Four Season Colors

現代詩とスポーツ、エンタメ、時事など雑文を掲載
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木に登る

2023-09-28 | 
葉を食べる芋虫を横目に

ルートを選んで木に登る

屋根の上を行く飛行機の

目的地は名さえ知らない

葉に隠された蛹を横目に

ルートを略して木に登る

屋根の上で突くすゞめの

会話は挨拶さえ知らない

葉に止まる蝶々を横目に

ルートを使わず木に登る

屋根の上に座る偉丈夫の

脚は下り方さえ知らない

高く高くへ木立ちのぼり

遠く遠くへ旅立ちふらり

ツキイチ映画館(2023年09月)

2023-09-25 | 雑文
月に一度は、映画館で新作を。2023年の
9月は、「グランツーリスモ」(アメリカ)。

タイトルは、本格ドライブシミュレーターゲ
ームのソフト名で、ゲームは7まで出ている
が、自分がやったことがあるのは2まで。

ストーリーは、その車運転ゲームの速えヤツ
らから選抜して、現物の車を運転するプロレ
ーサーを育てようぜ、というもの。

ソニーと日産が主催するレーシングドライバ
ー養成プログラム発の出来事を基にした、準
ノンフィクションであるらしい。

いきなりだが、映画というもので大切なのは、
作品を一つの世界として、その世界の中での
リアリティを構築し、崩さないことである。

それは、フィクションかノンフィクションか
は関係なく、一つの作品として、現実に戻っ
たり、醒めたりしないということ。

映像記録作品を観たいわけではないから、一
定の改変は別に気にしないが、この作品は、
その作品におけるリアリティが致命的にない。

つまり、それが現実か現実でないかは関係な
く、観ていても作品の世界に入りこめず、と
ても醒めるのである。

運転素人のゲーマーがプロレーサーとして活
躍するまでを描くのだから、基本時間が足り
ないのはわかる。

にしても展開が駆け足すぎるし、そのせいで
人物への感情移入もできないし、あまりにも
全てが結果のみ繋ぎのインスタントに過ぎる。

また、ウリであり、最大に大切であるレーシ
ングシーンもちゃちで迫力が無く、それこそ
ゲームのように抜いて抜かれて。

映画としての感想というものはなく、130
分後にはゲームの上手いヤツがプロレーサー
になりましたという、言葉だけが残る。

恐ろしいことに、観る前と観た後で、本当に
何も変わらなく、駄作なら駄作にある、あの
特有の微笑ましいシーンの感想すらない。

レーシングシーン自体は豊富なので、エンジ
ン音が好きな人は、と無理やり言ってみるが、
この映画で130分を拘束されることはない。

オーランド・ブルームが久しぶりで、相も変
わらずナイスガイだな、というだけの作品。

まーぶる。

2023-09-21 | 
どんな着想でも表現できる

雑音のないこのアトリエで

拭う度にメイクが施された

奇抜さの調和した顔に会い

どれも署名には無縁だけど

雑念のないそのマテリアは

塗る度にサイドを振りきり

気紛れの混合さえ翼に合う

どんな着想でも表現できた

雑音のないこのアトリエで

2023ラグビーW杯(2)

2023-09-18 | 雑文
ラグビーワールドカップは、各グループ予選
の2試合目が進んでいる。

初戦のチリ戦に勝利した日本は、グループ分
け時に最上位4チームに振り分けられたイン
グランド戦。

結果は、イングランドの4トライに対して日
本は4つのペナルティゴールによる得点に終
わり、34対12で敗北となった。

総合的な実力で劣る、仮に同条件で試行回数
を重ねればそれなりに負け越す相手に対して、
どう勝ちを拾うか。

素人のなんの根拠もない主観であるが、チリ
戦とは違ってタックルはとても良かったし、
スクラムも最後を除きすごい安定感だった。

しかし、重要なポイントポイントでのハンド
リングミス(ボール捌きのエラー)や、プレ
ーの精度が勝負を分けたのでは。

前回大会で日本が出場国下位から中位に上が
るに際し徹底されたのは、確実な基礎をベー
スに、とにかくミスをしないことだった。

確かに、全体を通してのクリエイティブは少
なかったし、相手の攻撃ターンをひたすらに
耐えに耐え、決勝トーナメントを勝ち取った。

今回、日本は中位の、決して敗退が濃厚であ
る下位のチームではなくなった。

それにより、特にアタック、攻撃において、
やりたいこと、クリエイティブなことを求め
ているように見える。

無論、それは悪いことではないし、ここから
上位となるには必要なことに違いない。

しかし、勝利したイングランドは、特別にク
リエイティブではなかったし、特定の要素で
日本を圧倒していたわけでもない。

それこそ4年前の日本のように、我慢強く、
重要なミスを少なく、出来ることをただ遂行
していた。

実力が拮抗する、もしくは上の相手には厳し
いそれも、そうではない相手であれば、相手
はミスをすれば当然に勝ち目がなくなる。

初戦でも感じたことだが、日本は中位のチー
ムはこうあるべきという、気負いとうわつき
もあるようにも感じる。

歴史ある強豪国とは違って、日本は今の日本
になってたかが4年。

選手たちの大変さもキツさもないファンだか
ら気楽に言えることだが、4年前の愚直なブ
レイブ・ブロッサムズを今こそ。

それでは更なる先に行けないのは分かるが、
苦しかろうが退屈だろうが何だろうが、まず
は勝たねば、元も子もない。

BUMP

2023-09-14 | 
うけとめるほど つよくなる

むねのいたさは げんかいち

うけとめたほど すきになる

ともにのぞむは てんかいち

うけとめるだけ つよくなる

むねのあつさは げんかいち

うけとめただけ すきになる

ともにあゆむは てんかいち