「この曲が歌いたかった」
ルークはそう言い、演奏したのは「While My Guitar Gently Weeps」
もちろん、オリジナルはThe Beatles。
この曲を作詞作曲したジョージ・ハリスンも、先ほどのマイケル・ジャクソンに続いて、もうこの世にはいない。
ずっとこの業界にいた彼らは、一緒にやってきたメンバー含め、この40年間でもたくさんの人を見送ったのだろう。
TOTOだけにしても、すでにジェフ・ポーカロ、マイク・ポーカロ、ファーギー・フレデリクセンはこの世にいない。
ルークのハスキーな声が響く。
明るいナンバー「Make Believe」へ。
キラキラしたメロディと、伸びがある声、柔らかく包むようなギターが印象的だ。
メガヒットだけではなく、スッと染み入るようないい曲が多いのは、本当にバンドにとっては大きな魅力だと思う。
そして・・・
彼ら最大のヒットナンバーである「Africa」へ。
コンガのリズムから少しずつ音が重なり、手拍子が加わり、ルークが観客を誘導する。
みんな、待ってました!!と言わんばかりに。
ペイチの声になぞらえるように、ジョセフが歌う。
徐々に盛り上がり、さびは大合唱。
時折、観客にゆだねながら曲は続き、「パラッパパパッパラ~~」と、会場が一体化する。
先ほどの宇宙空間のようだった演奏から、一気に大地を駆け抜けるような、土着的な空気になる。
それは、どこを切り取ってもTOTOそのものなんだ。
Ringo Starr & His All Starr Bandでも、「Hold The Line」「Rosanna」「Africa」の3曲は演奏したが、またTOTOで聴くこの3曲は、とても感慨深いものになった。
本家でも聴けて、すごいメンバーがそろったRingo Starr & His All Starr Bandでもと・・・。
一旦、メンバーが引っ込む。
パーンと目の前が広がるような、印象的なイントロから始まるアンコールナンバー「Home Of The Brave」!!
ジョセフとルークが、観客を迎えるように両手を広げて高く掲げる。
ここでのボーカルは、ウォーレン。
何がすごいって、サポートメンバーの技量の高さも半端なく、歌もうまい!!
そして、ジョセフがボーカルを取り、会場は大きな手拍子とともに、さびでは観客が拳を突き上げる。
大団円にふさわしいいこのラストナンバーは、ルークはじめメンバーがとにかく動き回り、激しいアクションで盛り上げる。
最初にも書いたのだが、かなり後方の座席だったにも関わらず、けっこう綺麗に見えたのは、座っている人が多かったからだが、もうここにきてみんなが立ち上がり、腕を突き上げるものだから、わけわからん、とにかく「わーー!!」な感じ。
それでも、演奏が崩れるなんてことはなく、声が出てないなんてことももちろんなく、ただただ圧倒されてしまう。
メンバー全員前に出てきて、一列に並ぶ。
高く腕を掲げ、深くお辞儀をしたTOTOのメンバーがステージを去る。
最後まで見どころ一杯で、飽きることなく2時間ちょっとがあっという間に過ぎた。
記3月17日
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