25年ぶりに急に山歩きがしたくなり9月18日に台風18号が北海道へ過ぎ去る頃合いを見計らって北アルプスの穂高連峰を歩いてきました。
昔話ですが30歳ころは北アルプスや南アルプスそして中央アルプスや八ヶ岳などの山に良く登っていました。
学生の頃は山岳部に所属していた事やスキーも大好きで最近は余裕が出来て来た事もあります。
ザックやコッヘルそしてコンロなどは昔の物を再利用しました。
新たな装備品としては靴・行動着・雨具・手袋・帽子等でした。
一番大切な靴は3シーズン用のLOWAを選択し行動着はMountain Hardwearそして雨具はMont-bellを選択しました。
今回の登山ルートは
1日目・上高地ー横尾ー涸沢ヒュッテ泊
2日目・涸沢ー北穂高岳ー涸沢岳ー穂高岳山荘泊
3日目・穂高岳山荘ー奥穂高岳ー前穂高岳ー岳沢小屋ー上高地
の予定です。
初日は台風18号が東北地方へ抜ける事を想定して午後10時に自宅を出発し沢渡駐車場に午前2時に到着しました。
途中は風が強く島々あたりから木々が散乱していました。
それほど寒くはなかったのですが厳冬期用のシュラフを被り車で仮眠を取りました。
朝6時10分の上高地行きのバスに乗車し上高地で登山届を提出しました。
朝7時に上高地を出発して横尾まで3時間程歩きました。
台風一過ですが蒸し暑く横尾に朝10時着となりましたが沢山汗をかきました。
行動着にウール入りの長そでシャツを選択した事が誤りでした。
横尾で行動食と水分補給の休憩です。
横尾からは登山道に入りますが相変わらず蒸し暑く身体に堪えました。
25年ぶりの山歩きで行動着と体温調節が合いません。
途中で沢の音が聞こえて少し涼みます。
涸沢ヒュッテに15時に到着してチェックイン後はテラスでワインを飲みながら景色を堪能です。
紅葉はまだまだでしたが初日の行動は無事に終了しました。
2日目は朝7時に涸沢ヒュッテを出発し目の前に見上げる北穂高岳や涸沢岳そして穂高岳山荘を目指して急登が始まります。
台風一過でカラッとした好天の中を順調に高度を稼ぎます。
登りはさほど技量は必要としなくて体力を必要とします。
北穂高岳へ登頂すると360度の大パノラマが待っていました。
富士山や立山そして白山や南アルプス等が全部見えます。
槍ヶ岳をバックに記念撮影後に北穂高岳山荘でコーヒータイムとしました。
穂高連山は25年ぶりで昔の記憶と登山メモを参考にいきなり思い付きで登って来ました。
昔の体力と今の体力は雲泥の差ですがいきなり3000メートル級の山に一人で登って来たもんだと関心しました。
昔はこの辺りをテントを背負って歩いていました。
水を入れて22㎏を上限にザックの中身を調整していました。
今回は小屋泊まりなので6㎏位の荷物です。
北穂高岳から涸沢岳を越して穂高岳山荘を目指します。
このルートは岩稜地帯で鎖と梯子も有り滑ったり風に煽られると遭難してしまう危険性が特大のルートです。
北穂高岳から涸沢岳を目指しますが25年前の頃の体力が無いので困難を極めます。
特に西側の岐阜県側からの突風が疲労気味の身体を冷やし煽ります。
全身運動で上り下りを繰り返し連続の疲労で心拍数が上がり呼吸も苦しく汗をかいて
身体は寒く絶壁の高度感と恐怖感そして自己達成満足感が一気に味わえるのです。
鎖場や梯子の途中で煽られて墜落や滑落すると即死で身体は原型を失くして救出困難なことになります。
特に危険だった事は涸沢岳の梯子で軽い眩暈に何度も襲われた事でした。
気圧や疲労そして恐怖感や服用している降圧剤が効きすぎたか不明ですが血圧の変動が大きかったと考えています。
鎖場や梯子が連続する岩場での過酷な全身運動中での眩暈は危なかったです。
昔の記憶を頼りに無事に涸沢岳に到着しました。
3000メートル級での晴天なので爽やかですがサングラスは必携です。
セルフポートレートを撮って暫く風除けをしながら行動食と水分を補充しました。
涸沢岳から穂高岳山荘を目指し高度を下げますが足元が悪く注意が必要です。
無事に穂高岳山荘に到着チェックイン後もテラスで景色をバックにワインで労を労いました。
この日は夕食後にストレッチをして直ぐ入眠しました。
朝食後にコーヒータイムを摂りストレッチをして準備を整え奥穂高岳への梯子と鎖が入り混じる急登が始まりました。
朝一での急登は奥穂高岳まで小一時間程ですがキツイです。
降圧剤が効きすぎる事も考えて服用量を半分にしました。
飛騨県側からの風が吹き煽られそうなところが多々有りましたが無事に奥穂高岳まで登頂しました。
360度遮るものが無い大パノラマは素敵ですね。
遠く富士山・八ヶ岳・南アルプス・中央アルプス・御嶽山・白山・北部の北アルプスなどが遠望できますが天気は変わりやすいですね。
休憩後は鎖を頼りに岩稜地帯を抜けて前穂高岳へ向かいます。
前穂高岳の頂上は25年前に登っていた事と下山ルートから分岐してザックを置いて往復1時間かかる事を考えて今回の頂上は中止としました。
遠く下山予定地である上高地が眼下に見えますがここから岳沢小屋まで連続した鎖場や梯子が続き過酷な下山ルートが待っています。
登りよりも下りの方が膝や太ももの前側が強烈に疲労が増します。
前穂高岳の手前ですが気の緩み等が重なり転落事故を生じます。
学生の頃に教わったビブラムソールを効かせる歩き方と3点支持の基本を生かして下ります。
穂高岳山荘から同じルートの登山者は3組ほど居て間を開けながら下山していきます。
岳沢小屋に向かう途中も鎖場や梯子が連続しています。
紅葉には2週間ほど早かったですが良い思い出が出来ました。
登山ルート上では最後の岳沢小屋で沢水で煎れたコーヒーを摂り上高地までの体調を整えます。
下山途中で今日歩いてきた急峻な尾根道を振り返り遠望するとまた来年訪れたくなります。
岳沢小屋は森林限界辺りなのでコーヒーを飲みながら穂高の山々を回願できます。
森林の中をクマよけの鈴を鳴らしながら上高地まで下山し最終16:55のバスで沢渡駐車場に無事到着しました。
3日間履き続けたLOWAの靴が足にピッタリ合っていた事や速乾性の有るMountain HardwearやMont-bell等の行動着の選択が正しかった事が安全で楽しい登山に繋がったと考えています。
更に週3回程ジムで身体を鍛えている事により体力に余裕が有ったものと考えています。