古時計

ずっと動かさないでいた古い時計
居間から廊下へ移動させてネジを巻いた、
音は消して、時を刻む方だけネジを巻いた、
「コチコチコチコチ」良い音だ！

私が物心ついたころから実家にあった時計、
いつの頃からか動かなくなって納戸に置いてた、
父に頂戴と頼んだけど答えはいつも「ノー」

何度も父に頼んで貰った時計、

動かない時計を町の時計屋さんへ持っていった、
父が何度も修理に出しかけど直らなかった時計、
主人が探した町の小さな小さな時計屋さん、
そこにオジイサンが座っていた、

オジイサン…
ワシは古い部品もっとる、
と…
直してくれた！

直った時計を父に返した、

そうしたら
「あげる」と言ったのだから返さなくて良いと…

あれからもう２０年くらいかなぁ？
もうすぐ父の１３回忌、
ずっと眠ってた時計を起こすことにした。

ネジは定期的に同じ回数巻くのです、

「コッチ、コッチ、コッチ、コッチ」


とーちゃん聞こえるやろ？