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ところが、北電管内の需給が逼迫することはなく、一年で最も需要の高まる冬を原発なしで乗り切ったのです。なんと、供給電力の余力が最も下がった日で9・9%。つまり、供給電力の90・1%しか使用しないで済んでしまいました。
火力発電にトラブルがなかったかというとそんなことはなく、北電によると、節電期間中に発生した火発のトラブルは10年度比1.4倍の24件だったそうで、トラブルによる出力減少幅の平均は約19万キロワットでした。そして、最も減少したのは3基の中型火発が停止するなどした昨年12月30日で、78万キロワットの供給力が一時的に失われたということです。
それでも、余裕のよっちゃんイカで電力は足りました。北電と政府があれだけ、泊原発なしではこの冬は電力が足りなくなると言っていたのに、この状況。もう、電力会社と政府の電力不足デマキャンペーンは夏と冬の風物詩となった感があります。
電力不足デマキャンペーンに乗せられるな 大飯原発なしでも関西電力の電気は足りていた。原発ゼロは可能!
原発必要を印象づけるための電力不足デマキャンペーン 供給力は自由自在 真面目な国民が熱中症で死ぬ
一般家庭は関係なし!もはや脅迫 電力使用制限令発動 「電力不足」は原発維持のためのデマ・嘘キャンペーン
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北海道電力は2012年9月5日、追加供給対策を実施した上での今冬 (12~3月)の電力需給見通しを発表し、泊原発全3基の停止が続く場合、電力の安定供給のため最低必要とされる供給予備率3%(18万キロワット)を確保するには、最大8万キロワット(1・4%)不足するとの見通しを示していました。
しかし、真っ赤なウソだったわけです。
そして、今冬、数値目標付き節電が要請されたのは全国で北海道だけでした。同じく原発ゼロ状態の東北電力、北陸電力では節電要請さえ出なかったのです。原発がないと電力が足りないということはあり得ないのです。原子力ムラは原発だといろいろと儲かるから原発を使わせたいだけです。
そして、今、火力発電で使う原油の輸入による貿易赤字は、アベノミクスとやらの円安で生じています。2割も円安誘導した安倍内閣にこの問題を言う資格はありません。
安倍内閣は福島原発事故後2年も経ちながらまだメルトダウンした核燃料さえ取り出せず、放射性物質は垂れ流しのままで事故が収束していないのにもかかわらず、原発再稼働を言いだしていますが、このように一部の人の儲けを考えなければ、原発はいらないことははっきりしています。
日本には原発ゼロしか選択肢はないのです。
(今日も北海道では暴風雪の被害が出ているそうです。心よりお見舞い申し上げます)
北海道、冬の7%節電期間終了 減少幅4.7%で目標届かず
- 2013/3/8 21:55 日本経済新聞
政府と北海道電力が2010年度比7%以上の電力需要削減を求めていた今冬の節電期間が8日終わった。昨年12月から2月までの電力需要 の減少幅の平均は4.7%程度で、目標の7%に届かなかった。電力不足から停電を起こす事態は回避したが、なお泊原子力発電所の再稼働の見通しは不透明。 火力発電所のトラブルは続発しており、心配は尽きない。
石井孝久副社長は8日の記者会見で「(今冬は)大変なご不便とご迷惑をおかけした。ご協力に感謝する」と話した。目標の7%に届かなかったことについては「改めて冬の節電の難しさを痛感している」と述べた。
7%以上の節電期間中、北電が最大電力需要の上限として想定した538万キロワットを上回った日は8日間あった。最も電力需要が増えたのは1月18日に記録した552万キロワット。供給余力の割合が最も下がったのは同日と17日の9.9%だった。
北電によると、節電期間中に発生した火発のトラブルは10年度比1.4倍の24件。トラブルによる出力減少幅の平均は約19万キロワット。最も減少したのは3基の中型火発が停止するなどした昨年12月30日で、78万キロワットの供給力が一時的に失われた。
出力60万キロワット以上の苫東厚真2、4号機の同時停止などの大きなトラブルがなかったため、電力不足に陥る事態は回避した。需給逼迫時 に大工場などに使用電力を抑えてもらう計画停電回避緊急調整プログラムやネガワット入札も発動せずにすんだ。高橋はるみ知事は8日の記者会見で「この冬は 例年以上に寒く積雪もあった。需給逼迫という事態にならずほっとしている」と話した。
数値目標付きの冬の節電は終わったが、泊原発の再稼働の見通しは不透明。今後は冷房需要などが増える今夏をどう乗り切るかが焦点となる。石 井副社長は、定期検査で昨夏停止した最大火発の苫東厚真4号機が、今夏は稼働することから「(節電要請しなくてもいいように)今夏は努力したい」と述べ た。
道危機対策課によると、昨冬は空知地方の大雪などの影響で事故が相次ぎ、31人の死者が出たが、今季はあと約1カ月を残して、昨季の合計を上回った。重軽傷者も419人となり、同じく過去最悪だった昨季(463人)に迫るペースだ。
死傷者(451人)が発生した事故の内訳は、屋根からの転落が最も多く172人。次いで、はしごからの転落(107人)▽落氷雪(57人)など。年代別では65歳以上が半数以上を占める。
5日の道議会本会議では冒頭、暴風雪による9人の犠牲者を悼み黙とう。高橋はるみ知事は「雪害対策に取り組んできたが、尊い命が失われたことは極めて残念。被害の状況を精査し、市町村や関係機関と連携して、防災体制の充実強化に努める」と述べた。
【大場あい】
低気圧:北海道、東北で猛吹雪や強風、20台関連事故も
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