山梨の七夕人形。その後は・・?(その2)

2021-07-04 09:14:27 | 紹介
山梨ならではの七夕人形は、七夕が終わると「オルスイさん」という別の神さまに転身✨
そんな「オルスイさん」のことを調べていたら、「オルスイさん」似(?)の神さまを見つけました。

それは、幣型のかまど神、荒神(こうじん)さまのご神体。
かまどという、食に関わる大切な場所を守ってくださる神さま・・だからでしょうか。
そのお力は家内安全や火の用心だけでなく、「オルスイさん」同様、盗難除けにも及びます。

亀ヶ池八幡宮(神奈川県)の荒神さま

かまどのそばにお祀りされたご神体は、地域それぞれ、特色があって。
 例えば鹿児島には、「オルスイさん」さながらに、人形風の紙の御幣が。
東北には、憤怒のお顔(お面)のかまど神が、かまど近くの柱から屋外に睨みをきかせます。
(ちなみに、囲炉裏の方を向いたかまど神はにっこり😊しているとか。)

・・・
七夕では、織姫と彦星が天の川を渡って、年に一度の逢瀬を果たします。
願いが託された七夕飾りは、海や川に流され、天の川につくと願いが叶う。
七夕は七日盆。ご先祖さまの霊を、こちらにお迎えする盆入りの日にもあたります。

こうした、七夕の持つ「一線を越える」というイメージと、
「オルスイさん」やかまど神の持つ「一線を守る」というイメージ。

この「一線」がひとつになったものが、熊本のある地域に。その名も「七夕綱」。
この地域では、七夕の時、集落の入口に人形や農具の飾りをつけた綱を張るそうです。
多くの場合、その綱は集落の中を流れる川を渡るように張られ、
この綱を通って、織姫・彦星は会い、またご先祖さまの魂も、この綱を渡って帰ってくる。
さらに、綱が結界のようになって、悪い霊や、疫病などから集落を守ってくれると伝承されています。

熊本の七夕綱(文化遺産オンラインより)

全国のさまざまな地域で、この時期は一年の前半の穢れを祓い、七夕で願い事。
そして、ご先祖さまの霊と交流をはかる。そんな時だから、悪いものも一緒に入ってこないように気を付ける。

山梨では「七夕綱」ではなく、
境界を守る門番のような「オルスイさん」にお手伝いいただいて、土地を守ってきたのかもしれません・・・。

山梨の七夕人形のこと、作り方など、詳しくはこちら↓をご覧ください。
七夕人形への思いがあふれてます💕

当館の七夕飾り、今年は7月8日(木)まで。
短冊もご用意いております。一緒に星に願いを託しませんか。


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