『三つ叱る前にまず七つ誉めて
やる』
作家の三浦綾子さんが、母親の
人となりを語っていた。
「夕食を終えたとき、幼い弟が母を
手伝おうと思って、お茶碗を四つ
重ねて、茶の間から運んでいこうと
した。
『落としたらいけないから、運ばな
くてもいいよ』と声をかけた私に、
弟は『大丈夫だい』と言い放った。
その瞬間、弟は何かにつまづいたの
か、つんのめって茶碗を取り落とし、
二つの茶碗が割れた。
『だから言ったじゃないの』と私は
叱り、茶碗のかけらを拾いながら
なおも叱り続けた。
母はしきりに弟を慰めていたが、後
で私を物陰に呼んで、『綾ちゃん、
一生自分は茶碗を割らない人間である
かのように人を叱っちゃいけないよ』
と言った。
その言葉にハッとした」
自分のことは棚に上げて、人の欠点
はよく見え叱責するが人間の性です。
でも、叱ってばかりいると、人は
自信を失くして駄目になっていきます。
戦国時代、徳川家康が今川義元の人質
時代に帝王学で習ったものを戦時中の
山本五十六がその言葉を引用したもの
の中に、
『してみせて、させてみて、ほめて
やらねば、人は動かぬ』があり、
七つ誉めてまず相手の心を開き、三つ
叱ってポンと叩いて激励する。これが
人を育てるコツです。
やる』
作家の三浦綾子さんが、母親の
人となりを語っていた。
「夕食を終えたとき、幼い弟が母を
手伝おうと思って、お茶碗を四つ
重ねて、茶の間から運んでいこうと
した。
『落としたらいけないから、運ばな
くてもいいよ』と声をかけた私に、
弟は『大丈夫だい』と言い放った。
その瞬間、弟は何かにつまづいたの
か、つんのめって茶碗を取り落とし、
二つの茶碗が割れた。
『だから言ったじゃないの』と私は
叱り、茶碗のかけらを拾いながら
なおも叱り続けた。
母はしきりに弟を慰めていたが、後
で私を物陰に呼んで、『綾ちゃん、
一生自分は茶碗を割らない人間である
かのように人を叱っちゃいけないよ』
と言った。
その言葉にハッとした」
自分のことは棚に上げて、人の欠点
はよく見え叱責するが人間の性です。
でも、叱ってばかりいると、人は
自信を失くして駄目になっていきます。
戦国時代、徳川家康が今川義元の人質
時代に帝王学で習ったものを戦時中の
山本五十六がその言葉を引用したもの
の中に、
『してみせて、させてみて、ほめて
やらねば、人は動かぬ』があり、
七つ誉めてまず相手の心を開き、三つ
叱ってポンと叩いて激励する。これが
人を育てるコツです。