黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

エジプトの廃墟:屈折ピラミッド

2005-11-09 23:39:52 | エジプトの廃墟


画像を少し大きくしようと思って、画像フォルダを整理していたら、
以前アップしようと思ってほおっておいたエジプトの廃墟で
まだアップしてないのがあるのでアップします。
奥の方に見えるババロアみたいなかっこしたのが、屈折ピラミッド。
なんでも下半分の角度で作り出したものの、
このままだと傾斜が急過ぎるってことに気がついて、
途中から角度を変えて作ったみたいです。超ーいいかげん(^^;)

ピラミッドの画像って、これもそうだけど、
ピラミッド以外砂漠しか写ってないから、
てっきり砂漠のど真ん中にあるもんだとばかり思ってましたが、
実はそうじゃなくて、意外と街のすぐ近くにあります。
ただピラミッドを境に西側は一面の砂漠地帯。
なんか日本とはなにからなにまで違うな~

■シリーズ:エジプトの廃墟■
ママリックの共同墓地
エル・フスタート
カルナック神殿
 

エジプトの廃墟:カルナック神殿

2005-03-05 07:40:15 | エジプトの廃墟


画像はエジプトのカイロから飛行機で約1時間のところにある、
カルナック神殿の廃墟です。
ここは規模もかなり大きく、観光客もごった返していました。
メインの場所は修復もかなり進んで、観光ルートに従って進めば、
古代エジプトの壮麗に触れられる作りになっていますが、
観光ルート以外の場所はまだ修復が進んでなく、画像のような状態です。
また観光ルートでも、ちょっと裏をのぞくと、
崩壊した列柱の塊がごろごろ転がる光景が広がります。
初めて軍艦島を見たときに、このカルナックの光景を思い出しました。

エジプトで見た、一面に広がる崩壊した古代遺跡、
それは宗教的な破壊も含めて、悠久の時間が創り出したものですが、
いまでも最も廃墟感を感じる光景の一つです。

■シリーズ:エジプトの廃墟■
ママリックの共同墓地
エル・フスタート
屈折ピラミッド 


エジプトの廃墟:エル・フスタート

2005-02-15 10:10:54 | エジプトの廃墟

 
以前仕事がらみで行ったエジプトの廃墟第2弾、今日はカイロの南のエル・フスタートです。

オープロジェクトの活動とは別に、普段は音楽の制作を行っていますが、
その中にはNHKのドキュメンタリー番組のサントラも多く、いくつかの番組はCDにもなりました。
そのうちの一つにピラミッドのサントラがありますが、その仕事の流れでエジプトへ行きました。

「大廃墟地帯-カイロのエル・フスタート」というのをガイドブックで読んで、
ここは是非行ってみたいと思っていました。
かつて商業の一大中心地として栄えたイスラムの拠点を、エルサレムからの占領を避けるために、
自発的に焼き払い、以降800年もの間ずっと廃墟状態だそうです。

エジプト滞在の最終日、やっとまとまった時間ができたので、
早速タクシーの運ちゃんに交渉して行ってもらうことにしました。
もう幾らだったか正確には憶えてませんが、往復1時間&現地1時間の2時間コースで、
たしか3,000円位だったように思います。

現地に着いてみると、けっこうまっさらな殺風景が広がっています。
もう少し何か残っているのかと思っていましたが、
よくよく運ちゃんに聞いてみると、再開発で整地が進んだいるということでした。
でもせっかく来たのでゆっくり回ってもらうことにしました。
勿論まだまだ廃墟の所も多く、それはそれで楽しむことができましたが、
最近の建築らしい建物もあったので、
たぶんその地域は本当のフスタート地区ではないのかもしれません。

撮影をしていると、子供数人と犬数匹が近づいてきました。
記念に撮影しようと思ってカメラを向けると、運ちゃんが出てきてだめだと言います。
そうイスラム圏では、人を撮影するのは好まれないんですね。

しょうがなくまた壊れかけの建物を撮影して、ホテルへ戻ってもらうようにお願いしました。
帰りがけに一時停車して、運ちゃんがピタパンサンドを買ってきてくれました。
日本円で3,000円でも、現地の人にとってはいい稼ぎだったのかもしれませんね。

*アップ時の文章を一部変更しました

■シリーズ:エジプトの廃墟■
ママリックの共同墓地
カルナック神殿
屈折ピラミッド 


エジプトの廃墟:ママリック

2005-02-13 06:57:27 | エジプトの廃墟
 

仕事の関係で、かなり前にエジプトに行ったことがありますが、
カイロの街は、日本とはまったく違った意味で、廃墟の街でした。
今日はその中の一つ、ママリックと呼ばれる共同墓地について。

オープロジェクトの活動とは別に、普段は音楽の制作を行っていますが、
その中にはNHKのドキュメンタリー番組のサントラも多く、いくつかの番組はCDにもなりました。
そのうちの一つにピラミッドのサントラがありますが、その仕事の流れでエジプトへ行きました。
本当はピラミッドや古代遺跡を見なくてはいけなかったのですが、
事前にガイドブックに出ていたカイロ市内の廃墟に気が取られて、
多くの時間を廃墟巡りに使ってしまいました。
そのうちの一つがカイロ市内にある共同墓地<ママリック>です。

ここは本来廃墟ではなく、今でも現役の共同墓地なのですが、
半分以上は使われて無く、殆ど廃墟状態です。特に廃墟感をあおるのは、その造りにあります。
エジプトの墓所は、墓石だけが並ぶ日本の共同墓地とは違い、一件一件総て塀で囲われています。
しかも墓石があるものは僅かで、その敷地のなかにただ埋めるのだそうです。
塀の色も形も規模も、一件一件ばらばらですから、
家屋のかわりに植物が繁茂する塀囲いだけが残るゴーストタウンに迷い込んだ感覚に襲われます。

この墓所の形態がイスラムのものなのか、エジプト特有のものなのかは知りませんが、
それまで感じたことのない、独特な異空間でした。

■シリーズ:エジプトの廃墟■
エル・フスタート
カルナック神殿
屈折ピラミッド