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生涯結婚しない「子ども部屋おじさん」が急増

2021-01-26 15:30:00 | 日記

下記の記事は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です


いま日本では「未婚化」がものすごいスピードで進んでいます。50歳の時点で一度も結婚経験がない人の割合を示す「生涯未婚率」の数字が激増しているのです。
2015年国勢調査の結果から、すでに日本人男性の4人に1人が「50歳時点で結婚の経験が一度もない」ということがわかりました。一方で、同条件下で結婚の経験がない女性は7人に1人と、その数字には男女で開きがあります。
ちなみに1990年の時点では男性の18人に1人、女性の23人に1人と、生涯未婚率に「男女格差」はほとんどありませんでした。
男性の未婚率は急上昇を続けており「日本の50歳男性の約4人に1人は一度も結婚経験がない」という状況だ。どうして男女で差がついてしまったのか?(図版:筆者作成)
男女の生涯未婚率の「格差」はどのようにして生まれたのでしょうか? 結婚しない男性が急増する理由とは何なのでしょうか? このまま「子ども部屋おじさん」が増え続けるとどうなるのでしょうか――? 一つひとつ、見ていきたいと思います。
結婚願望がないのか、かなわないのか
女性に比べ、男性の生涯未婚率は高くなっています。10年くらい前に「草食系男子」という言葉が流行したこともあり、結婚に興味を持たない「おひとりさま志向」の男性が増えているのでは?というイメージを持つ人も少なくないようです。
しかし、18~34歳までの若い男女に対して実施された、興味深い調査結果があります。「一生を通じて考えるならば、いつかは結婚したい」と思っている34歳までの若い男女は、2015年の時点で約9割。実は過去30年間にわたってこの割合は大きな変化がないまま推移しているのです。
この調査結果からは「結婚しない」のではなく「その希望がかなわない」人が増えている可能性があることがわかると思います。その原因として、「やはり長期不況のせいではないか?」と考える人も多いようです。
結婚・子育てにはとにかくお金がかかるイメージがあるようですが、実際のところはどうなのでしょうか。
「お金がない」が原因ではなかった!
2014年に実施された、民間シンクタンクによる意識調査で「生涯未婚率はなぜ上昇していると思うか」という質問に対し、既婚者を含む男女ともにいちばん多かった回答は「雇用・労働環境(収入)がよくないから」というものでした。「お金がないから結婚できない」という認識はとても一般的なようです。
しかし、ここに興味深いデータがあります。「結婚生活に最低限必要な世帯年収」について、20~40代の未婚男女・既婚男女にそれぞれ質問した意識調査の回答結果です。いくつか注目すべきポイントはあるのですが、そのうちの1つを紹介しましょう。
必要と思う最低世帯年収に「400万円以上」を選んだ人は、未婚者では66.1%、既婚者では48.6%でした。「既婚の人よりも独身の人のほうが、結婚生活に求める世帯年収が高い人が多い」ということがわかると思います。
未婚男女は、実際に結婚している既婚男女よりも<結婚後に高い年収が必要>だと考えてプレッシャーを感じているのかもしれません。また、「男性が収入面で一家を支えなければならない」というのも、単なる<思い込み>によるプレッシャーである可能性が高いのです。
日本では共働き夫婦が増えています。厚生労働省の調査で、世帯主が29歳以下の子どもがいる世帯を見ると「平均有業人員」は1.43人となっています。わかりやすく言えば、夫婦のどちらか1人だけが働いているのではなく、もう1人くらいは稼ぎ手がいる家庭も少なくない、ということがわかるデータです。
つまり、男性の収入だけに頼って生活している家庭ばかりではない、ということです。専業主婦(夫)は少なくなりつつある、というイメージは世間的にも広がっているかもしれません。ちなみに、2017年の国民生活基礎調査でも18歳以下の子どもの7割、6歳以下の子どもの6割の母親が有業という結果です。
それでは、「結婚の希望がかなわない」人が「男性」に多いのはどうしてなのでしょうか。
いろいろな分析ができますが、ここではいくつかのポイントに焦点を絞りましょう。
1つ目に指摘しておきたいのは、男性のほうが「婚活」にあたって女性よりも悠長に構えていること。女性は男性と比較して早く行動しています。
2015年国勢調査結果を見ると、20代前半では約9割の女性が婚歴がない(以下、未婚と表記)のですが、20代後半ともなるとその未婚率は約6割、30代前半では約3割にまで縮小してしまうのです。その一方で、30代前半の男性の約半数が未婚のままなのです。
2つ目に指摘しておきたいのは、「年の差婚」の難易度の高さについてです。
「男性は妊娠・出産しないので、婚期が遅くなっても問題ないのでは?」と考えている人も少なくないのですが、実際に統計にもとづくリアルデータを見ると「夫が妻よりも7歳以上年上の初婚同士カップルの結婚」は全体の約1割。つまり、30後半の男性が20代の女性との結婚を望んだり、40代の男性が30代前半の女性を求めたりする場合には、この約1割という「希少枠」に切り込んでいくことになるのです。
もちろん、可能性はゼロではありませんが、相当なレアケースです。若い女性に執着し続けたまま男性が年齢を重ねてしまうほどに、成婚は発生確率的に至難の技となります。
「モテ再婚男性」に女性が集中し、男性余りが発生!?
3つ目に挙げられるのは、いわゆるモテ男性による、<女性の独占>が起こっていることです。男女の未婚者数の格差は、一夫多妻制をとる国では当然のこと。1人の男性が何人もの妻を持つために「男性余り」が生じるのです。
当然ながら日本の法律では一夫多妻制は認められていません。しかし、時間をずらして、1人の男性が初婚女性と何回も結婚することはできます。つまり、女性から人気のある、「モテ再婚男性」が、初婚の女性と結婚を繰り返した結果、統計上男女の未婚者数の格差が生じているのです。
ここで、「子ども部屋おじさん」についても言及したいと思います。「子ども部屋おじさん」とはインターネット上のスラング(俗語)で、広義には「社会人になっても親元を離れず、学生時代と同じ子ども部屋に住み続けている未婚の中年男性」を指します。
「子ども部屋おばさん」だっているはずなのに、「子ども部屋おじさん」ばかりがクローズアップされるのは不公平だ、という意見もよく聞きます。そう言いたくなるのももっともだと思いますが、これまで見てきたように、未婚男性が未婚女性を数と割合で圧倒していますので、客観的に見て、世間で「子ども部屋おじさん」のほうが「子ども部屋おばさん」よりも目立つのは自然な流れなのかもしれません。
子どもが実家からなかなか独立しない(できない)大きな理由の1つとして、親子同居のメリットの大きさが挙げられます。例えば、子どもが社会人になってからも両親と共に3人で暮らしている場合、OECD(経済協力開発機構)の計算方法を用いると、一人暮らしをしたら100万円かかっていたコストが58万円程度で済むのです。
年金を受給している祖父母も加わって5人暮らしをしているともなれば、1人当たりのコストは45万円程度にまで下がります。一人暮らしに比べ、親との同居は圧倒的にコスパがいいのです。
経済的なメリットのほかにも、食事の支度や掃除、近所付き合いを親頼みにできることなど、子どもにとってさまざまな利点があります。しかしその一方で、「結婚しても家のことが何もできなさそう」というイメージが先行するようで、「実家住まい」の男女は婚活市場では人気がありません。
母親の歪んだ“息子愛”が元凶だった!?
また、2016年に実施された興味深いアンケート調査結果があります。母親と父親が、その息子・娘に対して<いつ頃までに結婚してほしいか>を尋ねたところ、父親から息子・娘への結婚希望時期は「20代後半まで」が1位、母親から娘への結婚希望時期も「20代後半まで」が1位であるのに対し、母親から息子への結婚希望時期だけは「30代前半まで」が約4割を占め、1位となっています。
しかし先ほども話しましたが、30代前半になるとすでに同年代では未婚女性が3割程度しか残っていません。では、若い女性と年の差婚をと考えても、初婚を目指す男性についての年の差婚の発生確率は厳しいのです。
「子ども部屋おじさん」を生み出す元凶の1つに、母親による「男の子の結婚は、女の子より遅くていいのよ」という意識があることを、指摘できるデータといえるかもしれません。
「最近の子は親に甘えて親から離れられない」という意見を持つ人もいるかもしれませんが、1つ強調しておきたいのは、子ども側の独立志向は以前に比べて高くなってきているということです。
あるアンケート調査結果では、「できるだけ早く独立したい」あるいは「親との同居は、自分に経済的自立ができるまで」と考えている若い未婚男性は合わせて7割近くもいることがわかりました。父親世代ではその割合が4割以下だったにもかかわらず、です。
日本は1995年以降、既婚者と未婚者を合わせた出生率の合計特殊出生率が1.5未満となる超少子化社会に突入し、すでに20年以上が経過しています。統計的に見ると、日本の既婚夫婦が持つ最終的な子どもの数は長期的にはあまり変化がなく、2人程度で推移しています。
『データで読み解く「生涯独身」社会』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)
また、婚外子(結婚している夫婦以外のカップルに生まれる子ども)の割合は極めて小さい国なので、統計上有効な少子化対策としては、夫婦の間に生まれる子どもの数を増やそうとする従来の「子育て支援策」よりも、急増する「未婚化対策」により真剣に取り組む必要があるのです。
政策としての未婚化対策がよい結果を出せなければ、日本はこのまま民族絶滅の危機、すなわち<絶滅指定危惧種>に指定され続けます。すでに中国やアメリカの知識層からは「(民族絶滅により)日本の文化が消えてなくなるのは残念だ」といった声までも上がっています。
データからは「子ども部屋おじさん」が急増する背景には「わが子かわいさ」のあまり、いつまでも息子との同居を許してしまう母親と、そんな妻(子ども)のありように無関心な夫、という日本の夫婦の姿が見え隠れします。しかし年齢差を考えれば、親が子どもの「生涯の伴侶」になることはできないのです。また、子どもは親のペットではありません。
この日本で、先進国のなかでは異例の割合で子どもを「子ども部屋」に囲い続け、親離れさせないのはいったい誰なのか――。私たちは考える必要があるのではないでしょうか。


まさか自分が…「濃厚接触者」認定された人が味わうお先真っ暗な絶望感

2021-01-26 13:30:00 | 日記

下記の記事はプレジデントオンラインからの借用(コピー)です

「保健所から連絡がきた時は背筋がゾーッとしました」。昨年末、訪問介護先でコロナ感染者が出たことで濃厚接触者となった男性ケアマネ。PCR検査の結果は陰性だったが、その後も「自宅内でマスクをしてくれない利用者さんが多く、いつもビクビクしている」という。さらに訪問介護者はコロナワクチン優先接種対象外になっており、介護崩壊はいつ起きてもおかしくない――。
訪問介護のケアマネに保健所から電話「あなたは濃厚接触者です」
男性ケアマネジャーSさんは、埼玉県のある市で介護の仕事をしている。
「昨年の暮れ、担当する利用者さん(Mさん・80代女性)のお宅を訪問しました。ケアプランの見直しについて話し合うためです。その2日後、保健所から電話がありましてね。『Mさんの息子さん(50代)が新型コロナに感染しました。息子さんから濃厚接触者に該当する人はいないか聞き取りをしたところ、あなたの名前が出てきたので、PCR検査を受けてください』と言われたんです」
その報を聞いた瞬間、Sさんの頭には訪問時のシーンが浮かんだそうです。
「テーブルをはさんで正面にMさん、息子さんはその隣に座って約30分間、話をしました。Mさんはマスクをしていましたが、息子さんはしていなかったんです。斜め横にいた息子さんとの距離は1メートルもありませんでした」
濃厚接触者の定義は、患者が発症する2日前から1メートル程度の距離で、マスクをせずに15分以上会話した場合です。とくに陽性者側がマスクしているかどうかが重要なポイントになるそうです。Sさんのケースはまさにこの条件に当てはまります。
「訪問時のシーンを思い出した瞬間、背筋がゾーッとしました」
介護サービスを利用する側にマスク着用の意識が薄い人が多い
SさんはすぐにPCR検査を受けました。結果は幸いにも陰性。しかし、保健所からは2週間の自宅待機、業務自粛を告げられたそうです。
「感染拡大が続く今、外出時はほぼ100%の人がマスクをするようになっていますよね。でも在宅時は違う。息苦しいですし、他人の目がない安心感もあるんでしょう。マスクをしない方が少なくないんです」
埼玉県は最初に緊急事態宣言が出されたように昨年の暮れ頃から1日の新規感染者が300人を超える状態が続いています。感染すると重症化しやすいといわれる高齢者を相手にする介護関係者の危機感は増すばかりですが、当の介護サービス利用者側にその意識が薄い人が多いといいます。
「お宅に訪問するたびに感じるのが、感染防止の意識の温度差です。なかには自宅でもマスクをしている方もいます。家族同士ではしなくても私たちや宅配の人など、つまり第三者が訪問した時はマナーとしてマスクをつける方もいる。でも、多くの方は“自宅にいれば感染するわけがない”と思っているのか無防備状態。マスクをすることに考えが及ばない感じなんです。われわれが接する高齢者の方はとくにね」
「マスクしてください」とお願いすると「私を疑うのか」と怒る人も
報道では家庭内感染が増えていることも語られていますが、「こうした“緩さ”が感染拡大につながっているような気がします」とSさんはいいます。
「今回、濃厚接触者になり、家族や同僚にうつしてはいけないという気持ちになった時、改めて自分が危険な状況下で仕事をしていることを思い知りました。お宅を訪問する時は、常に緊張しています。これはケアマネジャーに限らず、訪問介護ホームヘルパー、訪問看護師、リハビリを担当する理学療法士、作業療法士といったすべての在宅介護サービス担当者が感じていることだと思います」
利用者やその家族がマスクをしていない場合、つけてもらうように頼むことはできないのでしょうか。
「訪問する立場としては言いづらいものなんです。人には各々独自の考えや家のルールがありますし、自分のホームだという意識もある。マスクをしてくださいなんて言ったら、『私を疑っているのか』と怒り出しそうな方もいますしね」
介護事業所のなかには個包装のマスクを持参し、つけてもらうよう頼むケースもあるといいます。
「それにしても『ウチの事業所の規則になっており、上から厳しく言われていますので』というふうに言わないと、なかなかつけてもらえないそうです。また、認知症の方ですと、そういう言い方をしても理解してもらえないことがあります」
もし自分も感染しクラスターが起きたら介護事務所は閉鎖された
自身は感染予防に細心の注意を払ったうえ訪問のたびに感染に怯え、さまざまな気を遣っているのが在宅介護最前線の現実なのだそうです。
「私は濃厚接触したものの幸い陰性でしたが、それでも2週間自宅待機となり仕事を休みました。もし感染していたら2週間では済みません。また、それがきっかけで事業所にクラスターが起きたら担当する介護サービスは止まってしまいますし、経営は成り立ちません。ホームヘルパーをはじめ介護業種の多くが人手不足ですし、それらが連鎖したら介護難民が続出するでしょう」
感染拡大で医療崩壊の危機と言われていますが、介護も崩壊寸前の状況といえるのです。
「厚生労働省やその他行政機関、またメディアなどでも、さまざまな感染予防策を訴えています。それによって外出時にはほとんどの方がマスクをするようになった。でも、家庭内でマスクをするマナーはまだまだ浸透していません。家族間はともかく、第三者が訪問した時はマスク着用を徹底することもアナウンスしてほしいですね」
家でもマスクをしてもらえるかどうか。小さなことに思えますが、これが在宅介護のサービス提供者すべてが思っている悲痛な叫びなのです。
コロナワクチン優先接種「まさかの対象外」に怒る訪問介護事業者たち
また、マスク以外にも厚労省が介護の最前線で働く人々を守るためにとるべき手立てがあります。それは、コロナのワクチン接種。厚労省は、2月下旬をめどに医療従事者、3月下旬をめどに高齢者への接種を始め、その後、高齢者施設の職員などに優先して接種する方針です。ところが、Sさんのような訪問介護や訪問看護など在宅介護サービスの職員は優先接種の対象から外れているのです。
1月14日に、介護事業者などで作る関連の団体は菅首相に対し、在宅介護サービスの職員なども優先接種の対象に含めるよう要望書を提出しましたが、こうした「抜け」が起こること自体、介護の現場で働く人々をより一層不安にさせるのです。


眞子さま佳子さま愛子さまも? 皇女制度は「パートタイム勤務」の明文化〈AERA

2021-01-26 11:00:01 | 日記

下記の記事はヤフーニュースからの借用(コピー)です


眞子さま、佳子さま、愛子さまら内親王を対象に、結婚で皇室を離れた女性皇族に「皇女」として公務を続けてもらおうという制度が急浮上している。あまりに時代に逆行する仕組みだ。AERA 2021年1月11日号から。 【写真】愛犬「由莉(ゆり)」と散歩する愛子さま
*  *  *
 三浦しをんさんの『きみはポラリス』は、2011年の文庫発売以来31刷と版を重ね、今も平積みになっている。帯には、こんな言葉。 <すべての恋愛は、普通じゃない。最強の恋愛小説集>  思わず手を伸ばしたのは、秋篠宮家の長女眞子さま(29)が文書で公表した「お気持ち」も大いに関係している。 「私たちにとっては、お互いこそが幸せな時も不幸せな時も寄り添い合えるかけがえのない存在であり、結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」  20年11月に公表された文書だ。眞子さまは一人の女性として、小室圭さん(29)を愛し、結婚を望んでいる。そのことがひしひしと伝わってきた。だが、一方で眞子さまは、「天皇の初孫」として生まれた宿命も背負っている。それゆえ、小室さんの母の「借金問題」などで結婚は延期されたままになっている。 ■女性皇族の役割とは  父である秋篠宮さまは「お気持ち」を受け、「結婚を認めるということです」と述べた。同月30日に55歳の誕生日を迎えるにあたって開かれた記者会見でのことだ。同時に「結婚と婚約は違いますから」とも述べていて、結局のところ眞子さまの恋の行方は不透明なままだ。 「すべての恋愛は、普通じゃない」のだとすれば、眞子さまのそれも、よくある恋愛の一つということになる。が、やはりそうとばかりは言えないから、「皇女」について書いていく。 「立皇嗣の礼」が終わって約2週間、11月24日に突如「政府内で検討」と報じられた。結婚で皇室を離れる女性皇族に「皇女」という呼称を贈り、公務を続けてもらう。皇族でなく特別職の国家公務員のような立場とする。そういう制度だそうだ。
17年に成立した退位特例法の付帯決議が「安定的な皇位継承を確保するための諸課題」と「女性宮家の創設等」を速やかに検討するよう政府に求めていた。背景にあるのは皇族数の減少と公務の担い手不足。が、それらについてどんな検討をしたのかはっきりしないまま、「皇女」が急浮上してきた。なぜ?  女性宮家の創設は、「男系男子による皇位継承」に強くこだわる保守派から「女系天皇」への道を開くと大反対されている。その点「皇女」は皇室の外に出てからの話だから、保守派の人々も賛成できるのだろう。保守派とは安倍晋三前首相のコアな支持層だから、菅義偉首相に代わってもおもんぱかられる存在なのだということがよくわかった。なのに、女性皇族は置いてきぼり。そう思えてならない。  そもそもから始めるなら、女性皇族は皇室典範で「天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる」と定められている。個人的にはこれを「結婚退職制度の明文化」だと思っていたから、「女性宮家」はその撤廃になる道だと期待していた。ただし「人手不足だから退職しないで」と求めるだけでなく、これを機に女性皇族の役割がきちんと検討される。そのことも願っていた。それなのにいきなり、結婚退職後も「皇女」として働く制度。なぜ?  パートタイム勤務の明文化。そう思った。今どき、結婚→退職→パート勤務とする会社などあるだろうか。「なぜ」ばかり頭に浮かぶが、「期限がきたので、反対の少なそうな答案を出してみました」が答えだと思う。  20年2月、「安定的な皇位継承策」などへの検討状況を国会で質問され、当時の菅官房長官は「本格的な検討は立皇嗣の礼のあと」と答弁していた。4月の予定がコロナ禍で延期されたが、それも終わった。眞子さまの結婚への強い意志も示された。いくら何でも何かを示さねば、というタイミングで保守派の顔色を見ながら打ち出した。そう見える。 ■真面目さにつけ込んだ  女性皇族への甘えでは、と思ってしまう。「皇女にはなりません。自由にします」と言える女性皇族がいるだろうか。そこにつけ込んだ制度だと感じる。

報道によれば、政府が「皇女」と想定しているのは内親王で、眞子さま、佳子さま(26)、愛子さま(19)に加え、黒田清子さん(51)も含まれるという。それぞれのお気持ちを思うとき、参考になるのが清子さんの著書『ひと日を重ねて 紀宮さま御歌とお言葉集』。そこには、皇族としての務めを大切に考える「働く女性」の懸命な姿がある。そういう真面目さを、政府はきっと見越している。  その一方で、時代を思う。清子さんの生まれた昭和は、男子優先が当たり前だった。眞子さま、佳子さま、愛子さまが生まれたのは平成。男女の区別なく、自分を大切にする。そんな社会を模索したのが平成だったろう。  佳子さまは19年、眞子さまの結婚について尋ねられ、「私は、結婚においては当人の気持ちが重要であると考えています。ですので、姉の一個人としての希望がかなう形になってほしいと思っています」と文書で答えている。そう、佳子さまの表現を借りるなら、「一個人」の時代。女性皇族も、そこに生きている。 ■「ここではない、どこか」  佳子さまは幼少期にはアイススケート、長じてはダンスと「天皇家らしからぬ」ことを選んできた。率直な記者会見での回答からも、強い女性だと拝察している。そんな佳子さまだから、眞子さまの心をあのときすでに代弁していたのだと思う。  その心とはつまり、眞子さまの「お気持ち」文書に表れた小室さんへの愛。そしてもう一つ、「ここではない、どこか」を求める強い気持ちだと思う。誰もがもつ、人を成長させる感情。眞子さまにとって、そのための唯一の手段が結婚。だから、ますます駆り立てられる。文書を読み、そう思った。  あれこれ考えていくと、「男系男子による皇位継承」に行きついてしまう。皇室における女性は、生まれたときから「男性でない」存在だ。そういう場所に、平成生まれの女性皇族がいるという現実。一般論だが、「ここではない、どこか」への渇望の前提には、「今いる場所」への違和感がある。そんなふうに思う。  最後に、三浦しをんさんの話をもう一度。政治学者・原武史さんとの共著『皇室、小説、ふらふら鉄道のこと。』で、眞子さまの結婚について語っている。なぜ男性の経済力だけが問題になるのかと聞き、こう語る。 「内親王の結婚は『専業主婦になること』を基本的な前提としているのかなと。『売れないロックミュージシャンと結婚したい内親王』とかが出てきたら、どうするんでしょうか」  三浦さんは女性皇族を、「同性の一人」としてとらえている。働き、人を好きになり、結婚をする。そういう当たり前な人として、眞子さまも応援する。そんな三浦さんは「少数派」ではないということを、菅首相にテイクノートしてほしいと思う。「皇女」ありきではなく、「一個人」としての女性皇族を念頭に、生き方と制度を検討してほしい。  21年12月、愛子さまは二十歳になる。成年皇族としての愛子さまが、良き日々を過ごせる。そういう議論が進むことを願ってやまない。(コラムニスト・矢部万紀子) ※AERA 2021年1月11日号

https://news.yahoo.co.jp/articles/31082b510a87a657aa3b6bfdc67f550380b0ac92?page=1


コロナ「突然重症化した人」の驚くべき共通点

2021-01-26 08:30:00 | 日記

下記の記事は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です

私は30年間救急医療に携わっている。1994年には、挿管法を指導する画像システムを考案した。呼吸を助けるための管を挿入するプロセスを指導するものだ。これを契機に私は挿管法のリサーチを行うようになり、その後、過去20年は世界各地の医師たちに向けて気管処置の講座を行っている。
3月末、新型コロナウイルス感染患者がニューヨークの病院にあふれ返るようになり、ベルビュー病院で10日間、ボランティアで支援にあたった。この間私は、このウイルスによって致命的となる肺炎の早期発見ができていないこと、そして患者を、人工呼吸器を使わずに回復させるための方法がもっとあるはずだと考えるようになった。
肺炎症状が出ているのに、息切れ感じない
ニューハンプシャー州の自宅からニューヨークまでの長距離運転中、友人のニック・カプトに連絡をした。彼はブロンクスに勤務する救急医で、すでに新型コロナ騒ぎの渦中で奮闘していた。私は今後自分が直面するだろう事態、安全を保つ方法、そしてこの疾患に対する彼の見解を知りたかった。
「リック、これはいまだかつて誰も見たことのないものだぞ」と彼は言った。
その通りだった。新型コロナによる肺炎はニューヨーク市内の医療システムに重大な影響を及ぼしている。通常、救急治療室(ER)に運ばれる患者は、 心臓麻痺や脳卒中といった重篤な状態から、軽度の裂傷、中毒症状、整形外科系のケガ、偏頭痛といった軽症までさまざまだ。
ところが、ベルビュー病院で10日間ボランティアをした期間中、 ERの患者はほとんどすべて新型コロナによる肺炎患者だったのだ。私はシフト開始からわずか1時間の間に、2人の患者に挿管していた。
呼吸器系の症状がない患者でも新型コロナ性の肺炎を患っていた。肩を刺された患者が来て、傷が肺に届いていないかを確認するためにレントゲンを撮った際、彼も肺炎だった。転倒してケガをしたということでCT
スキャンを撮った患者たちにも偶然、肺炎が見つかった。原因不明で失神した高齢者、多くの糖尿病患者も新型コロナに感染していた。
そして次の事実が私たちを心底驚かせた。こうした患者たちの胸のレントゲンは、肺炎が進んでいることを示しており、飽和酸素レベルも正常以下であるにもかかわらず、ほとんどが呼吸上の問題を訴えていなかったのだ。
いったいこれはどういうことなのだろうか。
私たちは、新型コロナ肺炎が、最初に「サイレント(無症候性)低酸素症」という酸素欠乏を引き起こすことを認識し始めた。陰湿で検出しにくい性質から「サイレント」と呼ばれている。
肺炎では患者は通常、胸部の不快感や呼吸時の痛みなどの呼吸障害を発症する。しかし、新型コロナ肺炎の場合、当初患者は酸素量が低下しても、息切れを感じない。しかしその間、驚くほど酸素濃度が低下し、中等度から重度の肺炎(胸部X線写真で見られる)になっていく。正常な酸素飽和度は94%から100%だが、私が見た患者の中には、酸素飽和度が50%にまで低下していた例もある。
来院時点ではすでに重体になっていることも
驚いたことに、私が見た患者のほとんどは、1週間ほど前から発熱、咳、胃もたれ、倦怠感などの症状が出ていたが、来院するまで息切れは感じていなかった。肺炎は明らかに何日も続いており、来院した時はすでに重体になっていることが多い。
救急科では、さまざまな理由で重症患者に呼吸管を挿入する。しかし、私の30年の経験では、緊急挿管を必要とする患者のほとんどは、ショック状態にあるか、精神的に混乱しているか、あるいは、息をするためにうなり声を上げるかしている。急性低酸素症のために挿管を必要とする患者は、多くの場合、意識を失っていたり、呼吸をするためにあらゆる筋肉を使っている。だが、新型コロナ肺炎の症例はまったく違う。
私が診た新型コロナ肺炎患者の大多数は、トリアージ時の酸素飽和度が著しく低く、一見通常生活を送れないような状態なのに、挿管の準備をする時でさえスマホをいじっていた。呼吸は速いし、胸部レントゲンでは危険なほど酸素濃度が低く、ひどい肺炎であったにもかかわらず、見た目には比較的最小限の苦痛を抱えているだけだったのだ。
なぜそうなるのか、私たちはようやく理解し始めたばかりだ。コロナウイルスは界面活性剤物質(サーファクタント)を産生する肺細胞を攻撃する。この物質のおかげで、肺の中の肺胞は呼吸の合間に膨らんだ状態を維持できる。サーファクタントは、肺が正常に機能する上で重要な物質だ。
新型コロナ肺炎の炎症が起こり始めると、肺胞が虚脱し、酸素レベルが低下する。それでも当初は、肺はこの状態に適応し、硬くなることも、液体を貯めることもない。この状態であれば、患者は二酸化炭素を排出できる。二酸化炭素が蓄積されなければ、患者は息切れを感じない。
患者は血中の酸素が低下するにつれ、より速く、深く呼吸をするようになる。無自覚に、だ。この無症候性低酸素症とそれに対する患者の生理的反応によって、炎症はいっそう進み、より多くの肺胞が虚脱する。ついには肺炎が悪化して、酸素レベルが急激に低下する。患者が激しく呼吸することで、いっそう肺を傷つけているわけだ。
患者の2割はその後、より危険性の高い肺損傷段階へと進展する。液体がたまり、肺は硬くなる。二酸化炭素レベルが上昇し、患者は急性呼吸不全を発症する。
目立って呼吸がきつくなり、危険なほどの低酸素レベルで病院にやってきたときにはもう、最終的に人工呼吸器が必要となることが多い。 息切れを感じることなく突然死亡する新型コロナ患者の症例は、無症候性低酸素症が急速に呼吸不全に進展する事態で説明できる(ただし、新型コロナ患者の大半は症状が比較的軽度で、治療なしで、1、2週間で回復しているようだ)。
救急で訪れる患者の肺損傷が驚くほど重篤なため、このパンデミックは医療体制に大きな負荷をかけている。新型コロナによる死亡は、肺機能の悪化によるものが圧倒的に多い。また、肺炎が十分進行するまで病院に行かない患者があまりに多いため、多くの人が最終的に人工呼吸器につながれ、これが機器不足につながっている。そして、いったん人工呼吸器につながれたら、多くの人が死んでいく。
低酸素症を早めに検知するには
人工呼吸器の使用を避けることは、患者と医療システムの双方にとって非常に有益である。人工呼吸器を装着した患者のためには、膨大な資源を必要とする。通気口をつけた患者に対しては、ベントに抵抗したり、誤って呼吸管を取り外したりしないように、複数の鎮静剤が必要である。
患者は静脈および動脈経路、さらにIV薬およびIVポンプを必要とする。また、気管内チューブに加えて、胃および膀胱にもチューブを挿入する。チームのメンバーは1日2回、各患者の肺機能を改善させるため、腹部を下に、さらに背中を下にして寝かせながら、動かすことが求められる。
新型コロナ肺炎を患う患者をより多く迅速に特定し、それらの患者をより効果的に治療するひとつの方法がある。その方法では、病院または医院でのコロナウイルス検査を待つ必要はない。普及型の医療器具を使って無症候性の低酸素症を早期に発見することが求められる。その器具とは「パルスオキシメーター」であり、ほとんどの薬局で処方箋なしに購入できる。
パルスオキシメーターは、体温計と同様、複雑なものではない。この小さな機器はボタン1つで起動する。利用者が指先に装着すると数秒で、酸素飽和度と脈拍数を表す2つの数字が表示される。パルスオキシメーターは、酸素化障害および高心拍数を検知する器具として非常に信頼度が高い。
パルスオキシメーターは、私が知る2人の救急医の命を救うのに役立った。早い段階で治療の必要性を警告したのだ。2人とも自分の酸素レベルが下がっていることに気づき、病院に行って症状回復へと至った(1人ははより長く、高度な治療が必要だったが)。低酸素症の発見、早期治療、詳細なモニタリングは、イギリスのボリス・ジョンソン首相の治療にも役立ったようだ。
自分で機器を使ってチェックするにせよ、クリニックや診療所で測ってもらうにせよ、パルスオキシメーターを活用したスクリーニングが広く普及することにより、新型コロナ肺炎に関連した呼吸障害を早期に発見できるシステムが確立できる。
パルスオキシメーターを自宅で使う人は誤って測定した数値を誤解し、不必要にERに来訪することを避けるために、使用にあたってはかかりつけ医に相談したほうがいいだろう。慢性の肺疾患を患っていることで、新型コロナとは関係なく、数値が比較的低くなる人も一部いるかもしれない。
検査で無症状になった人は2週間測るべき
新型コロナウイルスの検査で陽性になったすべての患者は、血中酸素飽和度のチェックを2週間にわたりするべきだ。新型コロナ肺炎は通常、この2週間のうちに発症する。
咳、倦怠感、発熱のある人たちについても、たとえウイルス検査を受けていなくても、あるいは検査結果が陰性だったとしても、血中酸素飽和度のモニタリングを受けるべきだ。PCR検査の精度は約70%しかないからだ。アメリカ人の大部分は、このことを知らない。
挿管や人工呼吸器に頼ることを避けるために私たちができることはほかにもある。患者の体位変換(患者をうつ伏せや横に寝かせること)を行うことにより、新型コロナ肺炎で最も影響を受ける下肺と後肺が開くことができる。
酸素投与と体位変換は患者の呼吸を助け、多くの場合、病気の進行を防ぐように見受けられた。カプトによる予備研究では、新型コロナ肺炎が進行した患者4人のうち3人が、この戦略で対処した直後の24時間内に人工呼吸器を必要としなくなったとのことだ。
現在までに、新型コロナによるアメリカ内での死者数は4万600人を超え、ニューヨーク州だけで1万人を超えている。パルスオキシメーターの正確性は100%ではなく、また万能薬でもない。今後も、避けられない死や最悪な結果がなくなることはないだろう。
なぜ特定の患者が重症化するのか、なぜ多臓器不全を発症する患者がいるのか、私たちはまだ完全には理解していない。すでに慢性疾患で衰弱している多くの高齢者や基礎的な肺疾患のある人々には、どんなに積極的な治療を行ってもそれが及ばない場合もある。
しかし、私たちは現在より上手く対処することができる。現在、多くの緊急治療室がこの病気に圧倒されているか、あるいはその状態に陥るまで秒読みの状況にある。無症候性の低酸素症をスクリーニングすることにより、新型コロナ肺炎の初期段階を早期に特定して治療するためのリソースを提供する必要がある。
ウイルスを追跡するのではなく、ウイルスより先回りするのは今だ。
(筆者のRichard Levitan氏は緊急医療医)