
この春、本部に異動が決まった。

早々に打診はあったのだが、ようやく公表できるまでになり、今の支部での大きな機関会議は今日が最後になった。
地元の支部で3年間勤務し、昨年、古巣であるこの支部に異動になったばかりだった。
新人の時から3年間ここにいたので、地理には大きな不安はないが、3年間で人はだいぶ入れ替わっている。
また一から人間関係を構築することから始め、今度はベテランとして引き抜かれるということで、遠方なのは承知で私が指名されたので、大きい使命もある。
前回の異動から出戻り、職員も事務局もほぼ入れ替わっていた。
3人の新人がいて、その中で自分が何ができるのか、模索する毎日だった。

確かに支部にいると、様々なことはあるのだが、それがとても刺激になり、糧になっていくことが実感できる。
毎日が楽しかった。

通勤が大変だったことを除けば、本当にいい一年を過ごすことができた。

去り難い場所になっていたのだ。

委員さんから、花束やお菓子、カードとハンカチをいただいた。
3年ぶりに戻ってきたということもあり、委員さんから「また戻ってきてね」と、声をかけてもらった。
彼女は、私が最初に担当した地域の委員長だったが、戻ってきた時には立場が副支部委員長になっていた。
懐かしくも新しいメンバーと、この一年やってこれたことは、大きな力になった。

そして、おそらくは、今の立場でここに戻ることはないということに、一抹の寂しさを覚える。

昨年、地元の支部からここに異動になったときも「ステップアップして戻ってきてね」と、声をかけてもらった。
地元の支部にしても、ここの支部にしても、次に支部に行くときは、もうこの立場ではないのだ。
それでも、どちらの支部からも「戻ってきてね」と言われることは、本当にうれしいしありがたい。

春からは、本部勤務になる。

これまでの日常が非日常になっていく。
ここで過ごした時間も、もう思い出になっていくんだ。
記5月4日