
MR.BIGのドラマー、パット・トーピーが亡くなった。
享年64。
この前、昨年の秋に、その姿を地元福岡で見たばかりだった。
このニュースを知ったのは、帰宅途中の列車の中。
何気に開いたTwitterで、しかもTOTOのスティーヴ・ルカサーのツイートだった。
「・・・え?うそ・・・?」
信じられない思いで、スマホをスクロールし、音楽関連のニュースやフォロワーさんのツイートを遡る。

帰宅途中の車両は、乗客も多い。
必死に涙をこらえながら、ニュースサイトやfacebook、MR.BIGの公式Twitterなどで、もうこのことは紛れもない現実なのだと、目の前に突き付けられる。

パーキンソン病を患い、闘病中のなかでの来日公演。
もちろん、福岡にも来てくれた。
私は・・・。
過去に何度が彼らが福岡でもライブをしていたのは知っていたが、なかなか機会に恵まれなかった。
今回は、絶対に行こう!と決め、その直後の来日発表。
チケットも予約し、10月3日を迎えたのだった。
パットは、フルで演奏したのは1曲だったが、それでもサブでのドラムとパーカッション、コーラス、アンコールのパート変更ではボーカルも披露した。
・・・元気いっぱいだった。
・・・・いや、そう見えただけなのかもしれない。

「~Defying Gravity~MR.BIG 2017 in FUKUOKA(その1)」
「~Defying Gravity~MR.BIG 2017 in FUKUOKA(その2)」
「~Defying Gravity~MR.BIG 2017 in FUKUOKA(その3)」
「~Defying Gravity~MR.BIG 2017 in FUKUOKA(その4)」
ライブが終わって数日後、ライブレポをアップした。
あとで読み返すと、そこそこ丁寧に書いているなあ・・・と思うのと同時に、あふれかえる感情丸出しの文章に少々赤面する。
でも、それだけ楽しみにしていたライブだったし、5人を生で見られたことが、本当にうれしかったんだ。
それゆえに・・・。
悔しい思いであふれかえる。
なんで、パットが・・・。
こんなに早く逝かなくてはならなかったの?と。
日本でのライブのあとは、韓国や台湾とアジアを回っていたっけ。
私と同じような思いを抱き、楽しみにしていたファンは本当にたくさんいる。

このライブがさらに思い出深いのは、Twitterのフォロワーさんの企画で、このツアーの限定Tシャツが当選したこともある。
まさか当たるなんて思いもしないので、これもとてもうれしくて、素敵な思い出にさらに花を添えたような、そんな感じだった。

ライブ後は余韻に浸り、MR.BIG以外にも彼らの音源を・・・となったとき、ImpellitteriのCDを持ってたのを思い出した。
独身の頃に買ったから、相当に前になる。

パットはMR.BIG加入前。
以前から出会っていたのだが、再会したようなそんな気持ちだ。
そして、嬉しかったこと。
こうやって形をかえて、また会えたこと。
だから音楽を聴くことは楽しい。
・・・彼はもういなくなってしまったが・・・。

今までも、実際にライブに足を運んだミュージシャンが亡くなったことは数度あったが、来日公演後からまさかこんなに早く訃報を聞くなんて思いもしなかった。
訃報は何度聞いても決して慣れることはないが、生で見ているという私の経験が加算されると、相当にへこむ。
初めて彼のドラムを聴いたのは、恐らくImpellitteri。
でも、その名前を知り、活躍を見てきたのはやはりこのバンドだ。
初めてその楽曲を聴いた時から四半世紀以上が経ち、「決してあきらめない」と言った彼の姿を見てから4か月後、彼は逝った。
ありがとうパット。
出会えたことに感謝。
そして、そばに、音楽をいつも、心の中で聴ける自分でありたい。
R.I.P