りとるぱいんわーるど

ミュージカル人形劇団“リトルパイン”の脚本の数々です。

“楽しい森の仲間たち” ―全4場― 完結編

2011年07月30日 22時44分50秒 | 脚本


  
         “ありがとうを言おう~♪”クマさん。


 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪

        音楽変わる。

  ヒョウ「(考えたように。)・・・ありがとう・・・助けてくれて・・・」
  チュンコ「いいえ、どういたしましてチュン!」
  ヒョウ「(照れたように。)じゃあな!(手を上げる。)」

        ヒョウ、下手へ走り去る。

  チュンコ「何だかいいことをした気分、チュン!」
  クマ「いいことをしたんだよ。」
  チュンコ「チュン!」

        紗幕閉まる。

  クマの声「そして僕達の森は、またいつもの平和な森に
        なりました。」

  ――――― 第 4 場 ――――― 

        音楽流れる。
        ルルゥ、下手より走りながら登場。

  ルルゥ「ポン吉!!早く、早くー!!」
 
        下手より、花の冠を付けたポン吉登場。

  ポン吉「ルルゥ、待ってよー!!」
  ルルゥ「素敵よ!お花の冠!!(下手へ走り去る。)」
  ポン吉「ルルゥ・・・。あ・・・!!ルルゥ、待ってよー!!
       (ルルゥを追い掛けて、下手へ走り去る。)」


  
            ポン吉とルルゥ。  ※

  
         紗幕開く。と、陽が差し込み、花が咲く
         美しい森の様子。
         森の仲間たち、並んでいる。歌う。

     クマありがとう さよなら友達
         また会えると信じているよ”

     チュンコありがとう さよなら友達
            元気でいつかまた会いましょう チュン”

     大木ありがとう さよなら友達
          いつでも遊びに来ていいよ”

     ヒョウありがとう さよなら友達
          仲間がいるから会いに来てね”

  クマ「それじゃあ、みんな!また僕たちの森に遊びに来てねー!!
     さようならー!!」

    
  
         さようなら~”森の仲間たち。



          ――――― 幕 ―――――








   ※ 先の写真とは別の、育児サークル公演の時の、
     ビデオからの写真です。少し画像的にはよくないですが、
     お許し下さい<(_ _)>
     この公演では、まばたきする大木も登場するので、また
     写真の紹介も致しますね(^^)

 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪

     おまけフォト♪
    
      “いのちの水”より、赤ちゃん。

   8月の小学校公演で、“いのちの水”を
   するので、今日練習をしたのですが、
   赤ちゃんの写真を撮ってみました。なぜ
   荷物のような紐で縛ってあるんでしょうね~^^;



   おまけフォト2(^^)v
  
           クマさんと、起きてる大木。

   後ろの大木さんが、まばたきする大木さんです(^^)
   寝てる写真もあるのですが・・・なんか分かりにくくて・・・。   



   おまけフォト3^^;
  
      次回掲載作品の主人公、ルルゥちゃん。


   それではここで、次回掲載作品のご紹介をしたいと思います。
   次回は、“楽しい森の仲間たち”でも登場した、ルルゥと
   ポン吉のお話し・・・題名は・・・なんだったっけ・・・(>_<)
   えっと・・・“ルルゥの一番大切なお友達”・・・?だったかと・・・。
   すみません<(_ _)>あやふやで~・・・(>_<)
   以前“どら♪わーるど”で一度紹介したことがあるのですが、
   今回は写真なども織り交ぜ、紹介したいと思っていますので、
   ご存じの方も、また新しいバージョンとして、
   お楽しみください(^^)v


                               どら。

  


  (どら余談^^;)

   “楽しい森の仲間たち”は、来年に再演・・・(?)
   することになりそうです(^^)v
   なので、録音し直すことになるでしょう(~_~;)
   しばらく新作作りに追われながらの過去作品作り直し・・・。
   ドタバタしそうな予感・・・(>_<)でも、嬉しい予感です❤   




   


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“楽しい森の仲間たち” ―全4場―2

2011年07月29日 20時49分44秒 | 脚本


  
  (左から)岩に挟まれたヒョウくん・クマさん・チュンコちゃん。

       無理して“岩”だと思って見て下さい^^;



 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪


    ――――― 第 1 場 ――――― E

       音楽流れる。
       上手より、チュンコ、飛んで来て歌う。

    チュンコ“あぁ あぁ 私はこの森に住むチュン
          あぁ あぁ 小鳥よ 綺麗な羽チュン
          あぁ あぁ ごらんなさい 自慢なのチュン
          あぁ あぁ この森の可愛い小鳥チュン”

  ヒョウ「(チュンコに気付く。)あ・・・おい!!おい、チュンコ!!」
  チュンコ「誰・・・?チュン!(キョロキョロする。)」
  ヒョウ「俺だよ!!ここだよ!!」
  チュンコ「どこよ、チュン!」
  ヒョウ「ここだよ!!ここ、ここ!!」
  チュンコ「分からない、チュン!」
  ヒョウ「だから、ここだってば!!」

       チュンコ、回りをキョロキョロ見回している。
       ヒョウ、歌う。

    ヒョウ“あぁ あぁ 現れたぜ 救いの神が
        あぁ あぁ 森の中に住んでるもの はぁ・・・

        ここだよ”

    チュンコ「どこ?」

    ヒョウ“ここだよ”

    チュンコ「どこ?」

    ヒョウ“ここだ!!”

    チュンコ「チュン!」 

  チュンコ「(ヒョウを認め。)まあー・・・ヒョウくん。こんな所で、
        何をしてるの?チュン!」
  ヒョウ「何してるも何も・・・」
  チュンコ「楽しい?チュン!」 ※
  ヒョウ「楽しい訳ないだろ!!そんなことより、誰か呼んで来て
      くれよ!!」
  チュンコ「誰か呼んで来る?チュン!」
  ヒョウ「うん!!ちょっとした弾みで、この岩の間に挟まって
      しまったんだ!!」
  チュンコ「まぁ・・・」
  ヒョウ「だから、誰か力持ちの奴なら、この岩をどかすことが
      できるだろ?」
  チュンコ「ふうん・・・。でも、あなた・・・今まで散々、森のみんな
        を怖がらせたり、意地悪してたから、誰も助けて
        くれないかも・・・チュン!」
  ヒョウ「そんなこと言わないで、誰か力持ちの奴を探して来て
      くれよ!!頼むよ!!」
  チュンコ「・・・仕方ないわねぇ・・・チュン!ちょっと待ってて!!
        誰か連れて来るから!!チュン!」

       チュンコ、上手へ飛んで行く。

  ヒョウ「頼んだぞー!!(溜め息を吐く。)」

       (紗幕閉まる。)

 ――――― 第 2 場 ―――――  
  
       音楽流れ、下手よりクマ登場。歌う。

       “この森の仲間と足踏み鳴らして
        僕達の住んでる明るく素敵な
        森の中を 手をつないで
        みんなで並んで歩いてみようよ

        誰でも仲良しさ森に入れば
        みんなで笑って過ごしてみようよ
        森の中を愉快に過ごす
        誰もが幸せになれる筈だよ

        僕達の楽しい森においでよ
        いつでも待ってるよ 楽しい仲間と
        大歓迎 きっと誰でも
        優しい気持ちに
        満たされ微笑む筈”

  チュンコの声「クマさーん!!」

  クマ「ん?」

        上手より、チュンコ飛んで来る。

  チュンコ「クマさん!!クマさん!!クマさん!!チュン!」
  クマ「どうしたんだい?チュンコちゃん。」
  チュンコ「(息を切らせて。)大変なのクマさん!!チュン!」
  クマ「大変?」
  チュンコ「そうチュン!ヒョウくんが、岩の間に挟まって、出られ
        なくなったの!チュン!」
  クマ「ヒョウくんが・・・?」
  チュンコ「ええ!チュン!」
  クマ「どうしてまた岩の間になんか・・・」
  チュンコ「私もよく分からないの、チュン!いつもは意地悪な
        ヒョウくんだけど、可哀想だから助けてあげて欲しいの!
        チュン!クマさんなら、あの大きな岩をどかすことが
        できると思うわ!チュン!お願いクマさん!一緒に来て
        !チュン!」
  クマ「チュンコちゃん・・・。分かったよ・・・チュンコちゃんの頼みなら
     !!場所はどこ?」
  チュンコ「ありがとう、クマさん!!こっちよ!!チュン!」

        チュンコ、上手へ飛んで行く。
        クマ、追い掛けるように上手へ去る。

  ――――― 第 3 場 ―――――

        (紗幕開く。) ※2

        岩に挟まれたヒョウ、歌う。

        “俺は一人 岩に挟まれ
         心細い時間だけが・・・
         なんでこんな場所にいつまで
         独りぼっちで・・・”

  ヒョウ「・・・えっ・・・えっ・・・遅いじゃないか、チュンコの奴・・・!!
      チュンコー!!(泣く。)」

  チュンコの声「ヒョウくーん!!」

  ヒョウ「チュンコ!?」

        上手より、チュンコ飛んで来る。

  チュンコ「ヒョウくん、お待たせ!チュン!」
  ヒョウ「遅かったじゃないか!!誰か呼んで来たのかよ!!」
  チュンコ「ええ!すぐにクマさんが来てくれるわ!チュン!
        あら?泣いてたの?チュン!」
  ヒョウ「え?な・・・泣いてなんかいるもんか!!」
  チュンコ「まぁいいわ、チュン!来る途中、ミツバチさんの所へ
        寄って、ハチミツを貰って来てあげたわ!チュン!」
  ヒョウ「え?」
  チュンコ「はい、どうぞ!チュン!(ハチミツを差し出す。)」 ※3
  ヒョウ「・・・(ハチミツの入った入れ物を、片手で受け取り、
      急いで飲む。)はあーっ!!・・・美味い!!」

  クマの声「チュンコちゃーん・・・!」

  チュンコ「あ、クマさん!こっちこっち、チュン!」

        クマ、上手より走り登場。

  クマ「(息を切らせて。)チュンコちゃん!僕は空を戸飛べない
     から、付いて行くのが大変だよ。ハァ・・・」
  チュンコ「あら、ごめんなさい、チュン!」
  ヒョウ「おい!!おい!!そんなとこで、ごちゃごちゃ言ってない
      で、早くこの岩を何とかしてくれよ!!力持ちなんだろ?」
  クマ「(怪訝そうに、ヒョウを認め近寄る。)※4 ・・・この岩か・・・。
     (少し押してみる。)これは重そうだなぁ。僕に動かせるかな
     ぁ・・・。」
  ヒョウ「そ・・・そんなこと言わないで、早く何とかしてくれよ・・・!!」
  チュンコ「早く助けてあげて、チュン!」
  クマ「・・・仕方ないな・・・。」

 
  
          「これは重そうだ・・・」クマさん。

 

        音楽流れ、クマ、小さい岩をどかせたり、
        大きい岩を力一杯押したりする。

  クマ「さて・・・と・・・。うん・・・しょっ!!と・・・。はっ!!・・・」
  チュンコ「クマさん、頑張れー、チュン!!頑張れー、チュン!!
        私も手伝う!!チュン!(口ばしで、小石を運ぶ。)」
  クマ「チュンコちゃん・・・。うーん・・・!!(最後の力を振り絞り、
     一番大きな岩を押す。と、岩が転がる。)はぁーっ・・・」
  チュンコ「やったわ、チュン!」
  ヒョウ「やった!!やっと出れた!!はあー・・・一時はどうなる
      ことかと思ったぜ。じゃあな、お2人さん!(手を上げて、
      下手方へ行きかける。)」
  クマ「ヒョウくん!!」
  ヒョウ「ん?」
  クマ「君、何か忘れてるよ!!」
  ヒョウ「忘れてる・・・?俺は何も忘れてないぜ。」
  クマ「ヒョウくん!君はチュンコちゃんと僕に、お礼を言わなけ
     ればいけないよ。」
  ヒョウ「礼?(笑う。)何だよそれ・・・」
  クマ「チュンコちゃんは息を切らせて、僕のことを呼びに来たし、
     僕はこれでも一生懸命走って、君を助ける為にやって来た
     んだ。」

        音楽流れ、クマ歌う。

       “ありがとうを言おう
        思いは同じさ
        ありがとうを言おう
        誰もが持ってる”

        チュンコ歌う。

       “明日になれば 陽は昇りまた沈む
        そんな毎日・・・チュン”

        クマ歌う。 

       “ありがとうを言おう
        心の内側
        ありがとうを言おう
        伝える思い”

  クマ「だから、君は“ありがとう”を言わなければいけないよ。」      




   




           クマさんとチュンコちゃんの思いは
           ヒョウくんに伝わるのでしょうか・・・?
           それでは完結編です。

         










 ※久しぶりに書いてみると、このチュンコちゃんのとぼけっぷり・・・
   可愛いですね~❤
   実際、舞台では、目と鼻の先にいるヒョウくんが、見えない訳
   ないですもんね・・・^^;

 ※2、この作品は、簡易舞台で公演しているので、実際は紗幕は
     ありません。ので、お人形が下がったり上がったりで、場面
     転換を行っています。・・・が、“紗幕”表示した方が分かり
     やすいかな・・・?と、“紗幕開く”の言葉を使っています^^;

 ※3、ご想像通り、“ハチミツ”・・・持てないですよね~^_^;
     公演では、お花をそのまま小脇に挟み・・・状態で、表現した
     と、記憶しております(~_~;)

 ※4、“怪訝そう”・・・と言う言葉は、最近では殆ど使いません。
     と言うか、全く使いません。
     が、まだこの頃は、人が演じる舞台脚本を書いていた頃の
     名残で、使ってたんですね~・・・。
     だって、お人形に“怪訝”な表情は、無理ですもんね^^;
     最近では、人形操作にも慣れてきて、
     動かし方で“怪訝ぽい”・・・態度はお見せできるように
     なってきたかな・・・と・・・考えてるんですけどね・・・^_^;
     



 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪

   おまけフォト❤
  
  すっごーく以前に撮影した“クマさん”と、“チュンコちゃん”
  もどき・・・の写真が出てきました(^^)v (決して本人たちでは
  ありません^^;)
  ・・・が、一体何の作品の子たちなのか、全く思い出せません。
  最近のお人形に比べると、とっても・・・貧弱な感じがしますね
  ・・・^^;
  多分・・・“リトルパイン”として、立ち上げる以前の作品の
  お人形ではなかったかと・・・。
  チュンコちゃんは羽が動きますが、まだこの頃の小鳥さんは、
  じっとしてるもので、上下させて動きを付けていたと思います
  ・・・^_^;


     おまけフォト★
    

   2009年春公演時の、公演プログラムです。
   見えにくいですが、一番下の右端の写真の
   左側が、2008年に公演した時の舞台写真
   からの“ルルゥ”です(^^)v(右はママです。)
   因みに、左の2枚は、ルルゥ作品と2本立ての
   もう1作品“未来への贈り物”の公演写真です。
   この年は3本立てにしてみました♪

   一番上の“ごあいさつ”の名前は“どら”に
   変えさせて頂きました<(_ _)>
   しかも手書きで・・・(~_~;)
   ・・・と言ったところで・・・
   ホームページなどに載ってるのにね~・・・^^;


                         どら。









      http://www.geocities.jp/littlepine2005/

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“楽しい森の仲間たち” ―全4場―

2011年07月27日 10時18分45秒 | 脚本


   
   “楽しい森の仲間たち”育児サークル公演より。(クマさん。)


   〈主な登場人物〉

   クマ ・・・ 森一番の力持ち。

   チュンコ ・・・ 森に住む黄色い小鳥。

   ヒョウ ・・・ いつもお腹を空かしている。

   大木 ・・・昔々から森に住む。

   ルルゥ ・・・おもちゃ好きな女の子。
          (“ルルゥの一番大切なお友達”の主人公。)※

   ポン吉 ・・・ ルルゥの大切にしているぬいぐるみ。


 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪


       音楽流れ、幕が開く。

 ――――― 第 1 場 ――――― A 

       緑溢れる森の様子。
       中央にクマ、歌う。

      “ようこそ不思議な森
       僕達の森だよ
       楽しい仲間がいる
       僕達の住む場所”

  クマ「こんにちは!僕はこの森に住むクマです。今日は皆、
     僕の森に遊びに来てくれてありがとう。この森には、
     僕の友達が沢山住んでいます。あ・・・ほら、向こうから
     飛んで来たのは・・・森一番のおしゃべりさん、黄色い
     小鳥のチュンコちゃんです。」  ※2

       黄色い一羽の小鳥(チュンコ)上手後方より
       飛んで来る。

  
  
           チュンコちゃんとクマさん。




  チュンコ「クマさーん!」
  クマ「こんにちは、チュンコちゃん!(大きく手を振る。)」
  チュンコ「クマさん、こんにちはチュン!誰かとお話ししてた
        の?チュン!」
  クマ「あ、うん。この森に遊びに来てくれたお友達だよ。」
  チュンコ「遊びに来てくれたお友達?チュン!あら、ホント、
        よく見れば可愛いお友達が一杯チュン!こんにちは!
        私はこの森に住むチュンコです!チュン!」

       クマ、チュンコ歌う。

     クマ“ようこそ皆さん”

     チュンコ“会えて嬉しい”

     クマ“僕らの森へ”

     チュンコ“ようこそ”

     クマ“誰もが楽しむこの森で
        みんなと出会えたこの奇跡”

     チュンコ“素敵な森ね 
           誰もが思う”

     クマ“そうだよ君の言うとおり
         誰もが楽しくなる”

     2人“ようこそ僕らの森
         みんなで楽しもう”

  チュンコ「じゃあまた後でね、チュン!」

       チュンコ、下手方へ飛んで行く。

  クマ「バイバーイ!!(手を振る。)」

  ――――― 第 1 場 ――――― B

  大木の声「さっきから、大きな声で騒いでいるのは誰だ・・・。」

  クマ「え?」

       下手方の1本の大木、目を開ける。

  大木「せっかく、ゆっくり寝ていたのに、あんなに大きな声で
      話しをされたんじゃあ、おちおち寝てもいられない・・・。」
  クマ「あ、大木さん!お昼寝の邪魔をしてごめんなさい。」

       音楽流れ、大木歌う。

       “私は大木 偉いんだ
        私は一番 長寿者
        大昔から居座り続け
        誰もが認める
        森の神”

  大木「それで?さっきから何を大声で話していたのだ?」
  クマ「あ、うん。チュンコちゃんを、この森に遊びに来てくれた
     お友達に、紹介していたんだよ。」
  大木「ほう・・・よく見れば小さな子ども達が沢山・・・。今日は
      ゆっくりこの森を楽しんでいっておくれ。私はもうひと眠り
      することにしようかの。」
  クマ「じゃあ僕も、もう行くよ!また後でね、みんな!(会場の
     子ども達に手を振る。)」

        大木、目を閉じる。
        クマ、上手へ去る。

  ――――― 第 1 場 ――――― C

        音楽流れ、回りを見回すように、一匹のヒョウ
        下手より登場。歌う。

        “俺様はヒョウ
         この森のヒョウ
         誰もが逃げる
         優れたヒョウ

         俺様はヒョウ
         この森に住む
         しなやかなヒョウ
         頭もいい

         ちょいと見てくれよ 俺様の優雅な動き 
         誰もが真似できる筈もない

         俺様はヒョウ
         この森にだけ
         現れるヒョウ
         見てるがいい

         俺様はヒョウ
         この森の中
         恐れるものは
         何もないさ

         俺様はヒョウ
         この森のヒョウ
         誰もが逃げる
         優れたヒョウ

         俺様はヒョウ
         この森に住む
         しなやかなヒョウ
         頭もいい”    ※3

  ヒョウ「腹減った・・・。あぁあ・・・ほんっとに腹減ったなぁ・・・。
      昨日から何も食べてない・・・。あ!!木の実がある!!
      あの実を頂戴して・・・(大木の枝になる実に、そうっと
      手をのばし、引きちぎる。)
  大木「痛っ!!何をするんだ!!」
  ヒョウ「へへーんだ!!いただきまーす!!(下手へ走り去る。)」
  大木「せっかくなった実だぞ!!その実を返すんだ!!返せ・・・
      !!(溜め息を吐き、目を閉じる。)」

  ――――― 第 1 場 ――――― D

        音楽流れ、上手よりルルゥ登場。歌う。

        “この森の中 明るい陽差し溢れ
         暖かい朝 心ウキウキ踊る
         あなたと一緒にいつでもいられるだけで
         2人で楽しいこと始めましょう
         いつも夢の中にいるみたい
         そんな気持ちだわ

         綺麗な森の澄んだ空気の中で
         優しい気持ち 自然に思い溢れ
         あなたが一緒にいつでもいてくれるなら
         他には欲しいものは何もないわ
         私こんな気持ち初めてよ
         それは驚きね・・・”

  ポン吉の声「待ってー!!ルルゥ、待ってよー!!」

  ルルゥ「早くいらっしゃいよー!!ポン吉!!」

        上手よりポン吉、息を切らせ、走り登場。
        ルルゥ、回りを見回している。

  ポン吉「もう、ルルゥは走るのが早いんだから・・・。追い付け
       ないよ。」
  ルルゥ「ねぇ見て!この森、綺麗ねぇー!」
  ポン吉「うん。」
  ルルゥ「見て見て!この木なんて、すっごく大きいの!(大木
       に抱きつく。)」
  
  大木の声「また何なんだ・・・」

  ルルゥ「キャッ!」
  ポン吉「ルルゥ?」
  ルルゥ「しゃべった・・・!!しゃべったわ、この木!!」
  ポン吉「そんな筈ないよ。」
  ルルゥ「だって確かに今・・・(上手方の花に気付き、駆け寄る。)
       わあーっ!!綺麗なお花!!来て、ポン吉!!」
  ポン吉「(ルルゥの側へ。)本当だ!綺麗だね。」
  ルルゥ「(回りを見回して。)森の妖精さん!ここのお花を、少し
       私に下さい!!(花を摘み始める。)」

        下手より、ヒョウ登場。

  ヒョウ「あんな実だけじゃ、腹一杯にならないぜ・・・。(ルルゥと
      ポン吉に気付く。)あ・・・子どもだ!!何か美味そうな
      匂いがすると思ったら・・・。しめしめ・・・昼ご飯に丁度
      よかった・・・。」 

        ヒョウ、抜き足差し足で、2人に気付かれないように
        近付いていく。ヒョウ、ルルゥに飛び付こうとした時、
        ルルゥ下手方の花に気付き、駆け寄る。

  ヒョウ「・・・それっ!!あ・・・!!(捕まえようとするが、空振り
      する。)」
  ルルゥ「こっちのお花も綺麗ねぇー!!ポン吉!!ポン吉!!」
  ポン吉「うん。(ルルゥの側へ。)」

        再びヒョウ、2人に襲いかかろうとするが、2人、
        ヒョウには気付かず上手く擦り抜ける。

  ヒョウ「あ・・・畜生・・・!ようし・・・今度こそ・・・」

        三度、2人を捕まえようとした瞬間、ヒョウ、岩の間に
        体を挟まれ、動けなくなってしまう。

  ヒョウ「あ!!え・・・?嘘!!・・・(もがく。)」
  ルルゥ「(ヒョウのことには、全く気付かず。)これくらいでいい
       かな。ねぇ、ポン吉!向こうで、お花の冠を作りましょう!」
  ポン吉「うん・・・」

        ルルゥ、下手へ去る。
        音楽流れ、ポン吉歌う。

        “僕はね
         君といつもいられて
         本当に
         幸せ溢れてる今も
         明日になればいいことがある
         そんな思いに溢れてる
         今・・・”

  ルルゥの声「ポン吉ー!!」

  ポン吉「あ、ルルゥ、待ってよー!!」

         ポン吉、下手へ去る。

  ヒョウ「おい・・・おい!!俺様のことをほって行くなよ!!
     おい!!おまえら・・・!!俺様を助けやがれーっ!!
     助けて・・・えっ・・・えっ・・・(泣く。)助けて・・・」





 
            
        さて、岩の間に挟まれたヒョウくん・・・
        どうなるんでしょうか・・・?
        それでは“2”へと続きます。
     







   ※このルルゥちゃんとポン吉は、別のお話しに登場する
     子達です。とっても可愛かった2人を、もう一度・・・
     幸せな形(・・・本編は幸せでなかったのか・・・って?
     それは、また何れ、ここでも紹介致します(^^)v)で
     登場させたくて、・・・あまりこの作品では意味のない
     形で登場しますが、それはそれでお楽しみ下さい^^;

  ※2、今回、小さい子ども達を対象に書いたお話しなので、
     “舞台下から見ている子”を意識し、その子達にも話し
      掛ける形にしてみました~(^^♪  
  
  ※3、実はこの“ヒョウくん”も、別のお話しに登場します。
     皆さまには、写真だけご紹介したことのある“勇気の石”
     に出て来る、“悪いヒョウ”がこの子です(^^)v
     “勇気の石”では、悪い子のままだったので、“勇気の石
     続編”では、改心したとってもいいヒョウになって、再び
     登場しています。
     三度登場となった今回のヒョウくん・・・^^;はてさて
     いい子か悪い子か・・・?




    今回、あまり紹介できる写真がなく、ごめんなさい<(_ _)>
    ルルゥやポン吉も、とっても可愛い子たちなので、是非、
    お見せしたかったのですが・・・(>_<)
    その内、ビデオが出てきたら・・・またご紹介できるかと思い
    ますので、気長にお待ち下さいね(^_^メ)


                                  どら。


 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪

   (どら余談・・・^^;)
  
   今作品での私の声の担当は、“チュンコちゃん”でした^^;
   ・・・で、なんとなく“私の声”は想像して頂けるのではないかと
   思うのですが、このチュンコちゃん、とーっても早口で、
   捲し立てるように喋るので、熱が入ってくると、よく何を言って
   いるのか分からない・・・と、大笑いしながら練習したのを
   思い出します^_^;
   ・・・普段の私も・・・このチュンコちゃんに一番近いかも知れま
   せん~・・・(~_~;)







   おまけフォト(^^)v
 
 “光の国のエリオット”の公演ビデオより、カラスさんの登場場面
  です^^;

  他にも何枚か、フォトチャンネルに追加してみました~(^^)v
  よかったら、ご覧下さい(^^♪



    おまけフォト2^^;
   
       7周年公演“J”作品より。
          エド・J・マリィ

  少し時間があったので、作ってみました(^^)v
  この3人・・・髪の色など、なんとな~く似てると
  思いませんか・・・?
  さて、関係はいかに・・・^^;
  答えは7周年記念公演で・・・。 







  
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“いのちの水” ―2幕― 完結編

2011年07月24日 15時34分35秒 | 脚本



  
              “砂漠” エリィとカイト。

  (エリィちゃんとカイくん、頭巾・・・?を被っています。・・・が、この
   頭巾、演技をしていると、激しく頭を振る為、髪の毛で滑って
   どーしても脱げちゃうのです・・・(>_<)エリィちゃんの頭巾が
   脱げるのも時間の問題です・・・。次の写真では多分・・・(-"-))




     ――――― 第 4 場 ―――――

      音楽変わる。

    コーラス“砂漠 砂漠
          砂漠 砂漠 
          砂漠 砂漠
          砂漠 砂漠” ※

  カイト「暑いなぁ・・・」
  エリィ「一体、どこに行けば砂漠の魔女を見つけることができる
      のかしら・・・。」
  カイト「例え見つけることができたって、こんな広い砂漠じゃ、
      いくら魔女に水をかけたところで、きっと焼け石に水だ・・・。」

      エリィ歌う。

      “こんな広い砂漠の中
       水は直ぐに乾き
       跡もないわ
       どうすれば勝つことができるの
       砂漠の魔女の魔法を解くの”

      カイト歌う。

      “一体どこにいるんだ その
       姿を隠す砂漠の砂の威力
       見つけることができるだろうか
       彼女の力になることができるのか・・・”

  エリィ「駄目・・・いくら魔法の杖で水をまいたって、見る見る砂に
      吸い込まれていくわ・・・。」
  カイト「本当だ・・・」
  エリィ「どこにいるの!?砂漠の魔女!!姿を現わしなさい!!」

  魔女の声(エコー)「(笑う。)私がそう簡単に姿を見せると思ったら、
               大間違いだ!!(笑う。)」
  
  エリィ「どこにいるの!?」

  魔女の声(エコー)「(笑う。)そんな安々と見つけられると思って
               いるのか!!全ての国々から水を奪い去り、
               全世界を砂漠の城と化すのだ!!おまえの
               ような子どもに、見つけられる訳がない!!
               (笑う。)」

  エリィ「ひどい・・・。そんなこと絶対にさせないわ!!でも・・・
      どうすれば・・・どうやって砂漠の魔女を倒せばいいの・・・
      !?」
  カイト「エリィ・・・!」

  魔女の声(エコー)「(笑う。)おまえのような小娘に、私が倒せる
               筈がないわ!!」

  エリィ「・・・そうだわ・・・!!魔法の杖よ!!この砂漠を湖に
      変えて!!」

  魔女の声(エコー)「・・・何!?」

  エリィ「全ての砂を飲み込み、澄んだ水の溢れかえる、大きな
      大きな湖に変えてーっ!!」

       水の溢れ出る音。(ゴーッ・・・。)
       背景、水色に変わる。

  魔女の声(エコー)「ギャーッ!!水が・・・!!水がーっ!!」

       水の轟音が響き渡る。

  魔女の声(エコー)「ギャーッ!!」


 
           「水がーっ!!」  ※2
  


   ――――― 第 5 場 ―――――

       場面変わり、音楽流れる。

    コーラス“水が戻る・・・
          砂漠の魔女は消え       “国が平和に
          全てが今”             元に戻る筈”

          水が戻り 平和を取り戻し
          元に戻る筈だったのに・・・   “ああ・・・
                               水”
          水は戻らない
          ここに住むことは・・・”

       上手よりエリィ、下手より父登場。歌う。

      エリィ“あぁ 私の力が足りなくて
          国を救うことができなかった・・・”

      父“あぁ おまえは私の誇りだから
        頑張った自分に自信を
        大切なことはその気持ちだ”

  エリィ「私・・・間に合わなくてごめんなさい・・・。」
  父「何を言うんだ・・・。おまえはよく頑張ったよ。」
  エリィ「お父様・・・」

                             
 
           「ごめんなさい・・・」エリィ。



       父“あぁ おまえは私の自慢だから”

  エリィ「男の子でなくても・・・?」
  父「当たり前じゃないか・・・。男でも・・・女でも・・・勇気を出して
    砂漠の魔女に立ち向かい倒したのは・・・エリィ・・・他の誰
    でもない、おまえなんだよ・・・。」

     コーラス“思いは伝わる 目に見えなくても”

       父“あぁ おまえは私の誇りだ
         誰もが皆そう思っている”

     コーラス“あぁ あなたはみんなの自慢だから”

       エリィ“あぁ 私がみんなの力に
           少しでもなれたとしたならば”

     エリィ“あぁ 私が       父“あぁ おまえが
         私でいいと         私の自慢の
         気付いた”          娘”

  村人の声「水だーっ!!全ての国に水が戻ったぞーっ!!」

        水が溢れ出す。
        音楽盛り上がり


        ――――― 幕 ―――――
  


   
         「水だーっ!!水が戻ったぞーっ!!」









  ※この“砂漠 砂漠~♪”の歌、全般に高度な歌が揃っている
    今作品の中で、比較的簡単な部類の歌なのです。
    よって、皆も歌いやすいので、ここぞとばかりに張り切って
    歌う為、本当は“不気味~・・・な感じ”のコーラスが欲しい
    のに、いやに“元気な感じ”になってしまって、最初の頃は
    歌い方を何度か注意させて頂きました・・・^_^;
    お陰で仕上がりは、完璧で、恐ろしげな“砂漠~♪”になった
    な~・・・と(^^)v

  ※2、この場面、見ての通り、あえて“魔女”は登場させません
      でした。声だけで倒されていく過程を想像してもらうこと
      によって、観客の皆さんの中で、いかようにも変わる
      “魔女”と言う人・・・。基本的に、悪い人でも最後には
      “改心する”と言うのが、私の作品の中の主軸にあるので、
      今作品の悪役は、このような形に致しました^^;

      ・・・でもね~・・・最近の作品では・・・
      段々と、物語内では“改心”させられない悪い人も・・・
      チラホラと・・・(>_<)そのような登場人物は、観に来て
      下さった皆さんの心の中で、是非“いい人”に生まれ変
      わらせてやってくださいね❤
      ・・・ママからのお願いです<(_ _)>
      

 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪

         ★おまけフォト★
        
      “楽しい森の仲間たち”クマさんマスコット。
   
  公演時に、子ども達に配り尽くして、手元には1つも
  残っていなかったので、久しぶりに作ってみました(^^)v

  たま~に、変わった物を作ってみたくなり、公演とは全く
  関係のない、“トマトちゃん”や、“ぶどうちゃん”“イチゴちゃん”
  なども作ってみるのですが、意外と人気で、売れ残らないの
  です^^;“長老”や、“じいやさん”のような端役ばかり残って
  います~・・・(>_<)しかも可愛くない系・・・(~_~;)   



  さて、ではここで、次回掲載作品のご紹介をしたいと思います。
  今回、いつもに比べ、長めのしっかりした作品を紹介したので、
  次回は少し軽めの・・・以前、写真だけ見て頂いたことのある、
  “楽しい森の仲間たち”をご紹介したいと思います。
  (上の写真からも、お分かりでしょうが・・・^_^;)

  “キャシーの森”のクルトのお話しや、ももちゃんの第2段などの  
  未発表作品も考えたんですけどね~・・・^^;
  未発表作品って、お見せできる写真がないのです・・・(>_<)
  当たり前なのですが・・・。また、その内“シンプルな状態”・・・
  で、ご紹介したいと思っています(^^)v 
  ・・・シンプルな状態って・・・???^^; 
      
  
                              どら。














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“いのちの水” ―2幕― 4

2011年07月23日 17時07分28秒 | 脚本


   
               妖精達とエリィ。




      かすかに鈴の音が聞こえる。
      (音楽流れる。)

  カイト「ねぇ、エリィ・・・」
  エリィ「しっ!」
  カイト「どうしたの?」
  エリィ「聞こえる・・・」
  カイト「え・・・?」
  エリィ「ほら・・・聞こえるわ!!」
  カイト「何も聞こえないよ?」
  エリィ「(回りを見回す。)ねぇ!!そこにいるの・・・?妖精さん!」
  カイト「残念だけど・・・僕には何も感じないよ・・・。」

      エリィ歌う。

      “お願いよ
       その姿 私に見せて
       どこにいるのかしら
       感じるのよ
       ここね!”

  妖精2「あの子、俺達に気付いてる!!」
  妖精3「そんな馬鹿な・・・」
  エリィ「ねぇ・・・!!妖精・・・さん・・・?」
  妖精4「・・・私達の姿が見えるの・・・?」
  エリィ「・・・ええ・・・見えるわ・・・」
  妖精1「見えてる!!」
  妖精2「見えてる!!大変だ!!」
  妖精3「大変だ!!早く逃げろ!!」
  エリィ「待って!!待ってちょうだい!!」

      妖精達、逃げよとする。
      1人の妖精(妖精4)、立ち止まりエリィを見つめる。

  妖精1「人間の言うことなんて聞くな!!」
  妖精2「早く逃げよう!!」
  妖精4「どうして、私達を探すの・・・?」
  エリィ「私、お願いがあって来たの!!」
  妖精3「違う!!人間は俺達を捕まえて、売り飛ばす気だ!!」
  エリィ「そんなことしないわ!!待って!!私の話しを聞いて
      ちょうだい!!」
  妖精1「人間なんて、信用できない!!」
  エリィ「・・・どうして・・・?」
  妖精4「私達のご先祖様が、昔々人間に見つかって、酷い目に
       あわされたの・・・。だから、みんな人間は信用できない
       って・・・。だから、人間には心を開かないのよ。」
  エリィ「私は違うわ!!私はみんなのことを、そんな風に捕まえ
      て、酷いことをしようと思って、ここに来たんじゃないわ!!
      私はこの木を・・・(木の枝を取り出す。)」
  妖精4「・・・え?」
  エリィ「水の溢れ出る、魔法の杖に変えて欲しくて・・・」
  妖精4「水の・・・?」
  エリィ「ええ!!」
  妖精2「そんなこと信用できない!!」
  エリィ「本当よ!!」
  妖精1「人間の言うことなんて・・・!!」

      エリィ歌う。

      “水の溢れ出る
       魔法の杖が欲しい”

  妖精3「水なら湖の妖精だ・・・」
  妖精2「おい!!」
  妖精1「そんな人間に、俺達の話しをするな!!」
  妖精4「・・・私が案内してあげるわ・・・。」

      音楽流れる。


   
                 妖精4とエリィ。


  妖精4「でも・・・」
  エリィ「でも・・・?」
  妖精4「彼女は心を開くかしら・・・。人間に酷い目にあわされて、
       死んでいったご先祖様は、彼女のひいおばあ様だから
       ・・・。」

      妖精4、エリィ歌う。

   妖精4“彼女の心 開くことできる?
        あなたにできなければ
        魔法は               エリィ“魔法は?”
        戻らないのよ”

   エリィ“私に彼女 救うことできる?
       頑なに閉じた心
       開いてくれるかしら私に・・・
       だけど心きっと解れ
       私に力を貸してくれると
       信じてるわ きっと・・・”      エリィ“必ず”

   妖精4“あなたが彼女救える
        救世主よ
        誰も今までやろうとしなかったわ”

   エリィ“私・・・?”

      (背景、湖に変わる。)
      湖の妖精、現れる。

  湖の妖精「誰!?無断で私の湖に近付くのは!?」
  妖精4「湖の妖精!あなたにお客様よ。」
  湖の妖精「お客・・・?誰・・・?(エリィを認める。)人間!?
         なぜ私のところへ人間を連れて来たりするの!?
         私がどれだけ人間を嫌ってるのか、知ってる筈
         でしょ!!」

      エリィ、湖の妖精歌う。

     エリィ“聞いて 話し 私 あなた
         救う ことが できるならば”

     湖の妖精“あなた 嫌 嫌いよ
          
            あなたに何ができるのよ
            私にかまわないで
            関係ないわ あなたになんか
            ほっといてよ 私に近寄らないで
            側に来ないで かまわないでよ
            それ以上近寄らないで!!
            嫌いよ!!”  ※

     エリィ“あなたの痛み
         私が貰うわ
         少しでも和らげることが
         できるならばいい”

     湖の妖精“あなたに何が
            分かると言うのよ
            愛する者を失う
            この気持ち分かるなんて
            嘘よ”

     エリィ“私も同じだわ
         愛する人が苦しみ
         私のかえり ただ待っているのよ

         彼らを救いたいの
         だからお願い
         あなたの力を貸して欲しい
         それだけ・・・”

  湖の妖精「分かったわ・・・」
  エリィ「ありがとう!!」

      (粉の音。キラキラキラ・・・)

           
 
            湖の妖精とエリィ。※2



  


   ――――― 第 3 場 ―――――

      エリィとカイト残して、紗幕閉まる。(音楽変わる。)

  エリィ「これが・・・魔法の杖・・・」
  カイト「エリィ、よかったね・・・。」

      カイト歌う。

     “無事に魔法の粉 かけてもらえて
      みんなが待つ魔法の杖に
      変えれてよかった
      みんなを助けたい君の心が勝った”

      エリィ歌う。

     “本当は不安でドキドキしてた
      あなたが側にいてくれたから
      頑張れたのよ
      1人じゃできなかったわ
      頑張れなかった”

    2人“2人の力”    “2人で”

                  “合わせて”

      カイト歌う。

     “君のみんな思う 強い気持ちが
      きっと たった1人でも
      君は出掛けて行った
      例え何が起ころうと
      強い心持ち”

      エリィ歌う。

     “見つけられなかったらどうすればいい
      そんなことで心の中
      溢れそうになった
      そんな時に隣見れば
      あなたがいたから”

    2人“2人の力”    “2人で”

                  “合わせて”

  カイト「さあ、いよいよ砂漠だよ・・・」
  エリィ「ええ・・・砂漠の魔女を倒せば、何もかも元通りなのね・・・」
  カイト「うん!行こう!」

      2人下がる。(紗幕開く。と、砂漠。)


 




    いよいよ砂漠へ・・・。
    エリィは砂漠の魔女を倒し、水を取り戻すことが
    出来るのでしょうか・・・。
    完結編へ続きます・・・。











   ※この歌詞・・・こんなに嫌がってる歌詞だったとは・・・(>_<)
    今、改めて知りました^^;
    いつも、曲に合わせて歌詞を付けていくのですが、あんまり
    意味まで・・・そんなに意識して書いていないんですよね~
    ・・・。へへへ・・・^_^;

    素敵な曲に合わせた、激しいやり取りのこの場面、
    ある意味、この作品の中で一番の見せ場になっています。
    とーっても、歌うのも大変でした・・・(~_~;)


   ※2、とっても分かりにくいかもしれませんが・・・
    “キラキラ”の紙吹雪が舞っています^^;
    エリィちゃんの手に持つ杖も、ここで“木の枝”から
    “キラキラした枝”に変わります。(はい、万博公園で、
    良く似た木の枝を2本、拾ってまいりました~(^^)v



 ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪


         おまけフォト(^^♪
        

    これは、来年“7周年記念公演”作品で登場する、
    出番は少ないのですが、意外と重要な役所である
    ワンちゃんのマスコットです(^^)v
    登場人物達のマスコットも、同じ頃に作ったのですが、
    毎回、録音時に、それぞれその声を担当するメンバー
    にプレゼントするので、仕上がったものは手元になく、
    バラバラのフエルトを切り取った物が、公演時までに
    仕上げを待つ状態で、置いてあります^^;
    お人形もですが・・・このマスコットも、意外と公演間際
    に焦って準備する物の一つです。

    なぜ“ワンちゃん”だけ残ってるかって・・・?
    なぜでしょうね~^_^;それは公演の時に・・・(^^)v



                             どら。



    (どら余談・・・^^;)

     書き上がった新作・・・
     私の最近の作品の中で、一番のお気に入りに
     なりそうです❤
     









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