コーラス゛危ないぞ 危ないぞ
来ては駄目 来ては駄目
帰るんだ 帰るんだ
今直ぐに 今直ぐに
この城は 闇の国
人はみな 石になる
恐ろしい 場所だから
危ないぞ 危ないぞ
来ては駄目 来ては駄目
帰るんだ 帰るんだ”
王の声(エコー)「アレクサンダー・・・アレクサンダー・・・」
后の声(エコー)「ここはあなたの来る場所ではないわ・・・」
王の声(エコー)「早くここから出て行くだ・・・」
后の声(エコー)「アレクサンダー・・・アレクサンダー・・・」
グリエルモ「アレクサンダー!!」
アレクサンダー「グリエルモ!おまえも来たのか?」
グリエルモ「こんなところへ来ちゃ駄目だよ!!早く戻ろう!!」
アレクサンダー「何故だよ。折角来たんだ。もっとこの城の隅々
まで見て回ろうよ!」
グリエルモ「駄目だよ!!・・・あ・・・ほら、来た!!」
アレクサンダー「来た?来たって誰が・・・」
グリエルモ「・・・あ・・・駄目だ!!アレクサンダー!そこのカー
テンの陰に隠れるんだ!!後は僕がなんとかする!!」
アレクサンダー「え・・・?」
グリエルモ「早く!!(アレクサンダーを無理矢理下手方、カー
テンの後ろに隠す。)」
アレクサンダー「・・・グリエルモ・・・!」
グリエルモ「しっ!!黙って!!絶対に何があっても顔を出しち
ゃいけないよ!!君は僕が守るんだから!!」
アレクサンダー「・・・グリエルモ・・・」
(扉の開く音。)
北の国の魔女の声「誰!?私の城で煩くするのは!?」
下手より北の国の魔女登場。
北の国の魔女「(グリエルモを認めて。)キ・・・キャー
!!ネズミ・・・ネズミ・・・ネズミだわ!!
偉大な魔法使いのこの私が、この世で唯一苦手
とする生き物が、こんな小さなネズミだなんて
!!」
グリエルモ「チュー!!チュー!!」
北の国の魔女「キーッ!!この・・・ウロチョロ逃げ回る、
目障りな子ネズミめ!!」
グリエルモ「チュー!!チュー!!」
北の国の魔女「この忌々しいネズミ!!お待ち!!」
グリエルモ「チュー!!チュー!!」
北の国の魔女「全く、ちょこまかと逃げ回る子ネズミだ!!
今直ぐにおまえもこの城の奴ら同様、石造に
してやろう!!(杖を振り上げる。)」
(魔法の音。)
グリエルモ「チュー!!チュー!!チュー・・・(石像に
なる。)」
アレクサンダー「グリエルモ!!」
北の国の魔女の笑い声残して、暗転。
— 第 3 場 —
舞台明るくなる。と、屋根裏。
上手より老婆、登場。
老婆「アレクサンダー?グリエルモ?二人してどこへ行っ
たんじゃ・・・全く・・・。アレクサンダー?アレク
サンダー!グリエルモ!(溜息を吐いて。)この狭い
家のどこにそんな長い間隠れておる場所があると言う
んじゃ・・・(ブツブツと。)」
アレクサンダーの声「おばあさーん!!」
上手よりアレクサンダー、慌てた様子で走り登場。
アレクサンダー「おばあさん!!おばあさん!!あばあさ
-ん!!」
老婆「そんな大声を出さんでも聞こえておる。やっとこさ
出てきおったわ。全く、出て来たと思ったら騒々しい
のぉ・・・」
アレクサンダー「おばあさん!!おばあさん!!大変なん
だよ!!」
老婆「何をそんなに慌てておるんじゃ。」
アレクサンダー「おばあさん・・・大変なんだ!!グリエ
ルモが・・・!!」
老婆「グリエルモ・・・?グリエルモがどうかしたのか?」
アレクサンダー「僕を助けようとして石に・・・」
老婆「何!?石じゃと!?おまえまさか城へ行って来たの
じゃあ・・・!!」
アレクサンダー「ごめんなさい!!僕どうしても、あのお
城の中のお宝が見てみたくて・・・それで
・・・」
老婆「馬鹿者!!あれ程あの城へ近寄ってはいかんと言っ
て聞かせておったのに!!おまえと言う奴は!!一体
わしの話をどの耳で聞いて・・・」
アレクサンダー「もう!!だからごめんなさいって言って
るじゃないか!!僕は後でどんなお仕置き
でも受けるよ!!だから僕のことよりグリ
エルモを助けて、おばあさん!!グリエル
モは僕の為に・・・僕を逃がして自分が・
・・!!」
老婆「・・・アレクサンダー・・・あの城にお宝があった
か・・・?」
アレクサンダー「え?何言って・・・」
老婆「お宝があったかと聞いておるんじゃ。」
アレクサンダー「ないよ、そんなもの!!石ころが一杯転
がった、つまらない場所だったよ!!」
老婆「そうか・・・」
アレクサンダー「だから何なの!?グリエルモが大変だっ
て言ってるのに・・・そんな落ち着き払っ
た・・・」
老婆「そなたの父母に会うて来たか・・・?」
アレクサンダー「何?」
老婆「そなたの父母は城にいたか?」
アレクサンダー「父・・・母・・・?」
老婆「そうじゃ・・・」
アレクサンダー「そんな人っ子一人いないお城に、ネズミ
なんている訳がない・・・石造ばかりで・
・・」
老婆「そうか・・・もう隠してはおれまいな・・・。あの
城は・・・おまえの城じゃ・・・」
アレクサンダー「だからお城は石造で・・・え・・・?」
老婆「あの城は、わしの妹・・・北の国の魔女により、全
てを石に変えられてしまった、おまえの城じゃ・・・。」
アレクサンダー「・・・僕の・・・城・・・?」
老婆「うむ・・・」
アレクサンダー「僕の城って・・・僕はネズミの・・・」
老婆「人間じゃ。」
アレクサンダー「え・・・?」
老婆「おまえは人間じゃよ。」
アレクサンダー「まさか・・・」
老婆「わしの魔法で、今はそんなネズミの姿をしておるが、
本当はあの城に住むアレクサンダー王子なのじゃ・・
・」
アレクサンダー「王子・・・」
老婆「(頷く。)」
アレクサンダー「じゃあ・・・あの石造達は・・・」
老婆「城に住む人々・・・おまえの父、母・・・王と后も
・・・グリエルモのように石造に変えられて・・・あ
そこで眠っておる・・・。」
アレクサンダー「そんな・・・でも・・・おばあさん!!
じゃあ・・・どうして僕は・・・!それに
妹って・・・」
老婆「色々と昔にあってな・・・わしと妹は別れ別れにな
ったのじゃ・・・。」
アレクサンダー「別れ別れ・・・でも・・・僕・・・僕だ
けどうして・・・」
老婆「おまえはこのわしが、王と后から託された者・・・」
(音楽流れる。)
老婆「王と后は自分達の命よりも、おまえを助けてくれと
・・・そう言ってわしにおまえを託して、石になって
いったのじゃ。そんな王と后の思いを知っておるから
わしは・・・おまえを何としても守ろうと・・・ネズ
ミの姿へと変え、城の見えるこの一軒家の屋根裏で、
今までこっそり隠れて暮らして来たのじゃ・・・。じ
ゃが・・・」
老婆、歌う。
゛時が来た 今こそ姿
元に戻す時きた
おまえの本当の姿へと
まさにこの時
やっと戻す時が来た”
老婆「あぶらかたぶら・・・あぶらかたぶら・・・」
コーラス゛本当のあなた 凛々しく
今 現れ出でたる王子の姿”
アレクサンダー、ネズミの姿から人間の姿へと
変わる。(途中下がり、曲ラスト上がる。)
アレクサンダー「僕・・・(自分の姿を見て驚いたように。
)」
音楽変わる。
↑ 人間になったアレクサンダー君。
(゛アレクサンダーの秘密”4へつづく)
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↑ 来年7月の第11回公演に登場する、
少ない出番の割りに重要な役割の小鳥(ピッチくん)です♪
11月24日(金)
新入団員の紹介により、初めての保育所に公演に行かせて
頂きました。
当日は私的なことで団員達をドタバタと慌てさせてしまい、
申し訳なかったと反省しきりではありましたが、公演は
なんとかいつものように無事終了することが出来ました。
子ども達にも喜んでもらえたようで、私達が片付けをする
横で、ずっとと可愛い感想を聞かせてくれる園児がいました。
その子曰く、最後は「涙が出そうになった」そうで、何かしら
小さな心に残るようなお話であったのなら、これほど嬉しい
ことはないと感じた公演日でありました。
お世話になりました保育所の先生方、保護者の皆様、
本当にありがとうございました
さて、リトルパインは来週の育児サークル公演に向け、
短いお話ではありますが、新作2本の為、練習に励んで
いるところである筈なのですが・・・
私、また風邪をひいてしまいまして・・・練習をお休みさせて
頂いたりと、なかなか上手いこと進まない今日この頃・・・
頭も物書きモードにスイッチが入らず、1月2月と公演が
続くな~・・・などと、ボーッと考えながら、今日は止まらぬ
咳と戦っておりました
皆様もくれぐれもお体には気をつけて下さいませ
2018年4月5日
皆様、またまた本当にご無沙汰してしまいました
季節はすっかり春・・・
最近の私は・・・と言いますと、7月の本公演の
録音編集がようやく終わり、ただ今より人形制作に
取り掛かろうか・・・と思い始めたところであります。
なかなか重い腰が上がらず・・・
時間があるとついボ~ッとしてしまう今日この頃・・・
温かな陽気のせいにしつつ、
痛めた膝のせいにしつつ、
色んなせいにしつつ・・・
「あ~・・・新作も書かなければ・・・」・・・と、
気持ちは焦るものの・・・
春ですね~・・・頑張ります^^;
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