Four Season Colors

現代詩とスポーツ、エンタメ、時事など雑文を掲載
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ツキイチ映画館(2024年01月)

2024-01-29 | 雑文
月に一度は、映画館で新作を。2024年の
1月は、「機動戦士ガンダムSEED FR
EEDOM(シード フリーダム)」(日本)。

今年も無事に始めることができた、一か月に
1回は映画館で新作の映画を鑑賞する、ツキ
イチ映画館。

1月は、続編物ロボットアニメーションのチ
ョイスで、ハリウッド産エンタメ系を主戦と
するツキイチ映画館としては、異例も異例。

なので、他に積極的に観たいものがあれば、
こちらは番外編にしようと思っていたが、特
に観たいものがないため、本編扱いに。

ロボットアニメのガンダムシリーズの一つ、
ガンダムシードは、22年前の2002年に
1話30分で全50話テレビ放送された。

その後、続編であるガンダムシード・デステ
ィニーが、2004年に同様に50話テレビ
放送されている。

我らが中年世代は、リアルタイム世代の一帯
であり、二次元系の住人であった自分も、し
っかり夕方にリアルタイムで視聴していた。

そして、視聴していたなんて言い方をしたが、
実際は、好きな作品として、当時の年代らし
い執着をもって追いかけていた。

この20年ぶりの新作は、あれから忘れたこ
ろに、忘れられないように話題になり、顔も
知らない同士たちと楽しみにしてきた。

そんな主観もあるから、お客さんは自分のよ
うな中年ばかりかと思いきや、意外に今の若
い世代もいらっしゃって驚く。

今回の映画についてはもう、普段意識する客
観的で冷静な感想もクソもないから、開き直
って一言だけ。

ガンダムシードの新作として、変わらず面白
かったし、満足できたし、とても久しぶりに、
若きころのように、胸にグッときた。

のだけれど、やっぱり余計な一言も述べるの
がツキイチ映画館のらしさなので、言ってお
こう。

楽曲のwith t.komuroは、過去
を含めSEEDの曲として聴くと、決して悪
くはないけれど、ベストでもなく唯一残念。

ということで、まともな感想もない今年の1
作目となり、昨年に引き続き不安はあるが、
今年も、新作映画を、映画館で楽しみたい。

ウカサレ

2024-01-25 | 
そまらぬ たましいは

なにゆえ うかされる

まだみぬ しろいろの

きたいに うかされる

こころが あかいろの

ねつゆえ うかされる

だれもが あおいろの

じだいに うかされる

そまらぬ たましいは

なにゆえ うかされる

おのれが みたいろの

ねがいに うかされる

最近のスポグラNumber(2)

2024-01-22 | 雑文
年末年始で、相当に溜まっていた雑誌「スポ
ーツグラフィックNumber」を残り1冊
まで読み進めることに成功。

年単位でわりとずっと定期購読している雑誌
のため、お支払い分だけ(不満を)述べる。

前回も今の方針とは相性が悪い、不満だ不満
だとのたもうたが、引き続きNumberは
微妙なままで。

むしろ更にひどくなっている印象すらあり、
何より嫌だなと思うのが、広告目的のなんち
ゃってインタビュー記事。

義務でインタビューして、義務で答えて、あ
たり障りのない、誰が答えても同じやりとり
を企業や商品の宣伝で〆る。

極めつけは、アスリートケア最前線とやらで
何ページにもわたって、フリーマガジンのよ
うな整体の紹介ページを何号も。

宣伝自体を拒否しているわけではなく、宣伝
は、テレビや動画サイトのコマーシャルのよ
うに、ただ宣伝であればいいと言いたい。

中途半端に、読者に擦り寄るように、中身の
ない文字を羅列することに、不満があるだけ。

自分のような心狭き読者は、むしろ馬鹿にさ
れているようで、宣伝として逆効果ですらあ
る。

昔からある、ただの商品の広告は、グラフィ
ックを冠するNumberに調和して、価値
も魅力もあるのだから。

重ねて悪いことは、最近の本体の、広告でな
い記事が、広告のなんちゃってスポーツ記事
と同程度になってしまっていること。

もちろん、まったく面白い記事がないわけで
はなく、中には没頭する、面白いものもいく
つかはあった。

それでも、テーマも、本人へのインタビュー
も、周辺へのインタビューも、明らかに質は
落ち続けている。

いくらNumberがスポーツ入門編の雑誌
であろうと、対象に一歩踏み込めないならば、
専門誌である必要はもはや、ない。

事前特集は、先見の明もなくキーを外しまく
っているし、似たような記事ばかりでインパ
クトもない。

スコアカードの改編も、とりあえずの印象は
悪く、半ページならではの魅力を失い、他と
の区別がなくなった。

わりと本気で、定期購読の停止を検討する段
階であるが、とりあえず継続したばかりなの
で、Numberを信じたい。

学校のうた-匂香-

2024-01-18 | 
通学路に咲く折々の花に

濃さを増すインクと白墨

思い思いを形にする糊に

通電した機器の電子回路

冷たい水道水で立つ泡に

正午に近く窓越しの給食

流れて不快感のない汗に

放課のおまけ付きお菓子

期ごと学んでは遊ぶ内に

深く鼻奥に沈みこむ匂香

読書のよもやま(2024.01.15)

2024-01-15 | 雑文
「文明の生態史観[増補新版]」梅棹忠夫
(中公文庫)

著者が1955年に学術探検隊として、西南
アジアを旅したことを始まりとして、文明文
化の発生発展論をまとめたもの。

インドを中心にアジアと呼ばれる地域の文明
を整理し、いわゆる西と東の単純比較ではな
い視点を展開する。

そして、文明や文化の発生と発展を、地域と
経過で分類し、現代に至る世界の文明文化の
成り立ちを広く論じる。

これだけ目と耳で世界が近くなって、世界を
知識で知ったようなつもりになっていても、
その実態は単に言葉だけであることが多い。

さて、それではその世界がどういうもので、
どういう経過で、どうして発生し、どうして
今に至るのか。

恐らくそれは、今という地点では表層だけで
すら追うには対象はもはや長すぎるし、広く
なり過ぎている。

すれば、とある時間的区切りで特徴的に、そ
の時は過去をどう捉えて、どう総括していた
かを知るという簡易手法ができたりする。

それには、内容が間違っていたとか合ってい
たというような答え合わせではなく、その当
時の状況の正しい理解が必要となる。

その地点を理解するとともに、その地点から
見た過去も知ることができ、後は、それをい
くつか繰り返して繋げてみる。

現代の百年は、間違いなく歴史上のどの百年
よりも変化し、物理的な文明の発展を遂げて
いる。

たかだか70年の前のことが、もはや遠く、
尚且つ総括するには整理することが多すぎて
存在する。

長く自分たちは何者だと悩んできた日本人は、
この70年でそれを解き明かすでもなく、た
だ、時間的な忘却に安堵している。

戦後にいわゆる知識人たちが解き明かそうと
した日本の、世界の今を、当時はどのように
捉えようとしていたのか。

現代的な単純な正誤ではなく、どうしてそう
捉えたのかが見える本書。

70年という短い年数ですら、書籍を歴史書
みたいにしてしまう現代は、時代についてい
くだけでも大変ではある。

世界の最先端のようなフリをして、今だけを
見続ける。

それでも生きてはいけるけれど、やはりその
大変な70年を振り返らないではいられない
から、こうして出版され、読むのである。