英国国営放送BBC
「【東京五輪】 なるべく見えないよう……都心で排除されるホームレスの人々」より
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2ちゃんねる創始者で「論破王」として今では有名になり、テレビで引っ張りだこのひろゆきこと西村博之氏。
橋下徹氏やホリエモンよりはずっとまともなコメントをするのですが、DaiGo氏が
「命は平等っていうけど優劣はある」
などと、ホームレス(路上生活者)や生活保護受給者の方々の命を軽んじる発言が猛烈な批判を受けていることに関して、以下のコメントをしたそうです。
「ホームレスがあんまりいれないように椅子の真ん中に仕切りがあったりとか椅子がやたら細くてデコボコになったりとか、新宿だと横の歩道に突起物を作って眠れなくしたりとかでホームレスのいづらい環境を作るっていうのをみなさんは同意してたんじゃないの? っていうのが僕、疑問なんですよね」
「『ホームレスに人権があるんだ』っていうのをツイッターとかで書いている人いらっしゃるけど、宮下公園のとき追い出したの反対していなかったよね」
「そもそもホームレスが生きやすい社会というのと反対のことを役所がやっていて、みんなが投票した結果がそれなので、どうなのそれ? って。みなさん言ってらっしゃることとやってらっしゃること違う気がしますけど」
さらにひろゆき氏は、2021年3月にスリランカから来日したウィシュマさんが入国管理局で入院できずに放置されて亡くなったことや技術研究生として安いお金で働かされている外国人を例にあげて
「日本国内で人権軽視されていることがすごく多くあるのに、そのことに関して何もしていないのにDaiGoさんだけ責めてて。DaiGoさん何もしていないじゃないですか、口で言っただけで(なにか実際に行動に出たわけではない)」
「役所とか実行した人責められなくて何の権力もなくて口先だけで言っている人が何故か日本中でパッシングっていう“あれれ?”っていう気が僕はしていますけど」
だから、DaiGo氏を責めるのはおかしい、と論理展開が進むようなので、それは全く的外れなのですが、社会の矛盾として言われていることは私にとっても耳が痛いことばかりです。
確かに路上生活者排除のことは今回初めて書きます。
LGBTQ差別の杉田水脈議員、人種差別のDHC吉田嘉明会長、女性差別の森喜朗元首相、生活困窮者差別のDaiGo氏、女性差別の張本勲氏。差別発言をしたら「致命的な」社会的制裁が行なわれる社会に。
ひろゆき氏の発言の前半部分、東京都渋谷区による宮下公園などからの路上生活者の方々の排除についていうと、2012年6月11日に、渋谷区が美竹公園や渋谷区役所の地下駐車場など3ヶ所を一斉に封鎖して、公園から彼らを排除しました。
これに対しては、東京地裁・高裁で判決が出ており、渋谷区の行為がホームレスにとって、実質的な住居からの強制立ち退きであり、人権侵害に該当すると結論づけています。
先進的な同性パートナーシップ制度を設けてLGBTQの方々の人権にはいち早く理解を示してきた渋谷区が、貧窮状態の極致ともいえる路上生活者の方々にはこれだけ冷たい仕打ちをしてきたわけです。
また、「平和の祭典」を標榜する東京五輪に向けて新国立競技場を2016年から建設する際に、周辺の明治公園の一部などを閉鎖してそこで暮らしていた路上生活者を排除。
さらには、五輪開催期間中、組織委は新国立競技場周辺で大会関係車両を通行させるため、セキュリティー確保の必要があると称して、辺り一帯をフェンスで囲い、そこで暮らしていた路上生活者の方々を排除しているのです。
そんなホームレスの方々に生活保護申請を提案する運動が、自民党幹部らが2012年に始めた生活保護者バッシングのせいでうまく行っていない実態は、このブログでも何度も取り上げてきました。
ホームレスの方々が生活保護を受給したら政府から、社会から白い目で見られて叩かれることを恐れて、路上生活に甘んじている例は枚挙にいとまがないほどです。
安倍首相「生活保護受給者に攻撃的な言質を弄しているという政党は、それはもちろん、自民党ではない」←世耕弘成参院幹事長も石原伸晃自民党総務も片山さつき元大臣もみんな自民党じゃないらしい。
河本準一さん親子問題から考えると間違える。生活保護の本質は憲法上の基本的人権である生存権の保障だ!
そして、憲法25条に規定される生存権(健康で文化的な必要最低限度の生活を営む権利)も満足に保障されていなかった生活保護受給者への生活扶助を削減し続けてきたのが安倍政権であり、菅政権なのです。
【鬼か】コロナ禍の真っただ中に、厚労省が10月から「予定通り」、3軒に1軒の生活費や食費を受給者の保護費を削減。東京で75歳の単身世帯が月7万5千円→7万2千円に【死んじゃうよ】。
相模原の障害者施設の利用者の方々が大量に殺害された事件が、安倍政権下で起きたことが決して偶然ではなかったように、生活困窮者をまるで異物のように冷たく切り捨てるDaiGo氏の発言が今出てきたことも現在の日本社会を象徴していると思います。
ただ、2012年の片山議員らの生活保護受給者バッシングの嵐の時に比べて、今回は生活困窮者の人権を守るための声が大きく広がったことは社会が10年近くの間に前進してきたことを示す前向きな変化だと捉えることもできます。
コロナ時代にますます誰もが生活に困窮する可能性のあるのが現代社会です。
他人のためのみならず、自分のためにも、生活困窮者の方々に寄り添い、権利としての生存権を守る社会を作り上げていくことを肝に銘じなければいけないと思います。
4日後にこんな相談会があります。
是非ご自身のために、周りの方々のためにも利用してみてください。
比較的経済的に恵まれた人も多い性的少数者の方々は歓迎し、路上生活者の方々は追い出す渋谷区は、人権尊重ではなく単に金のために同性パートナー制度を導入したといわれても仕方がないでしょう。
それって、自分は多額の納税をしているんだから、ホームレスや生活保護受給者に対して無茶苦茶なことを言ってもかまわないといわんばかりだった自称メンタリストのメンタルとおんなじではないですか?
人の気持ちがわからない点で同罪です。
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オリンピックのために、住み家にしていた東京・国立競技場の周辺を3度追われた野宿者がいた。閉幕後もかつての居場所はフェンスで囲われたままだ。五輪開催を理由に、各地の野宿者は排除されたり、移動を強いられたりした。「平和の祭典」は生活困窮者の日常を脅かした。【木許はるみ/デジタル報道センター】
57年後、自分が「排除」の対象に
五輪開幕を約1カ月後に控えた6月18日、東京都が管理する国立競技場近くの緑地に都と大会組織委員会の職員4人が訪れた。長年、この緑地で野宿をしている山田修さん(64)は支援者に囲まれて職員を迎えた。
組織委の職員は「ここにフェンスを建てさせていただきます」と告げ、都の職員は「警告」を山田さんに手渡した。そこには「この物件(荷物)は道路管理の支障となっているので、至急撤去してください」と記されていた。
五輪期間中、競技場周辺は大会関係車両を通行させるため、組織委はセキュリティー確保の必要から辺り一帯をフェンスで囲おうとしていた。撤去期限は7月4日。山田さんの居場所がフェンスで囲われる前日だった。「また移動か」。山田さんは力なくつぶやいた。
都内で生まれた山田さんは、父親に連れられて1964年東京五輪の陸上競技を旧国立競技場で観戦した記憶がある。「着席番号が決められていて、なんでそこに座らなきゃいけないんだって思ったよ」と冗談交じりに話す。当時の五輪も「首都美化」を理由にホームレス対策が行われた。57年後に自分が「排除」の対象になるとは想像もしなかった。
高校卒業後、建設現場に住み込みで働いたり、簡易宿泊所に滞在して日雇いの仕事をしたりしてきた。危険な現場の仕事もいとわず、親方から重宝された。90年代前半から景気が低迷し、仕事は減っていった。簡易宿泊所は次々とホテルに改修され、宿代が払えず、路上に出るようになった。
この時期、同じような境遇の人が多かった。山田さんは「新宿のロータリーは早く行かないと寝る所がないくらいだった。地下道は野宿者の段ボールでいっぱいだった」という。新宿は91年に移転した都庁のお膝元。次第に監視が厳しくなり、90年代後半、旧国立競技場に隣接する都立の明治公園にたどり着いた。
五輪招致で生活一変
明治公園で気心の知れた野宿者と出会い、気が付けば、長らく公園で寝泊まりしていた。空き缶の買い取り業者も訪れるようになり、アルミ缶収集が収入源となった。
そうした中、五輪招致が生活を一変させた。2016年1月、新国立競技場の建設のため、都は明治公園の一部を廃園にした。山田さんは、住み慣れた場所にとどまることを望んだが、16年4月に裁判所の強制執行により、数人の野宿者とともに居場所を去ることになった。公園の一角に移ったが、その土地も日本オリンピック委員会(JOC)と日本スポーツ協会のビル建設に伴い、約8カ月後に離れることになった。
山田さんは仕方なく近くの緑地に移動した。もとは都道だが、今は雑草で埋め尽くされ、舗装もされていない。「人目に付きにくくて良かったんだ」。アルミ缶を集めた大きな袋を置いておくにもちょうど良かった。しかし、山田さんはまたも、居場所を追われた。
明治公園からの立ち退きを求めたのは、都から公園の一部を無償貸与され、新国立競技場建設の事業主体となった日本スポーツ振興センター(JSC)。山田さんら野宿者と支援団体は「(強制排除され)生存権が侵害された」などとして、JSCや都、国に損害賠償を求める訴訟を起こしている。
「早く規制が終わってほしい」
冒頭の6月18日。都の道路管理部門の職員や、組織委の警備や会場運営を担当する職員との話し合いは1時間半に及んだ。支援者は「人が住んでいるから」と訴えたが、職員たちは「福祉の窓口に行ってください」「福祉の受け皿があります」と繰り返した。「福祉を希望しない場合はどうなのか」と尋ねても、「お答えする立場にありません」(組織委職員)と答え、山田さんが生活していくための有効な代替案が示されることはなかった。
「福祉を受けてもまた同じだ」。都と組織委の説明を聞いていた山田さんには、あきらめが漂っていた。山田さんは生活保護を受け、北関東の寮に入ったことがあるという。「食費だとか寮費だといって、生活保護費のお金を全部取られた。外出する時にも伝えないといけない。蛇口をひねると白い水が出て、風呂の水も白いんだ。1週間で出たよ」
住み慣れた場所から離れたくなかった山田さんは、都が示した7月4日の期限を前に、もとの場所から少し離れた別の緑地に移った。「勝手に出て行け、代わりの所はない。そんなの排除だよ」とうつむいた。空き缶収集の仕事は続けているが、寝付けない夜が多い。五輪閉幕後もパラリンピックに備えた競技場周辺の規制は続く。かつての居場所はフェンスで囲われたままだ。「早く規制が終わってほしい」。山田さんは小さな声で繰り返した。
代替地を用意した横浜
五輪を前に野宿者の居場所が規制されたのは、国立競技場周辺だけではない。野球・ソフトボール会場となった横浜スタジアム周辺も規制された。横浜市は野宿者を支援する団体と昨年春から協議を始め、代替地を用意した。700万円の予算で簡易宿泊所の40床を借り上げ、軽食と弁当も提供した。路上に残った人もいたが、スタジアム周辺の約35人が利用した。
横浜市中区の寿地区で日雇い労働者や野宿者などの支援をする「寿越冬闘争実行委員会」の高沢幸男さん(50)は「野宿者へのダメージを最小限にするように話し合ってきました」と話す。そして、「野宿者の生活は、その土地で仕事や食事、人間関係などが回っています。場所が変わることは、あらゆるものを失うことを意味します。生活を担保できる場所があってこそ『移動』ができるんです。どこに行くか知らないけど、その場にいられないというのは『排除』です」と力説する。
さらに「『オリンピックだから』という理由で、その土地を使える人、使えない人が生まれたら、分断になります」と指摘する。高沢さんらは、野宿者の間にあつれきを生まないように丁寧に協議を重ねたといい、「土地を追われた人がいる一方で、メダリストは頑張ったと称賛される。困窮者も毎日頑張っています。行政が『福祉の受け皿がある』と言っても、福祉を選ばずに生き抜いてきた人たちが野宿をしているのです。そこを理解せずに話し合っても前に進みません」と話す。
組織委は、野宿者が移動した後も生活を保つための代替措置を提案したのだろうか。毎日新聞はメールで取材を申し込んだ。周辺を規制する際に野宿者を考慮したのか▽「オリンピックムーブメンツ アジェンダ21」(国際オリンピック委員会の持続可能性に向けた指針)にある「最も恵まれないメンバーに、特に注意を払わなければならない」との方針に反しないか――などについても尋ねた。
組織委の回答は「大会の準備を進めるにあたって、特に競技会場の近隣住民や影響を受ける方々に対しては、個別にご説明させていただきました」という内容。質問に正面から答えてはくれなかった。
教訓生かした開催都市も
野宿者の「排除」はこれまでの五輪開催都市でも問題になり、それを教訓に前向きな政策に生かした事例もある。
ホームレス問題に関する調査・研究をする市民団体「ARCH(ア―チ)」などによると、96年のアトランタ五輪では、野宿者の扱いが国内外で問題視された。都心部にいたホームレスに片道チケットを渡して遠方に行かせたり、大量のホームレスを逮捕したりしたためだ。00年のシドニー五輪はこの教訓を生かし、州政府がプロトコル(議定書)を作成。ホームレスも市民であり「公共空間にいる権利がある」と明記した。同時に路上生活から脱するためのプログラムも充実させた。12年のロンドン五輪では行政とホームレス支援団体による連合体が作られ、支援策を充実させた。
ARCH創設者でフリーランスとして住居喪失者の調査をしている北畠拓也さん(31)は、都や組織委の対応をどう見るのか。
北畠さんは「シドニーの市長は五輪に際して『足元のホームレスの問題を見て見ぬふりをして、オリンピックの美しい花火を打ち上げられない』とスピーチしました。日本もそれくらいの人権感覚を持ってほしいです」と指摘し、「シドニーのように、野宿者の存在を認めることと、十分な福祉の両方を整えることが非常に大事です。もし行政が当事者を追い出しておいて、その先に福祉があると言っても当事者には響きませんよね」と話す。
さらに「野宿者は公共政策からこぼれ落ち、路上に出てきた人たちです。野宿者が道路や公園を不法占拠しているからといって、彼らがほかに尊厳を守れる場所がありますか? 生活保護を受けても、劣悪な扱いを受けるという話はよくあることです。ちゃんとした代替案を出さずに、移動してくださいというのは人権感覚として古いです。ましてやオリンピックを開催する先進都市ならなおさらです」。
そして北畠さんは疑問を投げかけた。「五輪はすべての人の人権が尊重され、生活がしっかりと送れている上で成り立つイベントだと思います。今の日本は野宿者に限らず、コロナ禍で困窮者が出ています。非常に厳しい状況にある人が人間らしい生活を送れない中、イベントにまい進するだけで良いのでしょうか」
行政の振る舞いは市民に影響を与え、生活困窮者への視線を冷たくしていく。北畠さんは「行政が支援すべき対象を絞れば、ホームレス状態にある人は、社会の端っこに追いやられ、好ましくない存在だと思われてしまう。市民の側も差別的な扱いを許さないと思わなければ、行政も社会も変わりません」と強調する。
渋谷区の野宿者排除は「直接強制で違法」~高裁判決
渋谷区が公園整備工事のために、野宿者を強制退去させたことに対して、野宿者や支援者らが、渋谷区に損害賠償を求めた裁判の控訴審判決で、17日、東京高裁は渋谷区の控訴を棄却した。高裁の柴田寛之裁判長は「法律上許されない直接強制に該当する」と述べ、一審と同じく渋谷区に11万円の損害賠償を命じた。
この裁判は2010年、宮下公園整備工事のために、公園内にとどまる野宿者の体を担ぎ上げて強制退去させたことをめぐり、野宿者や支援者らが渋谷区を訴えたもの。渋谷区は控訴審で「担ぎ上げの時間は23秒間」「野宿者自身の安全確保のためだった」と主張。当時の様子を撮影したDVDを証拠として提出したが、高裁は「野宿者が公園からの退去を拒み、抵抗しており、直接強制にあたる」と渋谷区の違法性を指摘し、主張を退けた。
渋谷区で野宿者支援の活動をしている「のじれん(渋谷・野宿者の生存と生活をかちとる自由連合」の黒岩大助さんは、判決後の記者会見で、「渋谷ではオリンピックと再開発で、野宿者の強制排除の圧力が強まっている。全国各地の同じような野宿者排除の歯止めになるような判決だ」と高裁の決定を評価した。
また渋谷区に強制退去させられた野宿者の男性(50代)は、「このような判決が出て良かった。渋谷区から提出された強制排除を撮影したビデオの存在が大きかった。おかげで渋谷区の嘘が裁判の中で明らかになった」とコメントを発表した。
一審でも敗訴した渋谷区長の長谷部健区長は、OurPlanetTVの取材に対して「一審判決同様に、違法に設置された公園内のテントなどを撤去した行政代執行が適法と認められており、区の対応は適切であったと考えている。野宿者の退去について、区の主張が認められなかったことは残念だが、真摯に受け止めていきたい」とコメントした。上告期限は10月1日で、上告するかどうかは現在検討中だという。
【YouTube】渋谷区の野宿者排除は「直接強制で違法」~高裁判決
https://www.youtube.com/watch?v=6Lz5S7-f6ZI
生活保護攻撃と弱者排除はDaiGoだけではない! 片山さつき、世耕弘成、麻生太郎、石原伸晃ら自民党政治家も同罪だ
2021/8/16 07:00 (JST) リテラ
謝罪動画をアップしたDaiGo
メンタリストのDaiGoが、生活保護受給者やホームレスについて「必要のない命」などと発言したことが大きな問題になっている。
当然だろう。「僕は生活保護の人たちに、お金を払うために税金を納めてるんじゃない」「生活保護の人に食わせる金があるんだったら猫を救ってほしい」と生活保護受給者を完全否定した上、「ホームレスの命はどうでもいい」「どちらかというといないほうがよくない、ホームレスって?」「正直。邪魔だしさ、プラスになんないしさ、臭いしさ、治安悪くなるしさ、いないほうがいいじゃん」などと、ホームレスに対する排除までを肯定したDaiGo。
人の命に優劣をつけ、自分にとって“価値のない”者の命は殺されてもかまわないというその発言は優生思想そのものだ。しかも現実にホームレスが襲撃されたり殺人される事件は多数起きているなか、DaiGoの発言はこうしたホームレスや生活困窮者に対するヘイトクライムを誘発しかねない非常に危険なもので、断じて許されるものではない。
DaiGoはその後、2度にわたる謝罪動画をアップしたが、自身の発言の問題が何なのか理解し反省しているとは到底思えない。動画のプラットフォームであるYou Tubeや、DaiGoを起用しているメディアも、差別発言に対して明確に否定するメッセージを発信する責任があるだろう。
しかし、DaiGoの一件であらためて指摘しておかなくてはならないのが、生活保護受給者やホームレス攻撃が、DaiGoだけの思想ではなく、現在の日本社会で広くはびこっているものであるということだ。
しかも、自民党の政治家たちこそが近年、生活保護バッシング・弱者バッシングを扇動してきたことを見逃してはならない。
その筆頭格が片山さつき・元総務相だろう。現在も続く生活保護バッシングの嚆矢となったのが、2012年にもちあがった次長課長の河本準一の親族による生活保護問題だった。このケースは不正受給など違法にあたるものではなかったが(後の法改正で扶養義務が強化されることになる)、この河本の問題を利用して、生活保護バッシングを仕掛けた急先鋒が参院議員の片山さつき氏だった。
●生活保護バッシングの仕掛人・片山さつきは「生活保護を恥だと思え」という趣旨の発言まで
片山さつきはこの河本の母親の生活保護問題で連日のようにテレビ、雑誌に出演。不正受給だけでなく、「生活保護は、親族扶養や血縁者による支え合いなど日本の伝統的モラルを破壊している」「生活保護は、権利ばかり主張して義務を果たさない人々を生み出す」「生活保護は働けるのに働かない人々を生み出す」などと生活保護制度を全面否定し、さらには「生活保護って他人が払った税金で食べさせてもらっているってこと」「ずっと誰かに養われ続ける人をそんなに作りたい理由はなに?」「生活保護を恥と思わないのが問題」と、生活保護受給者の人格まで否定するような差別発言を行っていた。
また、片山議員は2016年の『NHKニュース7』に端を発した“貧困女子高生”バッシングのときも騒動に乗っかり、ツイッターで“貧乏人は贅沢するな!“と言わんばかりの批判を公然とおこなっている。
しかし、こうした発言は片山議員だけではない。この時期、安倍前首相の側近である世耕弘成参院幹事長も生活保護バッシングに加担。雑誌で「税金で生活を見てもらっている以上、生活保護受給者の権利が一定程度制限されるのは仕方ない」というどう考えても憲法違反としか思えない主張をしている。
また、自民党の国会議員ではないが、橋下徹氏も大阪府知事・大阪市長時代に徹底した生活保護バッシングを展開している。不正受給でもなんでもない生活保護の申請者に違法な圧力を加えるなどして、生活保護費を圧縮。2014年には「生活保護受給者にも一定の負担はお願いする」「働ける人に働いてもらうのは当たり前」「日本のルールは甘すぎる。憲法25条の改正も必要」などという発言までしている。
いまさら言うまでもないが、生活保護は憲法25条で保障された当然の権利だ。ところが、こうした政治家の言動により、「生活保護は税金泥棒」「生活保護は恥」という空気が社会に広がっていった。
そして、2012年12月の衆院選で自民党・安倍晋三総裁は「生活保護の給付水準を10%引き下げる」という公約を掲げて政権に復帰。生活保護費の削減を断行し、13年には生活保護の申請厳格化という「水際作戦」の強化ともいえる生活保護法改正と生活困窮者自立支援法を成立させてしまったのである。
●麻生太郎は高齢者に「いつまで生きてるつもりか」、石原伸晃は胃ろう患者を「エイリアン」
政治家が攻撃を仕掛けてきたのは生活保護受給者だけではない。障がい者、高齢者など社会福祉の当然の対象である弱者に対しても、こうした露骨な差別や排除発言が向けられてきた。
石原伸晃・元幹事長は、2012年2月に胃ろう患者が入院する病室を視察した際に、「エイリアンが人間を食べて生きている」と発言。また、2012年12年9月に出演した『報道ステーション』(テレビ朝日)では、社会保障費削減について問われると、生活保護をネット上の蔑称である「ナマポ」という言葉で表現した上、「私は尊厳死協会に入ろうと思っている」と発言、延命治療をやめて尊厳死を認めることで医療費がカットできるといった考えを露呈させた。
きわめつきは麻生太郎副総理だ。老後を心配する高齢者について「いつまで生きているつもりだよ」と発言したり、「たらたら飲んで、食べて、何もしない人(患者)の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」「飲み倒して運動も全然しない(で病気になった)人の医療費を、健康に努力している俺が払うのはあほらしくてやってられんと言っていた先輩がいた。良いことを言うなと思った」などと国民皆保険制度を否定するようなことを繰り返し発言してきた。
そして、自民党の政治家やその支持者であるネトウヨたちによるこうした弱者バッシング・弱者排除の空気をエスカレートしていくなかで起きたのが、2016年の相模原障害者殺傷事件だった。
そういう意味では、生活保護バッシングやヘイトクライムはたまたま起きたものではない。
小泉首相から安倍首相へと引き継がれてきた新自由主義政策は、公的な責任を個人の責任へと転嫁する「自己責任論」を振りかざし、人の価値をコストで推し量るものだ。
政治家たちが責任転嫁のために行った扇動が優生思想まがいの弱者排除を社会に浸透させ、弱者である国民がより弱者の国民を攻撃するというグロテスクな状況を生み出した。
●DaiGoの生活保護・ホームレス差別・排除発言も新自由主義台頭の延長線上に出てきた可能性
そして、この状況は今も変わっていない。日本政府は国連の社会権規約委員会から〈生活保護につきまとうスティグマを解消〉するようにという勧告さえ受けているが、菅政権にもこれを是正する動きはない。
それどころか、コロナ禍で生活に困窮している人が増えているのに、菅首相は「自助」を掲げ、自己責任を押し付け続けている。
実際、コロナ以降も、生活保護受給者がほとんど増えておらず、昨年、10万円の一律給付がおこなわれた際は、橋下徹・元大阪市長や百田尚樹らが生活保護受給者への給付は必要ないと大合唱した。
そういう意味では、今回、DaiGoの生活保護、ホームレス差別・排除発言がこうした政治の動きの延長線上に出てきたと考えるべきだろう。この数年、政治家の弱者排除と自己責任論がエスカレートする一方で、それに呼応するように、堀江貴文らのネオリベ自己啓発ビジネス本がブームになっていった。その多くは社会全体の構造的な問題を個人の責任に矮小化し、弱者切り捨ての自己責任論をぶつものだが、DaiGoはまさに、そうした自己啓発ビジネス本の著者の一人である。
もちろん、こうした政治的背景によってDaiGo自身の発言の危険性や罪がいささかも減じられるわけではないことは言うまでもないが、同時に10年近くに渡って生活保護バッシング・困窮者バッシングを扇動してきた自民党政治家たちの責任も、あらためて問う必要があるだろう。
(本田コッペ)
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にも拘らず24にちからオリパラを開催を強行します。
スガや小池はどんな神経でしょうか?市民の健康などはどうでもよい、自分たちが名誉なことと思っているのでしょうか?2021年はコロナ禍と大雨災害の中でオリパラを強行開催をした年だったと後々までも語り継がれます。
このようなことが無神経に実施されるとホームレスや生活保護受給者の方々の命を軽んじる発言なども増えるのも当たり前のような気がします。
また、生活保護者に対してあまりにも失礼です。明らかな人権侵害です。今後マスメディアが、日本🗾の右派(タカ派)を二度とテレビ📺に出演させないようにするべきです。
ですからDai Go にもそのことを神様に感謝して、うまくいってない人達のことを貶めたり嫌ったりしないで欲しいと思います。Dai Go って若い人にすごく人気があるんですってね。知りませんでした。
知りませんついでですが、“ひろゆき”って人は知りませんでした。“論破王”なんだそうですね。この人、Dai Go の友達ってことでDai Go を庇ってますが、「お前らホームレス排除を批判してたか?」ってコレよくある“スリカエ”ですね。
橋下も登場して「反省して出直せ」みたいなこと言ってますが、「前言取り消します」みたいなこと言ってもダマサレませんよ。
Dai Go氏、相手が何を考えているか、例えば、コーヒー紅茶・・・のうちどれが一番好きか、などを当てる「メンタリスト」という芸人としか知りません。才能は有ると思いますが、うっかり発言をしてしまうまっすぐでないメンタルの弱さ、肝腎な社会の心理が読めなかったのは残念です。
ひろゆき氏は2チャンネルを始めた人で今はパリ在住とのこと。特技はネットで何か主張して相手を論破したと言うということだそうです。論破については知りませんが、サッカー選手による日本人に対する差別言動を擁護、フランス語・文化の専門家に論破されたのは読んだことがあります。
こういった民間人より、職務を果たそうともしない国会議員が報酬を受け取る方が問題だと思います。半年前、コロナ陽性反応だけで無症状でも入院したような世が世なら「国にあだなす大罪人」認定の人もいました。当時、国民のほとんどは、濃厚接触か発熱や呼吸障害が出てからようやくPCR検査が受けられるかも知れないという状況でした。
もちろん、民間人だから許されるとは思いません。民間人はしばらく消えることもありますが、議員等はそうそう消えません(雲隠れではなく)。また出て来た時、選挙の時、忘れないようにしたいと思います。
ひろゆき氏は消えてないようですが。