すると目の前に大きな虹が出現し、あまりにも綺麗な虹だったので持っていたデジカメで虹を撮影しました。普段、こんな綺麗な虹が出る時にカメラを持ち合わせていないので、とても幸運でした。
私が写真を撮っていると、工業高校(私が通っていた高校)の男の子たちが
『お姉ちゃん、何撮ってるの?』
と尋ねてきたので、虹を指差すと男の子達は
『うわ~、めっちゃ綺麗だぁ!早ぐ写真撮っぺ~!!』
と会津弁丸出しで感激。美しい虹によほど感激したのか
ポケットから携帯電話を取り出して写真を撮り始めました。う~ん、今時の高校生は皆、携帯電話持ってるみたいだなぁ。私が高校生の頃なんてポケベルかPHS程度で、持ってる人も少なかったし、今みたい携帯電話にカメラやMP3、テレビなんて付いてる物はありませんでした。さすがに年代の差を感じてしまいましたが、やっぱり綺麗なものを綺麗と感じられる感性って大事なんだなと思いました。その子達を見て、大人になってもこういう感性を失わないで欲しいなぁと願うばかりでした。
虹が消えるまでの数分間、横断歩道の前で私と高校生達は暫しの撮影会をしていました。
もう、一週間も前の話になりますが9月23日に会津若松市の秋まつりのイベントの一つである歴代藩公行列に参加しました。今回私がやった役は中臈(ちゅうろう)と言う松平照姫のお供の役柄でした。
当日はアクション俳優の千葉真一さんも参加し、多くの人が千葉さんと記念撮影をしていました。今、千葉さんは会津で『風林火山』と言う大河ドラマの撮影を行っており、今回は急遽行列への参加になったそうです。行列での役柄は、会津藩の武術指南で武術十八般を習得したと言う黒河内伝五郎と言う役所でした。
映画『風雲』の雄覇を彷彿とさせる千葉さん。強そうだ!
一方、私達一般公募で選ばれた人達も朝早くから鶴ヶ城の近くにある鶴ヶ城体育館にて化粧、着付け、カツラの装着を行いましたが、時代劇用の化粧も着物もカツラも初体験だった私。衣装を着けると立派な小梅太夫に変身しました(苦笑)
私を見た人達は、ドラマ『大奥~華の乱』で小池栄子さんが演じたお伝の方に似ていると言ってくれましたが、通りすがりのおばさんが私を指差して
『猿にかじられたれたオッパイが大きい人に似てる!』と言っていましたが、それが小池栄子さんの事だとは知る由もありませんでした。あの人、サルに噛まれてたんだ…。
それはさて置き、時代劇のカツラの中には鉄板や銅板は入ってると聞いた事があったのですが、実際にカツラを被って納得しました。剣道の面ほど重くはないにしろ、首にずっしりとくる重みで首の痛さやカツラが合わずに頭痛を訴える人がたくさんいましたが、私は子供の頃から剣道で首を鍛えていたお陰か首は痛くならずにすみました。
私の被ったカツラは横から見るとこんな髪型をしていて、後ろの腰元の髪型とはタイプが違います。なんと丸顔の私、顔がムクムクとしています。(肥ってるだけか)
着替えが終わると更衣室で暫く休憩していましたが、目に前で着替えをしている新選組の方が防具の胴のつけ方が分からずに難儀されていたので、元・剣道部員の私が防具のつけ方を伝授したのですが、一人着けたら三人、四人と防具を着けて欲しい人たちが来て、結局数人分の胴を着けました。何やってんだか…。私は衣装係じゃないのに、こんなに頑張って数人分の胴を着ける事になろうとは…。事前に着け方の練習なり、話なりしておけば、もっとスムーズに着替えが出来たと思うのですが。
皆の着替えが終わると、私たち、照姫、中臈、侍女一行は一緒にお城へ向かいました。やはり、こんな格好をして歩いていると歩いてる側から観光客の皆さんから記念撮影をせがまれました。
小柄で可愛い照姫と一行
鶴ヶ城の敷地に入ると、開会式まで三人並んで談笑をして観光客と写真撮影もしましたが、子供は正直なので化粧が怖いなどと言って指を指したりしていました。
姫が小柄なので大きく見えますが、隣にいる私達の身長は160センチ台です。
いよいよ出陣式!
開会式では緊張した面持ちで白虎隊や女白虎隊の演舞を鑑賞しましたが、実は大砲や鉄砲の音で、ずっと耳鳴りがしていました
そして、出陣式の後は輿車に乗って出発進行!私達のすぐ後ろが千葉真一さんでしたが、千葉さんが乗った馬が下痢で機嫌が悪かったらしく余りにも暴れるので、途中で千葉さんは馬を下りて道を歩いて行きました。
「自分の馬を連れてくれば良かったよ!ははは。」とヒョウキンに話す千葉さん。自分の馬を持ってるなんて、やっぱりスターは違う!
途中で別の馬に乗り換えるまで、千葉さんは沿道の子供たちや年配の方からも「がんばってー!」と応援されていました。67歳と言っても、やはり背筋が伸びていてかっこよかったです。
途中で千葉さんが、「姫や奥方は車に乗れていいなぁ。」と言っていましたが、アクション映画フリークの私としては、席を千葉さんに譲るか一緒に相乗りしたいぐらいでした(笑)
なんたって、中国で毎日のようにドラマ版の『風雲』を観ていた私にとっては、生・千葉真一を目に出来ただけでも幸せな体験でした!ああ、せめて一緒に写真ぐらい撮れれば良かったなぁ。