１ 改正の趣旨
現在，行政手続における押印の取扱いの見直しが政府全体で進められているところ，この政府全体の方針を踏まえ，筆界特定，法定相続情報証明制度並びに法務大臣による司法書士及び土地家屋調査士の資格の認定に係る手続
について，押印の廃止等をするため，不動産登記規則（平成１７年法務省令第１８号。以下「規則」という。）等の関係省令の規定の整備を行うものである。なお，今回の関係省令改正においては，不動産登記手続そのものは対象としていない。
２ 改正の内容
(1) 押印の廃止
ア 次の手続における押印を廃止する。
・ 筆界特定申請書に訂正等をした場合の訂正箇所等への押印（規則第２１１条第７項関係）
イ 次の手続における契印を廃止するとともに，各用紙に当該用紙が何枚目であるかを記載しなければならないこととする。
・ 筆界特定申請書が２枚以上であるときのつづり目への契印（規則第２１１条第７項関係）
(2) 署名又は記名押印の見直し
次に掲げる手続における「署名又は記名押印」又は「記名押印」を「記名」又は「氏名が記載されていること」で足りることとする。
・ 筆界特定申請書への署名又は記名押印（規則第２１１条第２項関係）
・ 筆界特定申請に係る委任状への署名又は記名押印（規則第２１１条第４項関係）
・ 不動産登記法（平成１６年法律第１２３号）第１３１条第２項に基づく筆界特定の申請への同意を証する書面への署名又は記名押印（規則第２１１条第５項関係）
・ 法定相続情報一覧図の保管及び法定相続情報一覧図の写しの交付の申出書への記名押印（規則第２４７条第３項関係）
・ 法定相続情報一覧図の保管及び法定相続情報一覧図の写しの交付の申出における法定相続情報一覧図への署名又は記名押印（規則第２４７条第３項第１号関係）
・ 大規模災害からの復興に関する法律（平成２５年法律第５５号）第３６条第１項及び東日本大震災復興特別区域法（平成２３年法律第１２２号）第７３条第１項に基づく筆界特定の申請への承諾を証する書面への署名又は記名押印(大規模災害からの復興に関する法律及び東日本大震災復興特別区域法に基づく筆界特定の申請に係る筆界特定申請情報の特例等に関する省令（平成２５年法務省令第２０号）第２条第２項関係)
(3) 様式の見直し
次に掲げる様式中「㊞」の表記を削除する。
・ 司法書士法施行規則（昭和５３年法務省令第５５号）付録様式
・ 土地家屋調査士法施行規則（昭和５４年法務省令第５３号）付録様式
３ 施行期日
令和３年４月１日とする予定
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