第二の軍艦島といわれる、
軍艦島と同じ長崎市にある炭鉱跡<池島>の全貌をまとめた、
『池島全景 離島の《異空間》』(三才ブックス)の発売記念として、
書籍に収録できなかった池島を、シリーズでお送りしたいと思います。
取材で通った2004年〜2017年の約12年の間に、池島がどう変わったか。
今回は、池島港に面した傾斜地にある<選炭工場>です。
画像は2005年(平成17)の選炭工場。
この時代は、まだ研修センターとして機能していたので、
選炭工場も一部稼働していました。
多少錆がでているものの、
ほぼ操業時の姿を留める全貌です。
そしてこれが10年後の、2015年(平成27)の様子。
傾斜地の最上部に建つ横長の角型原炭ポケットと、
その右に建つサイロ型原炭ポケットを繋いでいたコンベア建屋が、
完全に崩落。
下画像はその部分のアップ。
また、角型原炭ポケットの窓も、
周囲の壁面とともにいくつも剥落し、
右端の、少し突出したバースクリーン用の建屋部分も、
崩れてしまいました。
下画像は、まだ稼働していた時代の建屋部分。
この部分は、
地底から11段、総延長約4.5kmのベルトコンベアによって、
地上に運び出されて来た石炭の最終到着地点です。
建屋内にはバースクリーンと呼ばれる、
最初期の極めて荒い選別を行う機器が設置されていました。
▼
2015年の様子へ話を戻し、
施設中段の左寄りにある、
斜めの張り出した部分も、下へ落ち、
その奥の室内が完全に剥き出しに。
中段右寄りの壁面も、窓の付近を中心に、
穴があき始まっています。
最下部に写る2台の重機は、
貯炭場に製品炭を積み付けるスタッカー。
2005年の時点では、左のスタッカーは、
もっと左の方(海寄り)にありました。
▼
しかし2009年の時には、すでに今の位置に移動していて、
その後動くことはありません。
移動したスタッカーは、塗装の色が変色したように見えます。
選炭工場内部の全貌は、
『池島全景 離島の《異空間》』で紹介しているので、
興味のある方はごらんになって下さい。
国内の炭鉱で選炭工場が現存するのは、
現役の釧路炭鉱を除いて、この池島のみ。
工場内には、バリウェーブ水選機をはじめとした、
国内の炭鉱技術が辿り着いた最先端の機器がたくさんあります。
シップローダーのコンベア建屋や、
ジブローダーの操舵室の補修よりは、
遥かに費用がかかると思いますが、
なんとか残って欲しいものです。
■
“第二の軍艦島”といわれる、九州最後の炭鉱のあった池島の全貌を、
12年以上の取材と400枚超の写真で紹介する国内初の池島本。
『池島全景 離島の《異空間》』絶賛発売中!!
軍艦島と同じ長崎市にある炭鉱跡<池島>の全貌をまとめた、
『池島全景 離島の《異空間》』(三才ブックス)の発売記念として、
書籍に収録できなかった池島を、シリーズでお送りしたいと思います。
取材で通った2004年〜2017年の約12年の間に、池島がどう変わったか。
今回は、池島港に面した傾斜地にある<選炭工場>です。
画像は2005年(平成17)の選炭工場。
この時代は、まだ研修センターとして機能していたので、
選炭工場も一部稼働していました。
多少錆がでているものの、
ほぼ操業時の姿を留める全貌です。
そしてこれが10年後の、2015年(平成27)の様子。
傾斜地の最上部に建つ横長の角型原炭ポケットと、
その右に建つサイロ型原炭ポケットを繋いでいたコンベア建屋が、
完全に崩落。
下画像はその部分のアップ。
また、角型原炭ポケットの窓も、
周囲の壁面とともにいくつも剥落し、
右端の、少し突出したバースクリーン用の建屋部分も、
崩れてしまいました。
下画像は、まだ稼働していた時代の建屋部分。
この部分は、
地底から11段、総延長約4.5kmのベルトコンベアによって、
地上に運び出されて来た石炭の最終到着地点です。
建屋内にはバースクリーンと呼ばれる、
最初期の極めて荒い選別を行う機器が設置されていました。
▼
2015年の様子へ話を戻し、
施設中段の左寄りにある、
斜めの張り出した部分も、下へ落ち、
その奥の室内が完全に剥き出しに。
中段右寄りの壁面も、窓の付近を中心に、
穴があき始まっています。
最下部に写る2台の重機は、
貯炭場に製品炭を積み付けるスタッカー。
2005年の時点では、左のスタッカーは、
もっと左の方(海寄り)にありました。
▼
しかし2009年の時には、すでに今の位置に移動していて、
その後動くことはありません。
移動したスタッカーは、塗装の色が変色したように見えます。
選炭工場内部の全貌は、
『池島全景 離島の《異空間》』で紹介しているので、
興味のある方はごらんになって下さい。
国内の炭鉱で選炭工場が現存するのは、
現役の釧路炭鉱を除いて、この池島のみ。
工場内には、バリウェーブ水選機をはじめとした、
国内の炭鉱技術が辿り着いた最先端の機器がたくさんあります。
シップローダーのコンベア建屋や、
ジブローダーの操舵室の補修よりは、
遥かに費用がかかると思いますが、
なんとか残って欲しいものです。
■
“第二の軍艦島”といわれる、九州最後の炭鉱のあった池島の全貌を、
12年以上の取材と400枚超の写真で紹介する国内初の池島本。
『池島全景 離島の《異空間》』絶賛発売中!!