グーグル版“ワールド”で掲載終了したので、グー版へ
引っ張ってきました~^^;
よければご覧下さい(^_^)v
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〈 主な登場人物 〉
バーナード ・・・ NYインターナショナルの少壮重役。
プリンセスコーポレーションに秘密情報
スパイとして派遣されている。
シェイラ ・・・ プリンセスコーポレーションの庶務課に
勤める。
ジャック ・・・ 殺し屋。
ジェーン ・・・ バーナードに密偵として付いている。
アルバートの秘書として働く。
アルバート ・・・ プリンセスコーポレーションの専務。
ボールデン ・・・ NYインターナショナルの常務取締役。
シンディ ・・・ ボールデンの秘書。
その他
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――――― 第 1 場 ―――――
プロローグ。
音楽で幕が上がると、そこは社内の風景。
デスクや椅子を持って、社員達、歌い踊る。
デスクや椅子を其々決められた場所へ置き、
決めのポーズ。
社員の面々、一様に仕事を始める。
電話のベルや騒めきの間を、お盆を持った
シェイラ、ウロウロする。
社員達のシェイラを呼ぶ声が、あちこちで
上がる。シェイラ、其々に返事をして、また
ウロウロする。
音楽でカーテン閉まり、上手よりバーナード
登場。歌いながら中央へ。
バーナード、下手方へ行こうとすると、下手
よりジェーン登場。お互い其々そ知らぬ顔で、
通り過ぎようとした時、一時立ち止まる。
ジェーン「(前を向いたまま。)レジャー産業部門の内部で動き
がありました。大型リゾート開発グループが発足され
たもようです。中心になって動いているのは、アルバ
ート専務取締役。」
バーナード「これでハッキリしたな。我々が以前から密かにリゾ
ート開発を進めてきているクリア島に、奴らも目を
付けてきた訳だ。まぁ、あれだけ観光地として最適
な島を、お互いに今まで手付かずにしておいたこと
自体、有り得ない話しなのだが・・・」
ジェーン「それでどうされますか?」
バーナード「プリンセスコーポレーションには悪いが・・・あの島
は我々のものだ。手を引いてもらう他ないだろう。
君はもう少しアルバートの行動を見張っててくれ。
詳細書類は俺がなんとかする・・・。」
ジェーン「分かりました。(クスッと笑って。)でも、NYインターナ
ショナルの少壮重役であるあなたが、泥棒なさるんで
すか?」
バーナード「仕方ないだろ!これも仕事だ!」
その時、上手よりフランク、大きく手を
振りながら走り登場。
フランク「バーナードさーん!!」
バーナード振り返る。ジェーン、そ知らぬ顔で
フランクの横を通り過ぎ、上手へ去る。
フランク振り返ってジェーンを見る。ゆっくり
バーナードに近寄る。
フランク「今の人、アルバート専務の秘書でしょ?」
バーナード「そうだったか?」
フランク「なんか怖そうな人だな・・・」
バーナード「で、何か俺に用か?」
フランク「あ、そうそう!昼から営業に出るでしょ?僕もお供し
ます!!」
バーナード「おまえは来なくていいよ。」
フランク「えー!!どうして!?一緒に連れて行って下さいよ!」
バーナード「偶には他の奴にくっついて行ったらどうだ?」
フランク「バーナードさんでなきゃ!!なんたって営業課切って
のエリート社員!!おまけに格好良いから女子社員に
モテモテときちゃ・・・俺、一生付いて行きますよ!!」
バーナード「呆れた奴だな。」
フランク「まだ入社して一ヶ月程だなんて、誰も信じないですよ
!!」
バーナード「(溜め息を吐きながら。)勝手にしろ。(下手へ歩い
て行く。)」
フランク「あっ!!(慌ててバーナードの後を追うように。)待って
下さいよ!!バーナードさーん!!」
2人、下手へ去る。
上手より、ジャッキー、ダイアナ、スティーヴ、
手に其々書類を持ち、登場。
ジャッキー「あぁあ、全く・・・。折角のフライデーナイトだってのに
・・・(書類を振って。)これじゃあ、私は残業だわ!」
ダイアナ「本当ね!」
後ろから書類の山を持ったシェイラ、
ヨロヨロと登場。その横に、心配そうに
リチャード、付いて登場。
リチャード「大丈夫?半分持とうか?」
シェイラ「(微笑んで。)ありがとう、大丈夫ですから・・・」
ジャッキー「(振り返って。)放っときなさい、リチャード!それは
シェイラの仕事なの!」
リチャード「・・・でも・・・」
スティーヴ「(リチャードに近寄って、肩を叩く。)全く、おまえは
変わってるなぁ。こんな女にまさか惚れてる訳じゃな
いだろう?」
リチャード「・・・(しどろもどろに。)まさか・・・そんな・・・ハハハ
・・・(作り笑いをしながら、シェイラの方をチラッと見
る。)」
スティーヴ「そうだよなぁ。」
シェイラ、書類の山で前が見えない為に、
立ち止まっていたダイアナにぶつかり転ぶ。
シェイラ「あっ・・・」
ダイアナ「痛いわね!!」
シェイラ、転んだ時に、かけていた眼鏡を
落とす。散らかった書類の中、慌てて眼鏡
を手探りで探す。
その様子を、ジャッキー、ダイアナ、スティーヴ
可笑しそうに声を上げて笑う。
シェイラ「・・・えっと・・・眼鏡・・・」
ダイアナ、シェイラの眼鏡をそっと拾うと、
ポケットに仕舞う。
シェイラ「あの・・・私の眼鏡・・・どこかに落ちてないでしょうか
・・・」
ダイアナ「さぁ・・・見当たらないけど・・・(意地悪そうに。)それ
より、折角のフライデーナイトに、こんなにも仕事を引
き受けちゃうなんて、シェイラって余程仕事が好きなの
ねぇ。もう、シェイラの為に、私の分の仕事も譲っちゃ
う!!(持っていた書類を、散らかっている書類の上
へ放り投げる。)さぁ、皆!!皆の分も譲ってあげなさ
いよ!!(他の者の手から書類を取り上げて、放り投
げる。)」
スティーヴ「いいのかなぁ。」
ダイアナ「いいの!いいの!私達はシェイラにいいことをして
あげたんだから!さぁ、行きましょう!!」
ジャッキー「今日は泊まりになるかも知れないわね!」
ジャッキー、ダイアナ、スティーヴ、笑いながら
下手へ去る。少し遅れてリチャード、シェイラ
を気にしながら後へ続いて去る。
一人残ったシェイラ、涙を堪えるように、上を
向く。
シェイラ「(手探りで書類を掻き集めながら。)泣かない、泣かな
い!」
シェイラ、書類を横に集め、立ち上がり
力強く歌う。
“何があっても私は私らしく・・・”
暗転。
――――― 第 2 場 ―――――
カーテン開く。絵紗前。レジャー産業部門内。
薄暗がりの中、懐中電灯を手に、バーナード
登場し、何かを探すように周りを見回したり、
デスクの引き出しを開けたりする。
その時、横の方に置いてあった金庫に目を
付ける。近寄り手で触れる。
バーナード「この中だな・・・(金庫の戸を開けようとする。)ジェ
ーンじゃないが・・・丸で俺のやっていることは泥棒
だな・・・」
暫くすると“カチッ”と金庫の開く音。
バーナード「(溜め息を吐いて。)開いた・・・(そっと戸を開けて
中を探し、一つの封筒を取り出す。)・・・クリア島
リゾート開発計画・・・これだ・・・」
バーナード、慌てて金庫の戸を閉めて
立ち上がり、入り口から出て行く。
(舞台回転する。)
慌てて出て来たバーナード、書類を持って
歩いて来ていたシェイラにぶつかる。
一瞬、お互いの顔を見るが、バーナード
慌てて顔を背ける。
シェイラ「(驚いて。)ごめんなさい!」
バーナード「いや・・・(足早に出て行く。)」
シェイラ「(落とした書類を拾って。)今日はよくぶつかる日・・・
(肩を窄めてゆっくり出て行く。)」
シェイラが出て行くのを見計らって、再び
バーナード出る。
バーナード「畜生・・・顔を見られた・・・まさかこんな時間まで
残業してる奴がいるなんて・・・!」
バーナード、シェイラが書類を拾っていた
場所へゆっくり進み、何かを拾う。
バーナード「ネームプレート・・・庶務課・・・シェイラ・ハミルトン
・・・」
バーナード、ネームプレートを握り締める。
暗転。カーテン閉まる。
――――― “バーナード”2へつづく ―――――
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