今日は新国立オペラ、夜鳴きうぐいす&イオランタ、でオペラパレス。
夜鳴きうぐいす、のことは何も知らなかったけれど、新国立サイトで大野芸術監督の対談動画を見て期待が膨らんでいた。
幕が開いて東フィルの奏でるストラヴィンスキーの旋律がなんとも美しく、すぐにドラマに引き込まれた。期待は裏切られず。
それはイオランタでも同じ。
舞台美術が映えていて、チャイコフスキーの旋律が流れた途端ぼくらにスイッチが入った。高関マエストロ率いる東フィルの力。とても良かった。
演目はイオランタから書くと。
METのゲルギエフが振ってネトレプコが歌ったのを観ているけれど、今日の公演の方が断然良かった。
METがライブビューイングだからではない。圧巻の大隈智佳子さんと演出。
METの舞台ももちろん美しかったけれど、ドラマ展開が、あまりにも短絡的で話がうますぎる感じがあり、そのぶん興が削がれた。
今日のヤニス・コッコス演出は、終盤まで切々感がたっぷり蓄積されていて、光が見えた瞬間から始まるフィナーレに向けた展開がよりドラマチックだった。
最後の重唱が最高潮に盛り上がったのも大きかったが、それには新国立自慢の合唱団の力が大きかった。
それにしても大隈さんは凄かった。
この前の新国立フィガロを含めて数回観ているし、フィガロの伯爵夫人ももちろん素晴らしかったけど。
しかしぼくは今日やっと、大隈さんの凄さ、真の力を知ったという思いだった。
そのフィガロでも共演だった妻屋さんは、今日も貫禄の演技。METでゲルギエフが連れてきたルネ役より良かった。
山下さんはマルタといい死神といい、ホント芝居が上手い。内山さんも頑張ってたし、井上さんも溌溂としてなかなか良かった。
夜鳴きうぐいすは、三宅さん魅力的でした。もっと他にも観てみたい。
漁師の伊藤さん、皇帝の吉川さん、アルメリックの村上さん、ベルトランの大塚さん、みんななかなか良かった。
両演目ともぼくは楽しんだ。