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脱線事故後「生に感謝」 関西学院大法科大学院の藤原正人さん講演
2008.10.15 産経新聞
JR福知山線脱線事故に遭い、司法試験に合格した藤原正人さん(関西学院大学法科大学院)が2008年10月15日母校で法曹界を目指す後輩らに講演した講演した。
藤原さんは「つらいときもあるが、頑張ってほしい」とエールを送り、「事故後、生きていることに感謝できるようになった。その思いを胸に、司法に携わりたい」と抱負を語った。
藤原さんは事故当時、同志社大学法学部4年生。司法試験を控え、大阪の専門学校に通うため、3両目に乗車していた。脱線直後、2両目の車両が飛んでいくのが見え、死も覚悟したという。
司法の道を目指そうと考え始めたのは大学2年のころ。明確な目標を持っていたわけではなく、高校の同級生と軽い気持ちで決めたものだったが、事故の強烈な体験は、その曖昧(あいまい)な意識を大きく変えた。
左足のけがが癒えぬまま、数カ月後に司法試験を受験。結果は不合格だったが、「脱線事故では夢半ばで亡くなった人もいる。ふさぎ込んでいる場合じゃない」という思いを強くし、事故の犠牲者の遺族や負傷者ら苦しんでいる人たちの手助けになるためにも弁護士を目指そう、と改めて誓った。
翌年、関西学院大学の法科大学院に入学。2年間学び、卒業した2008年5月に司法試験を再受験し、9月に合格通知を受け取った。
この日は、同じ法曹の道を目指す後輩ら約150人に対し約15分間、法科大学院で学んだことなどを講演。藤原さんは「事故のことは忘れず、あの経験を糧にして社会のためになることをしたい」と語った。
2008.10.15 産経新聞
JR福知山線脱線事故に遭い、司法試験に合格した藤原正人さん(関西学院大学法科大学院)が2008年10月15日母校で法曹界を目指す後輩らに講演した講演した。
藤原さんは「つらいときもあるが、頑張ってほしい」とエールを送り、「事故後、生きていることに感謝できるようになった。その思いを胸に、司法に携わりたい」と抱負を語った。
藤原さんは事故当時、同志社大学法学部4年生。司法試験を控え、大阪の専門学校に通うため、3両目に乗車していた。脱線直後、2両目の車両が飛んでいくのが見え、死も覚悟したという。
司法の道を目指そうと考え始めたのは大学2年のころ。明確な目標を持っていたわけではなく、高校の同級生と軽い気持ちで決めたものだったが、事故の強烈な体験は、その曖昧(あいまい)な意識を大きく変えた。
左足のけがが癒えぬまま、数カ月後に司法試験を受験。結果は不合格だったが、「脱線事故では夢半ばで亡くなった人もいる。ふさぎ込んでいる場合じゃない」という思いを強くし、事故の犠牲者の遺族や負傷者ら苦しんでいる人たちの手助けになるためにも弁護士を目指そう、と改めて誓った。
翌年、関西学院大学の法科大学院に入学。2年間学び、卒業した2008年5月に司法試験を再受験し、9月に合格通知を受け取った。
この日は、同じ法曹の道を目指す後輩ら約150人に対し約15分間、法科大学院で学んだことなどを講演。藤原さんは「事故のことは忘れず、あの経験を糧にして社会のためになることをしたい」と語った。