ちょうど、車を脇に停めて、空の写真を撮っていた時だった。
「あの、すみません」
一人の若い男性が声をかけてきた。
私は、車が邪魔だったのかな?(かなり広いところに停めていたが)と思って、周囲を見回すが、他の車両はない。
「はい?」
車を停めて、空めがけて携帯電話を掲げているなんて、私はある意味「不審者」っぽい・・・。
それでも、急に声をかけてきた彼を見て、思わず返事をしてしまった。
「どうかしました?」
「あの、中間市にはどうしたら行けるんですか?」
「ああ、ここをひたすらまっすぐ行ったら、中間市に着きますよ-。あ、あの橋からは中間市ですけど?」
「ええ~~??」
彼は、ゲンナリとした表情を浮かべていた。
「遠賀川駅から、ここまで歩いてきたんですよ。マジっすか!!」
「ええ~~!!遠賀川駅からここ(水巻)まで??相当歩いたでしょ?」
「はい」
「あの橋の向こうですよ??中間市のどの辺りまで行かれるんですか?」
「中間市の向こうの八幡西の香月までです・・・」
「はぁ??」
よくよく話を聞いてみたら、携帯電話のナビで調べたら、歩けそうな距離だと思ったらしい。
「中間市のダイエーまで行かないんですけど、そこがわかればすぐなんですけど・・・」
「いや、すぐじゃないやろう??」
・・・どうしようかと躊躇したが、相当距離があるので・・・つい・・・。
「じゃ、途中まで乗せていきますよ。道、教えて下さいね」
「え?いんですか?」
「散らかってるけど、どうぞ」
彼を助手席に乗せた。
そのまま河川敷を直線。
「まだ水巻だよ。ああ、ここから中間市」
「ええ?相当ありますよね?」
「だから、歩くのは無謀だと思うけど?」
「ありがとうございます」
車を走らせながら、中間市の消防署近くの道路から、今度は八幡西区に向かう。
「学生さん?」
「いえ、働いてるんです。学生に見えますか?」
「うん。まだお若いでしょ?おいくつ?」
「23歳です」
「えー。20近く違うし・・・」
「マジっすか??」
話を聞くと、今日はこの後小倉に行き、その後すぐに上京し、東京で就職するそうだ。
「働くの、大変っすよね~」
「そうよね。でも、頑張らなきゃね」
「はい」
筑豊電鉄の楠橋駅で、彼を降ろした。
「ここから行けます。大丈夫です」
「うん。じゃぁ、頑張ってね」
「本当にありがとうございました」
「うん」
彼は、サングラスを外し、深々と私に頭を下げた。
彼が駅に向かって歩く。
私は車を走らせ、木屋瀬から今度は再び河川敷に戻り、飯塚を目指す。
名前も聞かなかったな・・・。
でも、彼の前途が、輝けるものであって欲しい。
今日の虹のように。
・・・私はまだしも、女性ドライバーは、見知らぬ若い男性を乗せること、正直オススメしないから・・・ね。
・・・彼がいい人で良かったよ・・・。
「あの、すみません」
一人の若い男性が声をかけてきた。
私は、車が邪魔だったのかな?(かなり広いところに停めていたが)と思って、周囲を見回すが、他の車両はない。
「はい?」
車を停めて、空めがけて携帯電話を掲げているなんて、私はある意味「不審者」っぽい・・・。
それでも、急に声をかけてきた彼を見て、思わず返事をしてしまった。
「どうかしました?」
「あの、中間市にはどうしたら行けるんですか?」
「ああ、ここをひたすらまっすぐ行ったら、中間市に着きますよ-。あ、あの橋からは中間市ですけど?」
「ええ~~??」
彼は、ゲンナリとした表情を浮かべていた。
「遠賀川駅から、ここまで歩いてきたんですよ。マジっすか!!」
「ええ~~!!遠賀川駅からここ(水巻)まで??相当歩いたでしょ?」
「はい」
「あの橋の向こうですよ??中間市のどの辺りまで行かれるんですか?」
「中間市の向こうの八幡西の香月までです・・・」
「はぁ??」
よくよく話を聞いてみたら、携帯電話のナビで調べたら、歩けそうな距離だと思ったらしい。
「中間市のダイエーまで行かないんですけど、そこがわかればすぐなんですけど・・・」
「いや、すぐじゃないやろう??」
・・・どうしようかと躊躇したが、相当距離があるので・・・つい・・・。
「じゃ、途中まで乗せていきますよ。道、教えて下さいね」
「え?いんですか?」
「散らかってるけど、どうぞ」
彼を助手席に乗せた。
そのまま河川敷を直線。
「まだ水巻だよ。ああ、ここから中間市」
「ええ?相当ありますよね?」
「だから、歩くのは無謀だと思うけど?」
「ありがとうございます」
車を走らせながら、中間市の消防署近くの道路から、今度は八幡西区に向かう。
「学生さん?」
「いえ、働いてるんです。学生に見えますか?」
「うん。まだお若いでしょ?おいくつ?」
「23歳です」
「えー。20近く違うし・・・」
「マジっすか??」
話を聞くと、今日はこの後小倉に行き、その後すぐに上京し、東京で就職するそうだ。
「働くの、大変っすよね~」
「そうよね。でも、頑張らなきゃね」
「はい」
筑豊電鉄の楠橋駅で、彼を降ろした。
「ここから行けます。大丈夫です」
「うん。じゃぁ、頑張ってね」
「本当にありがとうございました」
「うん」
彼は、サングラスを外し、深々と私に頭を下げた。
彼が駅に向かって歩く。
私は車を走らせ、木屋瀬から今度は再び河川敷に戻り、飯塚を目指す。
名前も聞かなかったな・・・。
でも、彼の前途が、輝けるものであって欲しい。
今日の虹のように。
・・・私はまだしも、女性ドライバーは、見知らぬ若い男性を乗せること、正直オススメしないから・・・ね。
・・・彼がいい人で良かったよ・・・。