とはずがたり

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COVID-19に対するJAK阻害薬baricitinibの効果

2020-11-14 06:25:56 | 新型コロナウイルス(治療)
COVID-19にJAK阻害薬であるbaricitinibが有効ではないかという話は以前からありましたが、この論文ではアカゲザルにSARS-CoV-2を感染させたモデルを用いてbaricitinibの有効性を検討しています。Baricitinibを投与されたサルではI型インターフェロンの抗ウイルス反応やSARS-CoV-2特異的T細胞反応は変化させないが、炎症の減少、炎症細胞の肺浸潤の減少、好中球のNETosis活性減少を示し、その背景には炎症と好中球動員の原因となるサイトカインとケモカインの肺マクロファージ産生の強力な抑制があることを示しています。IL-6の阻害薬であるトシリズマブの有効性が疑問視される中で、期待が持てる治療薬なのかもしれません。いずれにしても今後の臨床研究の結果待ちではあります。
Hoang et al., Baricitinib treatment resolves lower airway macrophage inflammation and neutrophil recruitment in SARS-CoV-2-infected rhesus macaques. Cell DOI:https://doi.org/10.1016/j.cell.2020.11.007 


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