桜の舞い

OSK日本歌劇団のことを徒然に思うまま書いていきます。

大丸心斎橋劇場公演「三銃士」初日観劇

2018-03-03 09:09:22 | OSK日本歌劇団
先に退団が発表されたOSKトップ高世麻央さんのダルタニャン、楊琳さんのアトス、愛瀬光さんのアラミス、天輝レオさんのポルトスを中心にした「三銃士」を観劇。

観劇前の情報では、原作に忠実な作品ということだった。

残念ながら、私は原作は全く読んだことがなく知らない。

ただし、解散前の昔々のOSKのあやめ池円型大劇場公演を観たような気もする。

また、宝塚歌劇では、オリジナル性に溢れた三銃士が登場する作品が記憶に新しい。

…と前置きが長くなったが、原作に忠実だというOSKの「三銃士」。

私の感想は…一回観れば、もう充分。

今のOSKに何故、この題材を持って来たのか?OSK日本歌劇団の意図が分からない。

トップ高世麻央さんの最後の本格的芝居なのに…高世さんの持ち味と、ダルタニャンは合わない。

やんちゃな雰囲気を持つ、ダルタニャンという設定は高世さんには似合わない。

人妻に恋をして無邪気にハシャグのも無理がある。

トップの持ち味を最大限に生かす作品を生かすのが、劇団首脳陣の役目では?

先に演目が決まったことは、パンフレットのはやみ甲先生の挨拶文から分かる。
劇団から「三銃士」の作演出の依頼があった云々とある。

もちろん、高世麻央さんは健闘されていたと思う。

しかし、任には合わない。

どうしても「三銃士」をOSKが上演したいのならば…今回の物語ならば…

元妻を粛清しなければならない影のある悲劇のアトス役を高世さんにしたら、高世さんの硬質な演技が生きたと思う。

しかし、このアトス役の楊琳さんが素晴らしく良かった!

楊琳さんはこれまでにない芝居の引き出しを増やして、影のあるアトスがよく似合っていた。

また、ポルトスの天輝レオさんも健闘していて豪快さが出ていたと思う。

14名という少ない人数を感じさせないように出演者は頑張っていたと思うし、戦闘場面では1人何役も演じて大変だったとは思う。

出演者の頑張りの割には、客席に響いて来るものが少なかったの残念。

そして、起承転結がはっきりせず、物語が長すぎたのも残念。

はやみ甲先生の作品だったら、「カルディアの鷹」を再演したほうが、よっぽど良かった。

チラシやポスターを見た時に、真ん中にいる方の目に覇気がないのが気になった…。

観ようか?止めようか?悩んだけど…。

やっぱり…嫌な予感が当たってしまった。

最新の画像もっと見る