佐久市 ヤナギダ 趣味の店

長野県佐久市野沢93番地
ヤナギダ☎0267-62-0220

「ほめてあげる」

2020-12-31 12:03:22 | 日記
『三つ叱る前にまず七つ誉めて
やる』
作家の三浦綾子さんが、母親の
人となりを語っていた。

「夕食を終えたとき、幼い弟が母を
手伝おうと思って、お茶碗を四つ
重ねて、茶の間から運んでいこうと
した。

『落としたらいけないから、運ばな
くてもいいよ』と声をかけた私に、
弟は『大丈夫だい』と言い放った。

その瞬間、弟は何かにつまづいたの
か、つんのめって茶碗を取り落とし、
二つの茶碗が割れた。

『だから言ったじゃないの』と私は
叱り、茶碗のかけらを拾いながら
なおも叱り続けた。

母はしきりに弟を慰めていたが、後
で私を物陰に呼んで、『綾ちゃん、
一生自分は茶碗を割らない人間である
かのように人を叱っちゃいけないよ』
と言った。

その言葉にハッとした」
自分のことは棚に上げて、人の欠点
はよく見え叱責するが人間の性です。

でも、叱ってばかりいると、人は
自信を失くして駄目になっていきます。

戦国時代、徳川家康が今川義元の人質
時代に帝王学で習ったものを戦時中の
山本五十六がその言葉を引用したもの
の中に、

『してみせて、させてみて、ほめて
やらねば、人は動かぬ』があり、

七つ誉めてまず相手の心を開き、三つ
叱ってポンと叩いて激励する。これが
人を育てるコツです。

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心の“枝葉”をはらって生きる

2020-12-31 11:57:18 | 日記
仏教では、「捨てる」ことの大切
さを説いているが、煩悩を捨てる
ことはなかなかできない。

駒沢大学の太田久記さんはこう
語っています。

「部屋の前にある大きな楢の木
の枝が、台風で折れてぶらさが
ったままになった。ところが、

冬になって全部の葉が散った後
も、その折れた枝の葉だけは落
ちないのです。

落ち葉とは、枯れることだと思
っていました。しかし、そうでは
ないことを知りました。

木の葉が散るということは、樹木
が生きているからなのです。

捨てることは、生きることだ。
そのことに気づかされました」

何か月も前のことをいつまでも
恨み続けたり、ほんのちょっと
世話したことを恩に着せたり
していませんか?

私たちは、地位だとか財産だと
か、知識だとか教養だとか、

面子だとか、そんなものを自分
の周りにいっぱい飾りつけて
生きています。

それを全部捨ててしまうと、
後に何も残らないようで心
細くなるかもしれませんが、
肝心なのは、その後に残る
裸の自分なのです。

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『何不自由なく育てました』

2020-12-31 11:50:48 | 日記
この頃では、子どもの欲しがる
モノを全部買い与え、したがる
ことは即座にさせ、嫌がること
はさせない親が多い。

そして、「何不住なく育てまし
た」と言う。
が、そのような育て方をされた
子どもは、自分の欲望を抑える
こと、我慢すること、待つこと、
自分で始末すること、人を思い
やることができない。

そんな子どもは、一人で生きて
いけないこの世では、実は「不
自由きわまりない」目に遭うこ
とになる。

そんなことに親は全く気がつい
ていない。
物欲はもちろん、快楽への欲望、
自己主張への欲望など、矢も盾
もたまらず、自分の欲望と対象
との間に、時間的にも空間的に
も距離を置くことのできない

若者たちは、そうやって育て
られたのである。
人間の自由とは、「なんでも自分
の思い通りにすること」ではな
く、いくつかの選択肢の中から
自らの意志によって「選ぶこと」
のできる自由です。

それは、一方を捨てる厳しさと、
選んだことを責任を持ってやり
遂げる義務が生じます。
そんな、考えて選ばせる躾けが今、
失われていると思います。


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