今日面接に来てくれたFさんは現在29歳の華人系男性です。身だしなみもパリッとしていて清潔な感じを受けます。今あるソフトウェア開発会社でエンジニアとして働いているのですが、この会社はFさんにとって人生3社目です。入社して半年が経とうしているときにうちの面接を受けに来てくれました。
見た目もしっかりしているし、話し方からも真面目な印象を持ちます。レジュメを拝見しても、書き方はしっかりしているし学歴もまた国立大学卒業と申し分ありません。現在MBA取得のために夜間のコースを取っているとも言います。
何が問題か?確かに29歳で3社目というと日本の感覚では転職回数が多いかも知れませんが、シンガポールでは取り上げて多いわけでもなく、もしかしたら平均くらいかも知れません。一社に3年いる人を探すのが結構大変なときもありますから(笑)。
そんなFさんの「問題」はそれぞれの転職理由を聞いた時に感じました。その転職理由とは、過去の2社そして今回もなんと、「現在の会社に将来性がないと判断した」とのことなのです。「働く環境を変えたい」、「この会社から学ぶものはもう何もなくなった」という理由が多い中で、このFさんの転職理由はある意味“異色”です(笑)。
「Fさん、どうして現在の会社に将来性はないと判断したのですか?」の私の問いにFさんは理路騒然とその理由を説明してくれます。それらは確かに同意できない訳ではないのですが、どうも府に落ちません。ましてや、会社の将来性って正確に当てることって出来ますか?超優良企業が倒産したり、危なそうと言われている会社でも何十年と商売をしていたり、正直誰にもその先は言い当てられないと思います。
そこで今回のFさんの転職理由を私なりに考えますと、「現在の会社には将来性がないから辞めたい」は、実は「現在の会社では私の将来がない。出世する可能性やお給料が伸びる可能性もない。だから辞めたい。」ということのように思えます。つまり本人に能力ややる気がない、会社ではなくて本人に将来がないということの裏返しだと思うのです。
それから後Fさんには、少々くどいと思われましたが(笑)、「外部要因が嫌で転職した場合は、ほとんどが同じことを繰り返す」と、このブログでも何度も触れている話をとうとうとさせてもらいました。だから今回はもう少し頑張って、少なくとも今トライしているMBAが取得できるまで今の職場でやって見ましょう、MBAを取ったらまた状況が変わりますからとFさんに提案しました。Fさん、「人材エージェンシーに来て転職を思いとどまるように言われたのは今回がはじめてです。」と言っていましたが、その後の他愛もない雑談の中の彼の笑顔を見て、「どうやらFさん分かってくれたな。」とそう感じた次第です(笑)。
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