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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

福島原発 内部被曝の恐怖3 放射線の影響をどう評価するか

2011年03月19日 | 内部被曝の恐怖

 

我が畏友、jamzIpの真琴さんがご自身のブログに広瀬隆氏の出演した番組をアップしていることを教えてくれた。

広瀬氏に対する評価は様々だろうが、私が高校生の時から「東京に原発を」など原発の危険性に警鐘を鳴らしてきたジャーナリストである。

一見の価値があると思うのでご覧いただきたい。

 

 

どうもマスコミの原発事故に関する報道が一段落を終え、特に被曝問題は多くが語られなくなってしまい、市民の関心も急速に薄れているようである。

しかし、今も、現に、放射能漏れが続いていることは誰も否定できない。

 

ナショナルグラフィック 福島原発事故 放射能漏れの影響は?

「長期的には放射線降下物(フォールアウト)が懸念材料となる。この脅威は福島周辺には留まらず、人口密度が高く領土が狭い日本中に拡散する恐れがある」とウクライナ医学アカデミー放射線医学研究所の保健物理学者のヴァディム・チュマック(Vadim Chumak)氏は警告する。
 ただし、これまでのところ、福島原発から漏洩した放射性物質は飛散の恐れがあるほど高度まで舞い上がっていない。「風や雨、海水の噴霧で抑えられている。静電気で建屋表面に付着している物質もあるだろう。放射性物質の広がりは、発電所の壁や低木、その周辺に限られている」とヒグリー氏は言う。

 

「放射性物質は飛散の恐れがあるほど高度まで舞い上がっていない」・・・本当だろうか?

 

福島第1原発:カリフォルニア州で微量の放射性物質 毎日新聞2011年3月19日 10時30分 更新:3月19日 10時53分

 【ロサンゼルス吉富裕倫】AP通信によると18日(日本時間19日未明ごろ)、福島第1原発から放出されたとみられる微量の放射性物質が米カリフォルニア州で観測された。

 また米政府が設置する西海岸の監視施設でも放射性物質「キセノン133」が確認された。同政府は「極めて微量なレベル」とし健康への影響を改めて否定した。

 

 

福島原発「チェルノブイリ規模の放射性物質拡散の可能性」フランスの研究所が示唆 ロイター 2011年3月18日

アメリカの原子力規制委員会は「爆発等の状況から見るに、使用済み燃料プールの水が残っていない可能性もある。放射能レベルが極めて高くなった場合、更なる是正措置を取ることは困難」と述べ、燃料の再臨界によるメルトダウンの可能性を指摘。イギリス外務省も「状況は明らかに悪化している」とコメントした。

またフランスの放射線保護原子力安全研究所は、「これまでの対策がほぼ失敗していることを考えると悲観的にならざるを得ず、危険は大きいと考えている。最悪の場合チェルノブイリと同量の放射能物質が拡散する」としたうえで、「しかしできることはまだある。これから48時間の対応が非常に重要」と述べた。

 

 

 

放射性物質の放射線の影響について1時間当たりの放射線量がいくらでたいした影響はないという情報が目につくが、体内に放射性物質が取り入れられ、内臓から至近距離で放射線を出し続ける内部被曝の恐怖はそれで語り尽くせない。

また原爆症認定訴訟で明らかになったことであるが、細胞分裂が活発な子どもたちほど放射線の影響を受けやすい。チェルノブイリ原発は福島原発とは全く構造が違い、事故での放射性物質の量は今回の事故の比ではなかったが、現地のミルクを飲み続けるなどして内部被曝により甲状腺ガンにかかった6000人の多くが子どもたちだったそうである。

 

私が東京在住なら妻子はもう大阪の実家に帰していると思います。現時点での東京の放射線の量が人体に影響があるレベルだというわけではありませんが。

 

 

米、英、韓国「80キロ圏内」 福島原発避難めぐる外国の対応

J-CASTニュース 2011年3月18日   

 

外国なぜ続々避難?福島3号機は猛毒プルサーマル

J-CASTニュース 2011年3月18日

 

 

放射線は「甘く見過ぎず」「怖がりすぎず」 八代嘉美 

花粉は体内に入っても影響は短時間で消えてくれるが、放射性物質は体内に留まり、わたしたちの健康を削りつづける。放射線に対しては正しく怖れ、連日の報道に対しては恐れすぎない、そして慣れてしまわないことが大切だ。

 

内部被曝 原爆・劣化ウラン兵器と人類の宿題 矢ヶ崎克馬

原子力発電はいま、地球温暖化を救うエネルギー創出方法だなんて、あらためて日本の放射線科学人を含めて、企業が大きい声を上げつつあります。日本は特に、安全神話と呼ばれている「原子力発電は絶対安全である」という根拠のないキャンペーンを張って、安全性だけを誇大宣伝しておりますが、そういうことはきちっとメスを入れていく対象であるし、データから見ると、原子力発電は中止していかなければならない対象であると考えます。

 

福島・牛乳、茨城・ホウレンソウから暫定値超える放射線 3月19日(ブルームバーグ):

更新日時: 2011/03/19 17:22 JST

枝野幸夫官房長官は19日午後の記者会見で、福島県内で採取した牛乳の検体と、茨城県内で採取したホウレ ンソウの検体からそれぞれ暫定基準値を超える放射線を検出したことを 明らかにした。

 枝野氏は、食品安全基準法に基づき県に対し、検体の入手先や流通経路などを調査して、結果によっては販売禁止など措置を講じるよう求めたという。牛乳から検出された放射線の量は、日本人の平均摂取量で1年間摂ったとしてもCTスキャン1回分程度で、ホウレンソウの場合はその5分の1程度という。暫定規制値超える牛乳は事故のあった東京電力福島第一原発から30キロ超の場所で検出された。

現時点で検出されたのは牛乳とホウレンソウだけで、厚生労働省に対してできるだけ早く具体的な説明するよう指示したという。

厚生労働省は17日、 原発事故を受け暫定規制値を公表。これを上回るものについては食用としないよう各都道府県知事などに通達している。それによると、放射性ヨウ素の場合は野菜 (根菜、芋類を除く)が1キログラム当たり2000ベクレル、飲料水と牛 乳・乳製品が同300ベクレル。放射性セシウムは野菜類、穀類、肉・卵・ 魚などが同500ベクレル、飲料水と牛乳・乳製品は同200ベクレル。     


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1 コメント

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水蒸気爆発しなければいいが (やまけん)
2011-03-19 17:06:50
首都機能が大阪に移転するかも??
どうなるんだろう?
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