頭の上の方から、何やら音がした。
1回きりの、「ガタ~ん」という音だ。
しばらく、様子を見ていたが、家人は、誰も起きてくる気配はなし。
夢でも見ていたのだろうか…と、寝ぼけた頭で考えた。
しばらくして、何かあったら嫌だな…と、起き出し、頭の先にある台所に直行。
私の部屋の隣は、台所だから。
電気を付けたら、真っ先に、ミルクパン(造語だそうな。柄のついた小さな鍋)が目に飛び混んできた。
鍋の棚から、床に落ちた音だったんだ…。
でも、良かった! そのくらいの小さな音で。
夜中の3時に、大きい音を立てたら…。
皆、飛び起きて、お小言が飛んでくる。
クワバラ、クワバラ!
が、待てよ!
夕べ、食事の後片付けをしてくれたのは、主人だ。
夜、息子夫婦と買い物に出かけるために、主人一人分の食事を作り置き、それを食べた後、自分で始末したはずだ。
だらしなく、鍋を棚に積んだのは主人だ。 私ではない。
だが、そんなこと、詰ろうものなら…。
何倍もの言い訳が返ってきて、結局、私が怒られることに。
理不尽の流れは、わかっている。
息子に言わせると、それが、痴呆の始まりなんだ…と、にべもなく突き放す。
言わないことにしよう…。
平和な今が、大事だから…。
トホホ($・・)/~~~