどもと断りを入れておきたいし現実的にはこれが妥当な戦い方とも思うのだが…。

こんなことを記したのは今回のコメントタイトルでも察して頂きたいところだ。
つまるところ、明日の総裁選両候補者には蛙の
ツラに小便ってやつなんだろう。
安倍晋三に言わせれば『激変した国際情勢デンデン』であり安倍晋三よりは遥かに論理的な石破に言わせれば『だからこそ二項を削ってきちんと改憲しろ』なのだろう。
訴訟している方々の思いや努力には頭が下がるし宮武さんが解説する『裁判所に違憲だと言わせること』の意義も理解しているつもり…。
だが、しかし…それで奴らが怯むのか?

裁判所が違憲だと指摘したらしたで安倍晋三たちのことだ。圧倒的な憲法学者が違憲だと指摘した時と全く同じスタンスで「だからこそ私たちは現場の責任ある立場から改憲なんですよ」とつ
っぱねるだけだろう。
公明党は安倍晋三から「単にみんなが認めている自衛隊を書き込むだけですよ」と加憲戦法で説得されて(正確には公明党側が信者たちを説得していくってことだが)まず間違いなく自民党憲法案に乗っかってくるだろう。
石破はあの性格もあって(笑)ネチネチと適当でズルいだけな安倍的な改憲案に抵抗しよう。
しかし論理的な彼なればこそ一旦は引いても違憲だと司法からも指摘されればますます合理的に改憲すべしと声を上げてこよう。

奴らは決して裁判所の違憲判断に怯まない。
それでもやらねばならぬことであり支持すべきことだとも認識もしているのだが、そういえば
きちんと記憶してないし別の問題についてだったかもだが『裁判に持ち込んで時間をかけまくればよい』みたいな声が奴ら側から上がらなかったか?要すれば上級審になればなるほどお上が勝てる確率がぐんぐん上がるしってこと。
たしかに小泉の神社参拝とか名古屋高裁かだかの自衛隊の空輸問題への違憲判断とかカウンターをかませたし、その意義は大いにあったのだが、そもそも安倍晋三一味は『あんなみっともない憲法』に始まって、とにかく日本国憲法を
ぶち壊したいの一心なのだ。そこでも実は噛み合っていないのではないか?

冒頭に記したことに戻ると、かつてならそうした違憲判断などには自民党も怯み、かつ、多少は頭を冷やす(ポーズ込みで)ところもあったのだが、安倍晋三一味の心根は正反対だ。
石破なら改憲という信念を新たに燃やしてこようが、一旦は司法に敬意を示すかもしれないが
彼が逆転勝ちをする確率は宝くじ上等当選のそれなんてものじゃない(笑)。
勝つのは詐欺師どころか独裁者数歩手前の安倍晋三なのだ。
別に私はアナーキーになれとかボルシェビキがどうたらみたいな前々世紀の『夢物語』を示唆したいのでも何でもない。
ただ、少々漠然とした、かつ、いい加減な想念に過ぎないのだが…なんか今私たちが奴らに向かってやっていること、筋道正して違憲訴訟による暴政への世論喚起ってのが何だかヒトラー政権開始時に於ける大多数のSPDによる正攻法的対処法みたく思えてもきた。
秋葉原に動員されし安倍晋三一味の支持者たちのあのザマを見ると、あれで参加者がモンペ姿だったら軍国日本の愛国鼓舞活動そのまんま…。
ファシストとは奴らのためにある言葉だ。
違憲訴訟では柔道でいうところの効果くらいにしかならないのではないか?

野党リーダークラスの政治家(たしか小沢一郎だったはず)がサンデー毎日あたりで安倍改憲策動はかならず破綻するとか(そうであって欲しいものだし螳螂の何とかであれ私は護憲のためにそれなりに頑張りたい、それが戦後民主主義社会で生活してきた者のある意味では責務だとも思ってもいるが)宣うてたが甘いだろう。
またプーチンが卓袱台返しをしたことをごまかそうとした安倍晋三を志位さんが手厳しく批判していたが、今までならというか『普通なら』安倍晋三は『暗愚の宰相』として左右の差なくマスコミから厳しい批判にさらされ、たとえ石破に勝っても三期目の求心力は落ち込んでいくってものだったが、どうだろう?
『困った時の中国韓国北朝鮮』な安倍晋三政権だったが、今度はロシアがプラスされるってことになっていくのではないか?
悪いのはプーチンの野郎だと責任転嫁する流れでHEADチャラなんじゃないか?ましてや気にくわない相手を変な薬物で暗殺したりとかいう噂がつきまとうプーチンならば安倍晋三が相対的に善玉にすらなりかねないかもしれない。
習近平にせよ、三代目J Soul Brothersじゃなかった三代目金さん(杉良太郎を私などはつい連想したくもなる)なんてのが何らかの映像に出てきたらそれまで下がり気味だった安倍内閣支持率が持ち直り始めるようなトレンドも決して否定はできまい。
そう、それまでの常識や傾向などをまるで否定して『どんなに都合が悪かろうが突っぱねろ』
で三選を決める安倍晋三とその支持者たちには
何を言っても無駄なのだろう。

『安倍に論語』ならぬ憲法w
そんな安倍がもし崩れるとしたら消費増税などのゼニカネだろうが、壊憲が取り柄の安倍一味が消費増税再々延期くらいHEADチャラじゃなくてヘッチャラだろう。大衆の我欲にはさすがに敏感だろうからその方面でのへまはしそうにないような?
あの長官は携帯代金値下げを沖縄などでも連呼しているそうだ。名古屋の減税極右市長の手口そのもので呆れたが、水道民営化が携帯代金ダウンの穴を埋めて余りあるように私なんぞ感じてしまうのだがw
そもそもそんな法案が衆議院はとっくにパスして参議院もあと少しでパスするところだったこともなんでか分からないが世間的には知られてないようだ。正しくは取り上げない努力なり忖度なりってことだろうか?載せてもより読み手が少なくなる夕刊とかなんてのはどうなのか?

そうした生ぬるいメディアが今日の安倍晋三体制を増長させたのだし、仔細を詰めて質問していけば好況の実感なんて大多数派がそんなに感じてもいないとか回答するのにアベノミクスのおかげでとか戯言に追従する大衆の現実…。
まさかのためっの何とか火災ではないが自民党に圧倒的有利な小選挙区制度もあるしね。
野党がとにかく纏まるだけではこれまた何故か自公の醜悪な野合は問われなくともなのだが『必殺野合批判の術』でもってそこそこのセーブも効くだろうから、こちら側としては徹底的に詰めるところとアピールする術を際立たせないと三選目のファシストモードを加速させる安倍政治を打倒できないと思うこの頃だ。
たしかに『攻める側』は守る側よりも段違いで
脇を固めないとならないとはいえ、だけどだ。

結局、アベ政治を言論戦でもってそこら中の人々のから問答無用に蔑視されるところにまで追い詰めない限りダメなんだろう。モリカケでこれまた『普通』だったら二週間程度で(例えば料亭ピンク宰相さんみたいに)ノックアウトだったろうことを想起すれば、これはかなり厳しいかも。
安倍の言葉を真似ればだが『激変した』というのは国際というより国内なんじゃないのか?
違憲訴訟で世論喚起をってのは正攻法のひとつではあるが、あくまでも政治的な関心の高めな層への再アピール程度にしか案外ならないものかもしれないというのが正直な思いだ。
以上、現実はますます厳しくなりそうな安倍晋三のゴリ押し三選当確に記す。
この男・破廉恥につき。

余談として・・
私はこの頃ナチスに支配されたフランスとか戦後のスペイン(フランコ体制)とかにまた関心を抱き始めたところです。
たぶん、この国はリトルフランコ体制みたいに
なったりして(軍事経済的にはこれからもアメリカ様で内政はとことん極右化❕国家神道に創価学会や幸福の科学とかの翼賛的親政権宗教団体が幅を利かせるような感じだったりして?)と、くだらぬ邪推すらってところでもあり。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

憲法9条改憲・安保法制・軍拡反対」カテゴリの最新記事