Four Season Colors

現代詩と映画、読書、ゲーム、スポーツなど雑文を掲載
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ツキイチ映画館(2023年05月)

2023-05-29 | 雑文
月に一度は、映画館で新作を。2023年の
5月は、「TAR/ター」(アメリカ)。

先月はなんだったっけ、と見返してみれば、
4月は「AIR/エア」で、無意識に引きず
られてしまったのだろうか。

というくらいに、今年は作品選びに苦戦して
おり、基本まずやらない、事前の公式サイト
下調べまでして決めることに。

結果的に、そうして普段やらないことするか
ら、案の定それが裏目に出た感があり。

ストーリーは、女性指揮者として頂点まで昇
りつめた主人公が、とある事件から凋落して
いくというもの。

ジャンルは、全然ピンと来ないと思うが、主
人公のみをフォーカスした初期北野系映画。

2020年代らしい映画で、舞台が現代とい
う理由ではなく、現代という属性をふんだん
に反映した、ならではの設定となっている。

まず、良かった点は、主演俳優さんが役とし
てとても自然で、158分の長尺は中だるみ
もするし、現実にも戻るが、不快ではない。

これは少し良かったではなく、結構良かった
点なのだが、良かった点は以上。

予告、PRプロモを勘違いする方が悪いと言
われれば返す言葉はないのだが、それでも、
それでも愚痴りたくはなる。

公式のショートムービーは、気合の入った指
揮シーンに始まり、サスペンス調のシーンを
挟み、ナレーションは衝撃のラストとくる。

実際は、指揮シーンの大半はリハで売りの音
楽も半端で、サスっぽいシーンは思わせぶり
効果だけで本筋への影響はほぼない。

そして作品の性質上、ラストに衝撃性などな
く、作品のヤマは結構ラストより前に訪れる。

社会性とげいじつ(わざと)性の映画である
なら、PRショートもちゃんとそちらを前面
に出すべきではなかろうか(客は減るけど)。

とはいえ、観終わって検索してみれば、主演
への評価を中心に、社会性と芸術性から評論
家の評価はとても高い作品のよう。

求めるものの違いであるから、否定はしない
というか、評価する資格もないのだが、それ
でも158分は長いのでは。

現代ならではの映画といえば、それは間違い
がないが、作品としての新鮮さはあまりない
ので注意。

苦戦する2023年のツキイチ映画館は続く。

あふれる

2023-05-25 | 
溢れる電車に押し入り

溢れるヤル気で耐える

溢れる書類にまみれて

溢れるサビ残をこなす

溢れる日本酒をあおり

溢れるグチ吐き捨てる

溢れる熱い湯に浸って

溢れるフル力を満たす

ヒット続きのアニメ映画

2023-05-22 | 雑文
自分は1作品も観ていないから、作品そのも
のの感想はないが、日本の映画はアニメーシ
ョン映画が継続して好調のよう。

しかも、傾向としては、一昔前のジブリ一強
ではなく、様々な作品が入れ替わり話題にな
っている。

ただし、一昔前のジブリ一強と違うのは、ジ
ブリ作品のようなオリジナルではなく、原作
があり、特に漫画の原作が多いということ。

そして、どの作品も、一昔前と比べて客の年
齢層はやや高そうにもみえる。

それも、子供の付き添いの保護者ではなく、
しっかりとメインの客としての年齢が。

エヴァやスラムダンクはその理由も分かりや
すいものだが、オリジナル系でも、子供向け
でも、意外と子供以外もいそうで。

ゲームだけでなく、アニメーション映画でも、
ジャンルとしての時間と世代を重ね、年代幅
は広がっているのかもしれない。

また、どうも周りの話も聞くに、1回だけで
なく、映画館で複数回鑑賞をする人がそれな
りにいる。

子供のころから、どれだけ面白くても映画館
で2回観たいということは、そもそも頭に浮
かぶことさえなかった。

そういうタイプであるので、この現象もちょ
っと興味深くあり。

映画というエンターテインメントを選んで、
じゃあ、何を観ようかというのではなく、こ
の作品の映画をやるなら観たい。

作品それ自体が好きで、それ自体に価値を置
くから、極端な話、映画はその作品しか観な
かったりしたり。

そこまで極端でなくても、そもそも観る前か
ら原作が好きだから、そもそも複数回の鑑賞
を前提とさえしたりもする。

考えてみれば、原作が有名で人気があればあ
るほど、そういうファン層が多くて、確かに
何ら不思議はない。

自分のように、月に一度の映画館に執着する
と、観たい作品がなくても無理やり観るのだ
から、どう考えても異常なのはこちらである。

ディセタン

2023-05-18 | 
ずぶ濡れになるのも 気にせずに横たわり

君は心地よさそうに ゆっくりと息をして

その時は知らずとも 時が来て起き上がり

七を架ける山なりに 指先から伸びをする

目を細める眩しさも 得意そうに振り返り

目ひらく問いかけに きれいだと即答して

思いもせぬ上気にも 顔はすぐに元に戻り

装い正して晴やかに その十七を見つめる

綺麗な夢を語る責任

2023-05-15 | 雑文
日本プロ野球はライオンズに所属する、今ち
ょっと不穏な話題の、とある選手のことにつ
いて。

最終的にどのような結末になるにせよ、また
一人、有名な者としての責任の認識を知りた
いと思える選手である。

立場も身分も違いすぎるから、想像するしか
ないからこそ、今の報道では、不思議としか
言いようがない。

個人としては、有名であるからといって、必
ずしも聖人君子でなければならないとは思わ
ない。

ただし、自己の行動における責任と、どう見
られるか、どう認識されるかということは、
正しく理解されなければならない。

有名であれば有名であるほど、負の印象は大
きくなる。

こと有名である理由については、自負も自信
もあるが、とある点においては、どうしよう
もなく、どうしようもない人間である。

例えばそうした自己認識と他者認識が一致し
ていれば、意外と一般は、それを込みで認識
をしてくれる。

問題は、そこにズレがあり、しかも自覚もな
く、さらにはその人物がやたら綺麗な夢を語
り、正しさを思いこむ状況である。

普通に考えれば、特に一般には、そんな滑稽
なことはないだろうと思うのだが、こうして
定期的にそうした人物がいることがわかる。

有名であれば有名であるほど、制御する心は
弱くなる。

それに負けた時に、負けているという認識を
持ち、自己を正しく認識できれば、夢は語れ
ない。

夢を語った人には、夢を語った責任が発生す
るのだが、本来はそれは制御する心を強くも
する。

思考回路と一般とのズレと、綺麗な夢を語っ
た責任をどう認識しているか。

こうした報道に触れると、一人の人間として
興味が沸く。