『勤務地シンガポール』

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レジュメは戦略性と思いやりが大事 【心構え編2 思いやりとは?】

2008年01月18日 | 英文レジュメの書き方

 昨日の記事の続きです。
 
 レジュメを書く際の心構えとして大切なもうひとつのポイントは「思いやり」です。誰に対する思いやりかというと、それは「読んでくれる人」に対する思いやりです。もっと現実的な言い方に改めますと、「相手が知りたい情報を書く」ということになります。

 読み手は間違いなく企業の採用担当の方々が多いわけですが、それらの方々が読みやすいような、手間を省けそうな書き方、そして、それらの方々が「真っ先に知りたい」、「見たい」情報を書く、というのが思いやりにつながると思います。

 では、採用担当者の方々がレジュメを読み始める際に「真っ先に知りたい、見たい、情報」というのは何でしょうか。

 それは、良い悪いを別にして性別や年齢などの「個人情報」です。英文レジュメでは通常、「Personal Particular 」または「Personal Data」という項目で表現されているかと思います。レジュメを読む際は、「この人はどんな人かなあ」とあれこれ思いをめぐらせながら読み始めます。当然その思いの中には、人材を募集する際に社内で話し合った「人材像」があります。その「人材像」を頭の中で組み立てるに、年齢や性別は欠かせない情報です。「ああ、この人は男性で(または女性で)○○歳の方なんだ。」と始まり、「じゃあ経験値の方は、自分たちの希望と合っているだろうか。。」と読み進めて行きます。(ITエンジニアなど技術系の場合は、「経験やスキル」を重視し、そこから読み始めることを多々ありますが、それでも最終的には、性別や年齢に戻り、最終判断につなげて行きます。)

 「性別や年齢」などの情報は、米国などでは早くから、日本でも最近は特にセンシティブになっていると聞きます。以前米国に駐在している知人から聞いた話なのですが、かの国では性別や年齢などはレジュメには書かないし、面接で聞いてもいけない、ましてや国籍や宗教などを聞くのはもってのほかと、採用担当者はいつ「差別された」と訴えられるかビクビクしながら人選を行なっているとです。日本でも以前よりはかなり厳しくなっているようですね。シンガポールは、お国柄というか、ある意味、はっきりさせないことには「何も進まない」という合理性優先のためか、まだ米国や日本のようにはなっていません。

 性別や年齢などの個人情報は確かに大切で保護されるべき情報ですが、企業が人材の採用に際して、候補者の性別や年齢を知ることなく採用に踏み切るというのはとても考え難いです。レジュメに書かれてなければ、性別だったら名前から、年齢だったら、「何年に高校を卒業したか」という箇所を調べて年齢を推測していると思います。「そんなこともよりも、もっと自分の経歴や経験を見て貰いたい」という思いもごもっとと思いますが、採用側がどうしてもそこを避けては通れないとするならば、はっきりと書いてあげた方が相手の手間も省けますし、ひとつの「思いやり」だと思います。

 「思いやり」という観点から(英文)レジュメの書き方を考えてみて、そこには「相手が知りたい情報を書く」というのを基本にすると、「読み手はどんな情報を必要なのかなあ」から始まって、「読んでくれる人はどんな人なのかなあ」と、どんどん相手のことや提出先の企業のことが頭に浮かんできます。これはとっても良いことだと思います。そうでないと、レジュメはいたって「自己中心」的なものになってしまいます。それはちょうど、“暗闇で好きな人にウインクしているようなもの”で、「自分は何をしているか分かっているけれども、相手は自分が何をしているか分からない」といった状態です(笑)。


次回は、項目ごとの書き方、また職歴が多い場合の書き方、見せ方について触れたいと思います。お楽しみに(笑)。



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