この時計台は50年もの間、香港の歴史を見つめてきた物だ。しかし、新しいフェリー乗り場のオープンを前に11月11日を以って旧船着場と共に、その役割を終えたのだ。
今回、私が香港を訪れたのは、フェリー乗り場閉鎖の数日前だった為、多くの人々がフェリー乗り場や皇后埠頭、時計台などの記念撮影を行っていた。
普段は観光客以外に写真を撮る者はいないのに、フェリー乗り場の封鎖を前に地元の人々も記念撮影に躍起になっていた。今回は香港に住む作曲家の友人・謝さんと一緒に香港島と九龍半島側の繁華街で遊んでいたのだが、中環の船着場へ行くと普段より人が多く、フェリーも満員御礼だった。
この日は天気も良く、写真撮影にも向いていたが夜景の撮影には三脚持参じゃないと、写真がぶれてしまうので、あんまり綺麗に撮れなくて残念…。
もう、取り壊された時計台も写真に残す事が出来たので、今回の写真は思い出深い物になった。フェリー乗り場前の広場には、時計台取り壊しを反対するビラが配られ、地面にもこの様な張り紙があった。この張り紙を見ると、この時計台が香港人達にどれだけ親しまれて来たかをうかがい知る出来た。