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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

ドナルド・キーンさん 日本人になるために来日 「東北にも奇跡が起こる」

2011年09月02日 | 感動と人生

 

日本の文化を海外に広めた功績から文化勲章を受章した、コロンビア大学名誉教授のドナルド・キーンさん(89)は、東日本大震災の発生に衝撃を受け、今年4月、「愛する日本への信念をあらわしたい」として、日本国籍を取得して日本に永住すると決心されました。

当時NHKのインタビューに応じたキーンさんは

「日本は危ないからと、(外資系の)会社が日本にいる社員を呼び戻したり、野球の外国人選手が辞めたりしているが、そういうときに、私の日本に対する信念を見せるのは意味がある」と語っておられました。


 

そのキーンさんは8月31日、アメリカを離れて日本に向かうことになり、ニューヨーク中心部のマンハッタンにある自宅で、出発の直前まで部屋の後片づけにあたりました。

すべての準備を終えて自宅を出たキーンさんは、

「30年以上過ごしてきた家でした。まだ実感が湧きませんが、飛行機に乗ってからわびしさを感じるのだと思います」と述べました。

そのうえで、

「東日本大震災で『日本人になりたい』という想いが強まりました。日本は何度も行っていますが、今回は特別です。まず、自分の原点である岩手県の中尊寺を訪れたい」と述べ、9月中旬にも東北地方を訪れる考えを明らかにしました。


 


9月1日来日され、報道陣から東日本大震災について質問されたキーンさんは

「希望があれば乗り越えることができる。終戦直後、私が訪れた東京は煙突しか残っていない街だったが、いまは立派な都会になった。東北にも奇跡は起こる」とおっしゃったそうです。

何度も訪れたことのある岩手県の中尊寺には近く、2~3泊の予定で足を運びたいとおっしゃっています。


「義をみてせざるは勇なきなり」という言葉を思い出しました。

野田さん、キーンさんに国民栄誉賞を差し上げてください(感涙)。


クローズアップ現代「我が愛する日本へ~ドナルド・キーン89歳の決断~」

 


 

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日本に来てうれしい=近く国籍取得手続き、東北訪問も-ドナルド・キーン氏

 日本文学研究の大家、ドナルド・キーン米コロンビア大名誉教授(89)が1日午後、日本に永住するため、ニューヨークから航空機で成田空港に到着した。関係者によると、月内にも日本国籍の取得手続きに入る。
 キーン氏は空港で記者団に対し、「(米国の家の)家具などを全部処理し、やっと日本に来ることができて、うれしい。きょうは曇っているが(飛行機の中から)雲の合間に日本の畑が見えて美しいと思った」と流ちょうな日本語で感慨を語った。
 東日本大震災については「皆さん大変なことになり、どう言ったらいいか分からない」としながらも、「一番大事なことは希望を持つこと。希望があれば何かの奇跡があるでしょう」と被災者を激励。「近く(岩手県の)中尊寺に行く。また、仙台市で講演する。東北を見ようと思っている」と話した。

(時事通信2011/09/01-17:47)

 

 

 

「私は日本という女性と結婚」 ドナルド・キーン氏、永住へ帰化手続き

2011.4.17 11:52  産経新聞
2009年7月、東京都北区の自宅でインタビューに応じるキーン氏

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2009年7月、東京都北区の自宅でインタビューに応じるキーン氏

 日本文学研究で知られる米コロンビア大名誉教授のドナルド・キーンさん(88)が日本に永住する意思を固め、日本に帰化する手続きを始めたことが15日分かった。関係者が明らかにした。関係者は「東日本大震災で大変心を痛め、被災者との連帯を示すために永住への思いが固くなったようだ」と話している。

 キーンさんは1922年、ニューヨーク生まれ。学生時代に「源氏物語」の英訳を読み、日本文化に興味を抱いた。日米開戦後は海軍情報士官として、玉砕した日本兵の遺書を翻訳したり捕虜を尋問。復員後、英ケンブリッジ大、米コロンビア大、京都大で日本文学を学んだ。「日本文学の歴史」「百代の過客」「明治天皇」などの著作で知られる。

 三島由紀夫とは京大留学中の54(昭和29)年に知り合って以来の友人で、三島作品の翻訳も行った。2008(平成20)年に文化勲章を受章した。

 松尾芭蕉の「おくのほそ道」をたどる旅をし、英訳も出版。東北大(仙台市)で半年間、講義したこともある。それだけに、被災地の状況を心配している。平泉の中尊寺は難を逃れたが、何度も訪れた松島や多賀城など芭蕉ゆかりの地は大きな打撃を受けた…。

 キーンさんはこれまで1年の半分ほどを東京都北区の自宅で過ごしてきたが、26日にコロンビア大で最終講義を迎えることもあり、日本に永住することを決めた。周囲に「日本が大好きだから」などと説明しているという。

法務省は15日、震災直後の3月12日から4月8日までの4週間に日本から出国した外国人は延べ53万1000人で、このうち発生後1週間では24万4000人だったと発表した。震災発生前の1週間は14万人だった。

 震災と福島第1原発事故を受けて、各国が一時的な出国検討を勧告したり、被災地からの帰国支援を実施したことが影響した。

 NHKのインタビューに応じたキーンさんは「日本は危ないからと、(外資系の)会社が日本にいる社員を呼び戻したり、野球の外国人選手が辞めたりしているが、そういうときに、私の日本に対する信念を見せるのは意味がある」と語った。

 「私は自分の感謝のしるしとして、日本の国籍をいただきたいと思う」とし、夏までに日本国籍を取得する考えだ。

 独身を通してきたキーンさんは「私は『日本』という女性と結婚した。日本人は大変優秀な国民だ。現在は一瞬打撃を受けたが、未来は以前よりも立派になると私は信じる」と、新たな祖国になる日本の復活を信じている。

 

 


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