ある日の松子宅
小松 『ねぇちゃんよぉ、
つぐってもらったもんに文句言うのはすまねぇが、
こりゃ、金魚みたいに真っ赤っかだなぁ。』
松子 『そんだらこどねぇ、
おめぇがいづも着でるピラピラしだ服より、
ずーーーっどええど。』
小松 『そうかぁ?』
松子 『んだ、んだ、
こごはアルプスでねぇんだ、きのこ谷だ。
ハイジみてぇな格好は、似合わねぇど。』
松子 『ほれ、立っでみろ。』
小松 『・・・・・。』
松子 『え~んでないかい。
茶と和食処満月庵にぴったんこだ。』
小松 『この前掛けさについでる、
丸にヒゲのマークは何だ?』
松子 『ばかいっでんでねぇよ!
丸にヒゲでねぇよ。
そりゃ、まん丸お月さんに松葉だべ。
古ぐからつだわる松家の家紋だ。』
小松 『ねぇちゃん、そう言えば、
お月さんも、あがるぐなっただなぁ、どうしたんだ?』
松子 『ああ、これが?
お月さんはあがるぐなぎゃおがしいだろうが。
でぇくのジョーに頼んで、壁さ丸ぐくりぬいでもらったんだ。
そっがら、お月さんのかたぢに日が射しごむって寸法だ。
オラがかんげぇたんだど、あったまいいだろう~~~。』
小松 『ほぇ~~~。』
松子 『これで、まっぴるまでも、
満月庵にぐれば、お月さん見ながら、菓子や飯が食えるんだ。
こりゃ、もう、繁盛まちげぇねぇよ。』
松子 『・・・だども、お月さんっでいっだら、
ウサギだべ。
置きもんは、こっじの方がいいだべか?』
小松 『どっじでもえっぺ。』
松子 『なぁ~にいっでんだ、おめぇ!
そういうこめけぇ心づけぇがてぇせつなんだ。
店がうまぐいがねがっだら、おまんまの食い上げだど。』
小松 『・・・じゃ、じゃぁ、両方置いだらどうだ?』
松子 『・・・・・。
両方か・・・、それも悪いぐねぇな。
おめぇも、たま~~~~~~にはやぐに立づごと言うな。』
小松 (・・・ほっ。)
松子 『そんじゃ、店で出す菓子の試食でもすっぺ。
松五郎さ、呼んでごよう。』
・・・そして。
松子 『さぁ、食っぺ、食っぺ!』
松子 『もうすぐ一月もしめぇだ。
おひなさんや花見の季節さ、やっでぐる。
道明寺と三色だんごさつぐったど。
まぁ、うんめぇから食っでみろ!
にっぽん人は、やっばり餅にあんこだ。
ふわふわしだもんだのクリームだのより、ずっどうめぇど。』
松五郎 『そういや、ねぇちゃん、
あのあんどんは、どうしたんだ?
初めて見んど。』
松子 『おめぇは、家さ来だばっかりじゃねぇが、
どったらもんでも、初めでだっぺ。
・・・まあ、でも、ながなが目がたけぇな。
ありゃ、でぇくのジョーが壁くりぬくついでに、
おまけでつぐってぐれたんだ。』
松子 『満月とあんどんの灯りがええだろう~~~。』
小松・松五郎 『綺麗だなぁ~~~。』
松五郎 『あっじもそうけ?』
松子 『んだ、んだ、
でぇくのジョーは、あんな面がめぇしっでけど、
ながながどうしで、こごろは繊細だど。
何で、いづまでも嫁っこさ来ねぇんだろうなぁ~~~。』
『茶とお食事処満月庵』春のお菓子試食会でした~~~!
小松ちゃんに、満月庵らしい服を作りました。
着物を作るのは大変なので(^^;)、
日本手ぬぐいで、飾りエプロン付きのワンピとほっかむりを作り、
エプロンには、満月と松葉らしきものの刺繍をしました。(笑)
マダムって、和のものが似合うなぁ。
マダムに和のテイストのあるものを着せると、
何だか、グッと思い入れが沸いちゃって、
可愛く思う気持ちが倍増してしまいます。(笑)
満月の柄のランチョンマット、
満月部分に光が入ったら、もっとお月様らしくなると思って、
土台にしてるダンボールに丸い穴を開けて、そこだけ明るくなるようにしました。
満月部分がより明るくなるような向きにお部屋をセットしたため、
お部屋の中が暗くなってしまうので、
和紙を筒状にして、その中になんちゃってキャンドルを入れて、
行燈にしました。
和室撮影とっても楽しいのですが、
何だか、やたらと部屋が散らかります(^^;)。
何で、洋室セットするよりも散らかるんだろう???
置く小物が細かいのかな?
でも、楽しいからやめられません(笑)。
今住んでるところに和室はありませんが、
やっぱり和室見ると、落ち着きます。
(出演者:マダムアレクサンダー 松子&小松&松五郎ちゃん)