よろしかったら大変お手数とは存じますが、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!
皆さん、All Aboutという情報サイトはご存知でしょうか。
多種多様な各分野の専門家の意見を集めてきて、よりどりみどりで読者の快適な生活に活かしてみよう、というサイトです。
実は、当ブログEvery one says I love you !の記事が一昨年そのオールアバウトさんのお目に止まり、うちの記事がオールアバウト編集部のお目にかなえば転載していただけるという話になりました。
なんの専門家だか微妙なわたくしですが。
それで、毎週、オールアバウト編集部から
「宮武嶺様 こんにちは。All About News Dig編集部です。
「編集部ピックアップ」で取り上げたいニュースネタをお送りします。
「これは!」と思うネタがあれば、ぜひブログにて取り上げてみてください。
よろしくお願いいたします。」
というメールを頂くようになったのですが、この2年間というもの、ただの1度も!オールアバウトさんに貢献できなかった=記事が採用されなかったんです。
それは、毎回、編集部さんの出してくださるテーマがわたくしの手に負えなかった、ということもあります。
ちなみに、今週の第1テーマが、
■女子小学生の「おしゃれ」最前線 ネイルに脱毛...どこまで許せる
http://www.j-cast.com/2015/01/10224759.html
というもので、オールアバウト編集部さん曰く
「最近の女子小学生のおしゃれはなかなかスゴいらしく、ブランドの服や、お化粧、ネイル、なかには脱毛もしている女の子もいるのだとか。
おしゃれしたい気持ちはわかるのですが、ここまで来ると、ちょっと行き過ぎているような気が…。小さい女の子のおしゃれについて、どう考えればよいのでしょうか。」
・・・どうも考えない!
(ああ、もう転載不可決定!)。
小学生から脱毛するような子、大人になったら石原さとみみたいな剛毛になるぞ!くらいのことしか思い浮かばないです(マユ毛からの連想)。
わたくしに論評せよと言われても。
ところが!
来たよ来たきた、4つ目のテーマなら興味ある!
っていうか、その書き手知ってる!
■通勤手当なんて廃止すべき
http://blogos.com/article/103202/
「この記事では、「通勤手当を廃止すべき」という持論を展開しています。
通勤手当が廃止されれば、社員は現状より勤務先に近いところに住むようになり、結果、通勤時間が短くなるので、ムダな時間もお金もカットできるというもの。一案ではあると思うのですが、そんなにうまくいくのでしょうか…。
みなさんは通勤手当の廃止案、どう思われますか。」
この記事、わたくしの記事も時々転載して頂くBLOGOSの記事です。
そう、このBLOGOS記事の筆者は、あの有名なちきりんさんだったのです!
・・・え?知らない?
ちきりんさんと言えば、ブログ発の本もいっぱい書いてる、我々ブロガー業界?の出世頭の1人なんですねえ。
うちのブログからリンクさせて頂いている村野瀬さんとか古寺多見さんなどなどの皆様は、私のネット遍歴で出会った中でも選りすぐりの書き手ばかりなんですが、ちきりんさんのchikirinの日記ときたら、ことアクセス数だとか知名度だとかに限れば、惜しいかな、わたくしたちが束になってもかなわない有名ブログなんです。
だいたい、わたくしがリンクさせて頂いているブロガー以外でわたくしが知ってる人がそもそもほとんどいませんが、ちきりんさんはその1人です。
実は今この写真を見つけて、わたくしもおったまげました。
これはもう、単なるブロガーじゃなくて社会現象だ。
わたくしでも知ってる他の有名ブロガーがどんな人かといいますと、かの原発推進・新自由主義ブロガーの池田信夫(最初から呼び捨て)は知ったかぶりして人にケンカ吹っかけて名を売るというタチの悪い「炎上ビジネスブロガー」。
「ブログだけで生きる」宣言のネット上無人島生活で有名なイケダハヤト氏は普通に書いてるのにいじめられっ子体質が災いして燃え上がってしまうという「自然発火ブロガー」。
この両イケダと違って、ちきりんさんは「極論 煽りブロガー」。
妙に人の神経を逆撫でする暴論極論ばかり書くんですが、なぜか無視できない、という芸風の持ち主です。
ま、上品なヤマモトイチロウというんですか。
(オールアバウトさんのために、この記事1本でかなり敵を作ったな)。
ブログの最後の決め台詞がいつも
「そんじゃーね!」
というのもヤケにイラつきますw
さて、そんな有名ブロガーの中から選ばれて、数年前に栄えあるBLOGOSブロガー大賞を受賞したこともあるちきりんさんは、最近ますます有名になられまして、しょっちゅう偉い人と対談するようになったんですが、なにしろ正体は絶対ヒミツの匿名ブロガーというコンセプトらしくて、いつもお手製のお面?をかぶって?くるんです(笑)。
BLOGOS大賞の時も授賞式にお面で来るのか?とその筋ではかなり注目されていたのですが、お面で来ましたw
ちきりんさんの左が例の池田信夫
そんな彼女(お面してるから、しかとはわからないが多分女性)の記事で、この前BLOGOSに転載されてて、題にビックリするわ、読んでムカつくわしたのが、
「富裕層に富を偏在させよう!」
です。
いわく、ソフトバンクの孫正義氏やユニクロの柳井正ら超富豪はカネの使い方を1番知ってるから彼らに金を集めて持たせといた方がいい、低所得者に金渡しても使い道知らないから!っていうの。
いや、柳井正とか金の儲け方・貯め方を知ってても自分のためにしか使わないから!
巨大企業の闇 ユニクロ 最高裁で確定 月300時間労働 サービス残業当たり前 年間売上高1兆円の秘密
その記事の締めくくりがこんななの。
「稼ぐ力のある人に、元手となる資産が集中してるのは悪くないんです。稼ぐ能力のない人に資産が集中してたら、どんどんビンボーな国になっちゃう。
お金は、浪費癖のある人(政府とか)や、銀行に預けるしか能が無い一般人ではなく、「巨額の富を稼いだ実績がある人」に、できるだけ集中させましょう!
そんじゃーね!」
そんじゃーね!じゃねえ!!ちょっと戻ってこい!!!
稼ぐ能力がない人とか銀行に預けるしか能が無い一般人とか失礼なこと言うなあ!
だいたい、大金持ちがどんどんお金を貯めこんで資産が集中したら、金が消費にまわらなくてどんどんビンボーな国になっちゃうでしょうが!
ビンボーな人はますますビンボーになっちゃうし!
なによりイラっとするのが、こんな超「上から目線」の記事ばかり書いてるちきりん(ここから呼び捨て)の自称肩書きが、
「社会派ブロガー」
ってこと!
「ごのオデをざじおいで!」と、わたくし、ボビー的に結構頭に来るのでした。
何が社会派だ。プンプン!
さて、わたくしの悪癖でまた前置きがあまりに長くなりましたが、実は転載していただくに当たって、オールアバウトさんから一つ条件を課されてます。
「編集部が「これは!」と思う記事は、こちらでピックアップさせていただきます。
ただ、政治色、宗教色の強いニュース、文句、批判のみで構成されている記事はピックアップできませんので、ご了承ください。」
こりゃ今の時点でもう無理だ!
2年間転載ゼロの秘密が今ここに!!
うう、ここからは政治的にならずに、批判や文句を垂れたりしないで、極力日常会話的に参りたいと思います(ぎこちなし)。
これはマジで買って読んで、本出すのを諦めた方がいいと思ってます。
さて、ちきりんサンがおっしゃるには(再び低姿勢)、会社への通勤は長時間かつ過酷で無駄であると。
そして、その通勤ラッシュを悪化させてるのが通勤手当だというのです。
凄い展開でしょ?
さすが有名ブロガー、普通は思いつかない発想だ!
彼女が挙げるのはこういう例です。
「 A) 会社から 2駅の A駅近くに住むと、家賃は 10万円だが、通勤定期代は月 3千円、通勤時間は 15分
B) その駅から 10駅(合計 12駅)離れた B駅近くに住むと、家賃は 8万円になるが、通勤定期代は 1万円、通勤時間は 1時間 5分になる
もし会社が通勤手当を支給すると、B駅在住の方が実質的な生活費が 2万円増えるんだよね。(両方とも通勤定期代の負担はゼロ。ただし家賃負担が B駅選択の方が 2万円安いため)」
で、ほとんどの人はたかが2万円のために無駄な時間と体力を使ってるから、通勤手当をなくしてその分会社は給料上げたらいい。
というんですが。
実は、わたくし、東京から兵庫に帰ってきて15年余り、1度も通勤したことないの。
あ、いや、通勤してるけどずっと自宅から徒歩圏内にしか事務所作ったことないんです。
通勤電車がイヤだから。
最近、もう1度東京で一旗上げたろか?!と思う時もあるのですが、あの西武新宿線の新宿駅とか、東武東上線の池袋駅とか、東横線の渋谷駅とか思い出すと、もうぜってー東京帰るの無理!と思っちゃうんですよね。
夜11時の。
夜11時にもなってですよ、まだホームで2×3列になって並ばないといけないなんて、どゆこと?!!
どんだけ人がいるの?
安心してください。これはインド。
わたくし、かつて、タイの人に
「電車に乗ってる日本人の顔はたいへんアグリー(醜い)」
と言われたことがあるんですが、そりゃあんな遅くに何十分も大人しく整列して、そのあと満員電車に小一時間も揺られたら、どんな美人でもアグリーベティになるわ!
あれには耐えられない。
だから、ちきりんサンのおっしゃるように通勤時間が無駄で苦痛だってよっくわかるの~~!
って、おい、ここだよ、ここ!
この、通勤電車は痛勤電車!という万人が共感できる切り口から入るのが、本が出せる人気ブロガーの秘密だべ!
そんでもって、だから通勤手当を無くせという意表を突く展開!
勉強になるなあ!(メモメモ)。
しかし、社員の通勤が苦痛で非能率的だから、通勤手当を給料に替えたるわとかいう会社、あるわけないでしょ。
と疑問を呈しようものなら、ちきりん姐さん、煽る煽る!
凄いよ凄いよ。どんだけ本出してるの?
「厳密に言えば税額が異なるとか細かい話はあるけど、んなもん、変更したらいいじゃん。「税額が違うから、通勤手当を給与に振り替えるのは無理!」とかいう(屁)理屈をいう人って、
・問題を問題だと認識する能力が欠如してる
・問題を解決できない理由を列挙するのが、大好きかつ得意である
・つらいことを我慢するのも趣味である
・お上が決めたことは、絶対に変更すべきでないと思ってる
のどれかだと思う。」
もう、おじさん涙目になるほどエライ言われようやん?!
なんで、つらいことを我慢するのも趣味であるなどと、通勤手当のことくらいで言われのない人格攻撃を受けねばならんのゆゎあ!
だいたい、厳密に言わなくても、ことは税金の問題やないやろ。
会社にとって、通勤手当は手当てやからボーナスや退職金に響かへんけど、それらの計算の基礎になる給料を上げてしもたら、ボーナスも退職金も保険料も全部上がるやん!
そんなアホなこと、会社がするわけないやろ。
ちなみに、ちきりんサンってマッキンゼーに勤めてたという触れ込みらしいねんけど、あれやわ、マッキンゼーって外資系やから、給料体系、日本と全然違うのとちがうか。
(でもお面してる匿名ブロガーなので、マッキンゼーにいたのかマクドナルドにいたのか確認のしようがない)。
とにかく、社員の通勤時間短縮して、クリエイティブかつコンフォタブルな生活ができるようリーズナブルな措置を取るなんてこと、日本の会社がするわけがない。
ですが、さすがちきりんサン、さりげなく発想のスケールがでかいから。
「厳密に言えば税額が異なるとか細かい話はあるけど、んなもん、変更したらいいじゃん。」
・・・税額変更したらいいじゃんって、それ、政府が?
ことほど左様に、あとでもスケールが大きくかつ格調高い文章が出てきます。
「でも、全員がそんなこと(注 フリーランスになるなど個人の努力で痛勤地獄を回避すること)できるわけじゃない。だからやっぱり、「通勤ラッシュをなんとかする」っていう方向で、みんなが考えるべきなんじゃないの? とも思う。
みんなって誰だって?
政府であり、企業であり、鉄道会社です。そしてもちろん、ひとりひとりの個人です。」
このいきなり道徳の教科書感溢れる教訓たれちゃうあたりが社会派ブロガーってことなのかしら。
でも、通勤ラッシュ緩和するのに鉄道会社ができること、もう余りないんじゃないですか。
複々複々線化なんかは土地の取得困難や沿線の環境問題なんかで無理だろうし。
せいぜい時差出勤を呼びかけてこれに対応したダイヤ編成をすることくらいですか。
一方、会社がやるべきはその時差出勤や自宅勤務へのワーキングスタイルのシフトかな。
間違っても通勤手当の廃止じゃないですね。
さて、政府が動けとまで言うんなら、やるべきは通勤手当を給料に替える税金対策?なんてあさっての方向の努力じゃなくて、一般国民が都心部に安く住めるような住宅対策でしょう。
民営の空き部屋を借り上げて利用者に安く貸すとか、公営住宅を建設するとか。
もっと大きな話をしたいなら、そもそも首都圏に人口が集中しないような地方活性化と人口移動政策を政府が取らないと、首都圏の交通ラッシュ問題なんて根本的には絶対解決しないですよね。
それに引き換え、ちきりんサンご提案の「通勤手当を給料に差し替える」のって役に立たないだけじゃなくて、会社がその機会にうまいことやって、従業員がもらえる額が実質的に減りそうで危なくて仕方ないです。
ゆるく考えすぎ。
リスク大でメリット小だから、誰より、毎日真面目に通勤しているサラリーマンのためにならないなあ。
こうして見てくると、ちきりんサンの発想って、「富豪はより富豪に」理論が典型ですが、無意識に?人を使う側の1%の利益になる方になる方に傾いているのかも知れませんね。
一流企業出身で、今もブロガーなのに本まで売れてお金持ちだから(しつこい)。
まあ、そんな「社会派ブロガー」がいても良いんじゃないですか。
でも、我々99%側の人間はそんな社会派の煽りにうっかり乗らない方が良いかもね!
それでは皆様ご一緒に。
そんじゃーね!
なんかもうスゴイことになってる。
あかんわあ~~。つい本性が出てまいよるわあ。それでももし万一オールアバウトさんが転載してくれはったら、ここで真っ先にご報告しますわ!
オールアバウトさん、そうなったらアクセスごっつ増えまっせ!よろしゅうに!!
よろしかったら大変お手数とは存じますが、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!
首都圏で働く多くの人が、片道でも 1時間、時には 1時間半や 2時間など、全員あわせれば膨大ともいえる時間を通勤に費やしてる。
往復だと 2時間から 4時間にもなるし、混み方も尋常じゃない。
座れないとか人とぶつかるってレベルじゃなくて、「なんで他人とここまで密着しなくちゃいけないわけ?」みたいな状況だし、
ヒールで踏まれたり、コートに口紅付けられたり、他人の汗が肌についたり、ほんとに気持ち悪い。妊娠してる人や足が悪い人などは、身の危険を感じることもあるはず。
この状況を悪化させてるのが、会社が通勤手当を払うっていう制度です。
たとえば、下記のような状況の時、
A) 会社から 2駅の A駅近くに住むと、家賃は 10万円だが、通勤定期代は月 3千円、通勤時間は 15分
B) その駅から 10駅(合計 12駅)離れた B駅近くに住むと、家賃は 8万円になるが、通勤定期代は 1万円、通勤時間は 1時間 5分になる
↑
会社が通勤手当を支給すると、B駅在住の方が実質的な生活費が 2万円増えるんだよね。(両方とも通勤定期代の負担はゼロ。ただし家賃負担が B駅選択の方が 2万円安いため)
もちろん A駅の方が通勤は圧倒的にラクなので、「 2万円より、人生の時間と気持ちよさの方が大事」な人は A駅を選びます。
でも実際には、「 2万円も生活費が増えるなら、月に 44時間という拘束時間は喜んで差し出す!」という人も多い。(一日 1時間×往復×月 22日の出勤の場合)
ちなみに片道 1時間の通勤に 2万円の通勤定期代を負担してくれる会社って、社員に時給 454円で、毎日 2時間、通勤電車に乗るというアルバイトをさせてるようなもので、
「週休 2日、一日 8時間勤務、基本給 xx万円、ただし毎日 2時間は、時給 454円で満員電車に乗るというアルバイトをすることが条件」って会社なんだよね。
つまり「本来の仕事」と「通勤電車に乗るという仕事」が、抱き合わせ販売されてるんです。
★★★
当然、「そんなアルバイトしたくない」って人もいます。
だってこのアルバイト、めっちゃ拘束時間が長いんだもん。
月44時間 = 年間 528時間 = 一日12時間のフリータイムがある 44日間(年間)にも相当するアルバイトだから、「そんな時間あったら、低価格バイトせずに別のことに使いたいわい」という人がいます。
そしてそういう人は、
・狭くていいから会社のすぐ近くに住む
・フリーランスになる
・出勤時間が遅い業界や職種に就職、もしくは転職する(時間は同じだが混まなくなる)
などの問題回避行動を、個人的に採用するわけ。
でも、全員がそんなことできるわけじゃない。だからやっぱり、「通勤ラッシュをなんとかする」っていう方向で、みんなが考えるべきなんじゃないの? とも思う。
みんなって誰だって?
政府であり、企業であり、鉄道会社です。そしてもちろん、ひとりひとりの個人です。
★★★
まずは通勤手当を止めたらいーんじゃないでしょうか。会社が通勤手当の 2万円を給与として払えば、Bさんは間違いなく、もっと近くに住もうと考えます。
会社の負担額も Bさんの生活費も変わらないのに、Bさんの通勤時間は短くなるんです。
これは、社員を遠くに住ませるための通勤手当という制度を廃止すれば、全員が得するってことを意味します。会社だって、社員が朝からラッシュで疲れて出勤してくるなんて、望んでるわけじゃないでしょ?
厳密に言えば税額が異なるなどの細かい話はあるけど、税制なんてしょっちゅう変わってるんだから、そっちを変更したらいいじゃん。「税額が違うから、通勤手当を給与に振り替えるのは無理!」とかいう(屁)理屈をいう人って、
・問題を解決できない理由を列挙するのが、大好きかつ得意である
・つらいことを我慢するのも趣味である
・お上が決めたことは、絶対に変更すべきでないと思ってる
のどれかだと思う。
あとね、この話をするとすぐに「通勤時間は読書が出来て有意義」とか言い出す人がいるんだけど、そういう人って、
・自分の手の届かない場所にあるブドウは、すっぱいブドウであると考える性格である
・自宅が汚く、通勤電車よりも不快な環境に陥っている
・カフェなど、通勤電車の中より読書に向いた場所の存在を知らない
のどれかでしょう。
都心に安い住宅が少ないとかいうのも、ニワトリ卵な話です。渋谷のベンチャー企業に勤める若い人たちが渋谷周辺に住もうと考えるから、その周辺に単身者用の賃貸住宅が増える。
都心なんて高層化すれば、いくらでも床面積は増やせるんだから、さっさと都心部における低層住宅の建設を規制して、マンハッタンと同じくらいの高層化率を実現すべき。
あと良く聞く反論は「単身の人にしか、近くに住むのは無理」って意見なんだけど、コレも全く理解できません。
なんで夫婦共働きだと、単身者にできることができないの? ふたりで家賃を負担すれば、ひとりあたりの家賃は確実に低くなるんだから、無理なわけ無いじゃん。
それに、子育て中の共働き夫婦こそ、時間がものすごく貴重なんじゃないの? 家賃が割高でも会社の近くに住むのは、「お金より時間が貴重」って人にこそ合ってるスタイルなんだから、ほんとは単身者より子育て世代の方がメリットは大きいんだよ。
★★★
鉄道会社側で言えば、通勤定期の割引率も問題。割引率を下げれば、企業側も全額補助するのがつらくなり、「社員には、もっと近くに住んでほしい」という方向で、知恵を絞り始める。
首都圏で働く多くの人が、片道でも 1時間、時には 1時間半や 2時間など、全員あわせれば膨大ともいえる時間を通勤に費やしてる。
往復だと 2時間から 4時間にもなるし、混み方も尋常じゃない。
座れないとか人とぶつかるってレベルじゃなくて、「なんで他人とここまで密着しなくちゃいけないわけ?」みたいな状況だし、
ヒールで踏まれたり、コートに口紅付けられたり、他人の汗が肌についたり、ほんとに気持ち悪い。妊娠してる人や足が悪い人などは、身の危険を感じることもあるはず。
この状況を悪化させてるのが、会社が通勤手当を払うっていう制度です。
たとえば、下記のような状況の時、
A) 会社から 2駅の A駅近くに住むと、家賃は 10万円だが、通勤定期代は月 3千円、通勤時間は 15分
B) その駅から 10駅(合計 12駅)離れた B駅近くに住むと、家賃は 8万円になるが、通勤定期代は 1万円、通勤時間は 1時間 5分になる
↑
会社が通勤手当を支給すると、B駅在住の方が実質的な生活費が 2万円増えるんだよね。(両方とも通勤定期代の負担はゼロ。ただし家賃負担が B駅選択の方が 2万円安いため)
もちろん A駅の方が通勤は圧倒的にラクなので、「 2万円より、人生の時間と気持ちよさの方が大事」な人は A駅を選びます。
でも実際には、「 2万円も生活費が増えるなら、月に 44時間という拘束時間は喜んで差し出す!」という人も多い。(一日 1時間×往復×月 22日の出勤の場合)
ちなみに片道 1時間の通勤に 2万円の通勤定期代を負担してくれる会社って、社員に時給 454円で、毎日 2時間、通勤電車に乗るというアルバイトをさせてるようなもので、
「週休 2日、一日 8時間勤務、基本給 xx万円、ただし毎日 2時間は、時給 454円で満員電車に乗るというアルバイトをすることが条件」って会社なんだよね。
つまり「本来の仕事」と「通勤電車に乗るという仕事」が、抱き合わせ販売されてるんです。
★★★
当然、「そんなアルバイトしたくない」って人もいます。
だってこのアルバイト、めっちゃ拘束時間が長いんだもん。
月44時間 = 年間 528時間 = 一日12時間のフリータイムがある 44日間(年間)にも相当するアルバイトだから、「そんな時間あったら、低価格バイトせずに別のことに使いたいわい」という人がいます。
そしてそういう人は、
・狭くていいから会社のすぐ近くに住む
・フリーランスになる
・出勤時間が遅い業界や職種に就職、もしくは転職する(時間は同じだが混まなくなる)
などの問題回避行動を、個人的に採用するわけ。
でも、全員がそんなことできるわけじゃない。だからやっぱり、「通勤ラッシュをなんとかする」っていう方向で、みんなが考えるべきなんじゃないの? とも思う。
みんなって誰だって?
政府であり、企業であり、鉄道会社です。そしてもちろん、ひとりひとりの個人です。
★★★
まずは通勤手当を止めたらいーんじゃないでしょうか。会社が通勤手当の 2万円を給与として払えば、Bさんは間違いなく、もっと近くに住もうと考えます。
会社の負担額も Bさんの生活費も変わらないのに、Bさんの通勤時間は短くなるんです。
これは、社員を遠くに住ませるための通勤手当という制度を廃止すれば、全員が得するってことを意味します。会社だって、社員が朝からラッシュで疲れて出勤してくるなんて、望んでるわけじゃないでしょ?
厳密に言えば税額が異なるなどの細かい話はあるけど、税制なんてしょっちゅう変わってるんだから、そっちを変更したらいいじゃん。「税額が違うから、通勤手当を給与に振り替えるのは無理!」とかいう(屁)理屈をいう人って、
・問題を解決できない理由を列挙するのが、大好きかつ得意である
・つらいことを我慢するのも趣味である
・お上が決めたことは、絶対に変更すべきでないと思ってる
のどれかだと思う。
あとね、この話をするとすぐに「通勤時間は読書が出来て有意義」とか言い出す人がいるんだけど、そういう人って、
・自分の手の届かない場所にあるブドウは、すっぱいブドウであると考える性格である
・自宅が汚く、通勤電車よりも不快な環境に陥っている
・カフェなど、通勤電車の中より読書に向いた場所の存在を知らない
のどれかでしょう。
都心に安い住宅が少ないとかいうのも、ニワトリ卵な話です。渋谷のベンチャー企業に勤める若い人たちが渋谷周辺に住もうと考えるから、その周辺に単身者用の賃貸住宅が増える。
都心なんて高層化すれば、いくらでも床面積は増やせるんだから、さっさと都心部における低層住宅の建設を規制して、マンハッタンと同じくらいの高層化率を実現すべき。
あと良く聞く反論は「単身の人にしか、近くに住むのは無理」って意見なんだけど、コレも全く理解できません。
なんで夫婦共働きだと、単身者にできることができないの? ふたりで家賃を負担すれば、ひとりあたりの家賃は確実に低くなるんだから、無理なわけ無いじゃん。
それに、子育て中の共働き夫婦こそ、時間がものすごく貴重なんじゃないの? 家賃が割高でも会社の近くに住むのは、「お金より時間が貴重」って人にこそ合ってるスタイルなんだから、ほんとは単身者より子育て世代の方がメリットは大きいんだよ。
★★★
鉄道会社側で言えば、通勤定期の割引率も問題。割引率を下げれば、企業側も全額補助するのがつらくなり、「社員には、もっと近くに住んでほしい」という方向で、知恵を絞り始める。
いまだってチャリ通勤の手当てを出す会社や、近くに住む人に手当を出す会社もあります。でも通勤定期が高くなれば、ワークライフバランス大流行の昨今、会社だって残業代を 1時間減らすのと、通勤時間を1時間(片道 30分)減らすという両方の選択肢を使い始めるはず。
そもそも今は、どこの業界でも人手不足が半端ない。しかも、これから日本の生産人口はどんどん減っていく。政府は「女性や高齢者にもっと働いてもらおう」とよく言ってるけど、
今既に働いてる人の、無駄になってる時間を解消するだけでも、全体としてはものすごい有意義な時間が捻出できる。たとえば通勤に往復 2時間かかってる男性が、それを 30分にできたら、残りの 1時間半は家事や育児の分担に回せる。
保育園に迎えに行き、夕食の買い物をして料理をする。一時間半って、それだけのことが可能になるほどの大きな時間なのに、今はそれが「電車の中」で浪費されてるんだよ。
子育て中のお母さんだって、通勤時間が「チャリで 15分」だったら働ける、という人はたくさんいる。だけど片道 1時間といわれるから、職場復帰も断念せざるを得なくなる。
もちろん高齢の人にとっても、通勤不要なら働いてもいいけど、60代になってから、あの電車で通勤してまで働きたくないって人は多いでしょう。
女性と高齢者の力で労働力不足を解消しようと提言する人も多いけど、そういう人達がまったくこの問題(通勤時間の問題)に触れないのは、ちょっと想像力が乏しすぎる。
大事なことは、
・問題を問題と認識し、
・問題を解決するためにはなにをすればいいのか
という方向で思考することです。
問題を「仕方のないこと」「我慢しよう」と考えてしまい、「できない理由」ばかり声高に叫ぶ人が増えてしまうと、世の中は進歩しない。
先日の 通貨のエントリ でも書いたように、面倒なこと、理不尽なこと、大変すぎることに関しては、「これってちょっと変じゃね?」って声に出していいましょう。
そして可能なら、個人としてどんどんそれらを避けましょう。
ひとりひとりがそうすることで、問題解決への道が拓けるのです。
そんじゃーね!
よろしかったら大変お手数とは存じますが、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!
今回の記事は長い間の雌伏を経て炸裂しただけあって、研ぎ澄まされた皮肉と笑いが沸点を超越していますね。素晴らしいの一語に尽きると言ってしまえば実も蓋もないくらいですけれど。こんな表現とか。
『ま、上品なヤマモトイチロウというんですか』←ブログ読んでてめったにないけど、ホンマ、声を出して笑ったw
ここで一つだけ苦言を呈しておくと、長いエントリが玉に傷ですか。
私もあのちきりんとかいうオバハン(女性らしいからそう言うけど)には時々頭から湯気を出させて頂いておりまして、私も拙いブログにも書き殴っては憂さ晴らしをしていますが、レベルが違いますなあ。
もう、ブログ更新サボらないでくださいね。お願いいたします。
そして、何より難しいのが笑える記事を書くこと!
井上ひさし先生とか三谷幸喜とかクドカンとか、ホンマに大変やと思うわ。素人の私が言うのはなんやけど。
この記事、どんだけ手間がかかっているかというと、エブリワン史上、初めて下書き書きに喫茶店に行きました。
で、モーニング2時間かけて食ったと(仕事もこれくらい根を詰めてやれば良いのに)。
私もへんせいふうさんと同じく、あのオバハンに相当頭に来てたんでしょうなあ!
でも、もう、へんせいふうさんが上品なヤマモトイチロウで吹いてくださったと聞いただけで、今日の苦労がすべて報われた思いです。
これからも頑張るぞ!