『知人者智、自知者明。(人を知る者は智(ち)、自(みずか)ら知る者は明(めい)なり。)』
老子(第三十三章)
老子 (岩波文庫) | |
クリエーター情報なし | |
岩波書店 |
三連休最終日の今日は朝早く起きて書の練習をし、その後一年くらい会っていなかった友人と連絡を取りランチを一緒し、午後は家に戻りお茶を入れながら書の練習に勤しむといった一日でした。
昨日購入した金文の字典を使って早速字引をしてみました。まず書きたい字句を選び、活字体をベースに金文を引くといった作業です。これが結構楽しい(笑)。
そうやって金文で書いてみた字句が上の言葉です。老子第三十三章の中の言葉で、「人を知る者は智(ち)、自(みずか)ら知る者は明(めい)なり。人に勝つ者は力あり、自(みずか)ら勝つ者は強(つよ)し。足るを知る者は富み、強(つと)めて行なう者は志あり。その所を失わざる者は久し。死して亡びざる者は寿(いのちなが)し。 」と続きます。
面白いなと思うところは「智」と「明」の対比において老子は「智」よりも「明」を上位に置いているところです。
「他人を知る、理解できる者は智が有り、偉いが智者に止まる。それと較べると、己を知る者は比較にならないほど偉く、明と称せられる。他人と競争し勝つ者は力が有るからで、偉いと言えるがそれに止まる。これに対して私心に打ち勝つ者は本当に偉い。己に足ることを知る者は、財宝を貯めた財産家よりも富者になる。道ー自然に帰依ーする者は、真の向上心に燃えている。だから何時までも立場が揺るがない。このように、死しても朽ち果てない命を永遠と言う。」
さて今週は6月に突入です。「智」よりも「明」であることを目標に今週も精進した生きたいと思います。
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