このブログで、もしかしたら普段の会話の中で「紅茶が好きだ」と言っていたせいか、いや、そう言い続けてきた“お陰”でというか、最近知人友人から紅茶を頂く機会が立て続けにあった。
今日はそのひとつ、先日Iさんがわざわざオフィスまで届けて下さった「日本産の紅茶」。よく見ると「宮崎謹製 堤石紅茶 白玄堂」とある。
結構知らない人が多いことに驚かされるのだが、日本でも紅茶を作っているのだ。
うろ覚えで恐縮だが、日本産紅茶は1900年のパリ万博で好評を博した、と、昔読んだどれかの紅茶の本の一節にあった。その紅茶は九州産だったと思う。
さて今回頂いた白玄堂さんの紅茶も九州産だ。封を切って缶の蓋を開けると、茶葉はアルミ箔の袋に真空詰めにされてあった。それにはさみを入れてそーっと中を覗くと、なんと、メッシュの袋に一回分筒分けて入れられているではないか。これは勿体ない。
ちょうどポットも温まり、お湯も沸騰していたので、迷わず茶葉をメッシュの袋から取り出し直接ポットに入れ、そこに熱湯を注いで蓋をし、茶帽子をかぶせて三分待った。
水色はスリランカ茶でいうとミッドグロウン的なしっかりした色、それでいてカップの底がうっすらと見える。香りを嗅ぐと、最初に甘い香りが鼻をついた。んーん、これはどこかで嗅いだ匂いだとばかり、再度嗅いで記憶を手繰る。思い出せない。まっいっか。どちらかというと、緑茶の香りも一部感じられたし、また台湾系のお茶の感じもした。それもそうだろう。烏龍茶系は軽度醗酵で紅茶は完全醗酵なのだし、それに茶葉は温帯種であろうから香りは似ていておかしくない。
そんなことを考えながら一口喫する。全体的にまろやかな味。ボディーはしっかりしているし渋みも軽度に感じる。それでいて色もしっかりしているから、時間をおいて淹れたものを牛乳で割っても美味しいミルクティーになると思う。
再度口に含む。そして茶がのどを通り過ぎた瞬間に思い出した!そーだ、この香り、そしてこの味は、スリランカ茶でいうと「シルバー・チップ」にとてもよく似ている。でもボディーはシルバー・チップのように甘っちょろくなくとてもしっかりしている。そして前記のように水食も味も水食もしっかりしているでバランスがいい。頂戴したものだからお値段は分からないが、一般的に高価なシルバー・チップよりも断然美味しいぞ!
スリランカなどの熱帯種の茶葉もいいが日本の紅茶もいい!いやはや、いつもながらものづくりにかけての日本の職人さんというか「作り手」の技と思いには頭が下がります。その「作り手」の思いが伝わってくる紅茶でした。Iさん、ともて美味しく頂きました。ありがとう御座いました!
さてと、遠くで猫がないている。もう晩ご飯の時間か。