かたつむりのように

のんびり、ゆっくり、ゆっくり、・・・歩いていこう
時には アンテナをたてて・・・

今日でお別れ

2014年02月26日 15時57分41秒 | 日記

ついに絨毯を 買い換えた。

 

30数年前、赴任先の大分で 絨毯屋さんの巧みなセールストークにのせられ、

6帖サイズの外国製絨毯をふらふらと買ってしまった。

斬新な柄と色合い、柔らかな風合いのなかにもしっかりとした弾力に

魅せらたのも確かだけれど たぶんに気の迷い、衝動買いであった。

子育て真っ最中の我が家にとって 車の次に大きな買い物をしてしまったことに

ふつふつと後悔も湧き上がった。

      (使いふるした思い出の絨毯をパチリ)

2人の汚し屋さん(息子)がいるのに こんな高い買い物をしちゃって・・・

と 一時の気の迷いにへこみもしたが

子供たちが 『気持ちいい 気持ちいい』と 絨毯の上を 

小さな足でちょんちょんと とびまわり、ゴロゴロころがりながら感触を楽しむ姿に

気持ちも和み、後悔は吹っ飛んでしまった。

 

転勤のたびに 絨毯も全国あちこちを旅した。

クリーニングも数えきれないほどした。 

30数年 この上で子育てをしてきた。

 

子供の足が埋まるようだった厚みも、 色目も 風合いも 繰り返しのクリーニングで

さびしくなり、さすがに年月を感じる。

それに、梅雨時になると ダニがわいていないか・・・カビは大丈夫か・・・

衛生面は気がきでない。

2~3回のクリーニング代で こだわらなければ充分新品が買えるし、抗菌対策もしてある。

『今年こそ 買い換えよう!』 と 毎年思うのだが 決心がつかない。

 

川の字になって『お話ごっこ』をした日々、

ちょんちょんと飛び回ったかわいい足が 絨毯の上に ちらつく

絨毯の上には たくさんの思い出がころがっている・・・

今年のお正月、お嫁ちゃんとやってきた息子が 『この絨毯は 懐かしいんだよな・・・ 』

と ぽつりと言った。

また、また気持ちがゆらいでしまった。

 

でも、遂に今日 買い換えた。

家具屋さんが運び出す絨毯を見送りながら

なんだかたくさんの思い出も運び出されてしまったような、寂しさだった・・・


冷凍庫の中の雪うさぎ

2014年02月16日 19時20分22秒 | 日記

14日は、思わぬ大雪で驚いたが、殺風景な冬の庭は墨絵のような美しさになった。

各地では記録的な大雪がつづき、被害が広がっているというのに 

美しいなんて不謹慎なのだが、

葉を落とし 骨格をあらわにしていた庭木たちが 真っ白な雪をまとった姿は

清々しく、心に沁みた。

 舞落ちる雪は 天からの手紙・・・・・・  という。

はらはらと落ちる雪を眺めながら

あ~ あれは、母の手紙か・・・ これは 妹の手紙・・・ 妹の夫の手紙も・・・

差しだした手の上で溶けてしまう手紙は、会えずに逝ってしまった友からの手紙か・・・

こころ残りで、今も胸のすみが痛い!

雪は しばし ドンな私をも 感傷的にしてしまう

・・・・・

 そうだっ・・・ ふと思いついて

プラスチックのお皿を持ち出し庭に出る 

雪をかき集め 庭の南天の実と葉で 雪うさぎを作った

ふわふわの白雪は うさぎの感触

赤い目がかわいい

風邪をひきダウンして かれこれ一週間になる。

その上この大雪で もう何日も買い物に行っていない。

冷蔵庫の中のものは食べつくした。

冷凍食品も食べつくした。 冷凍室もスッカラカンだ。

そうだ、そうだ 雪うさぎを冷凍室に入れよう。  

 『 うさぎちゃん、ゆっくり おやすみ 』

 

時々冷凍室をのぞきこむ。

雪うさぎが ちょこんと座っている。 かわいい かわいい