Nonsection Radical

撮影と本の空間

小商いの話

2012年09月15日 | Weblog
この不景気を大企業になんとかしてもらいたいなどと思っていても、大企業には売れるものがないし、アイデアもないしで、待ちの姿勢でグチだけ言っていても仕方ない。
町にある天然酵母のパン屋さんに行くと、店主が暇なのか話しかけてきた。
世間話から段々と天下国家の話に行こうとするので、いやいやそんな事よりも、目の前の商売に目を向けるべきでしょと小商いの話に変える。
商売を始めた頃は、天然酵母パンなど誰も見向きもしなかったというので、その不毛の地に種をまいて現在まで育てたのですねと向けると、自分のしている事が新たな商売であった事を再認識したようで、大きな事業を打ち出す時代ではなく、そういう小さな仕事をたくさん創り出す時代なのでしょうねと応える。
価値の多様化などと言ってはいるが、今でも多くが均一化したものの下で暮らしていて、それで足りない部分があってもあえて目を向けないようにしている。
それはサラリーマンの考えそうな事で、「そんなものは我が社の規模ではできない」と大きな枠組みでしか判断出来ない事から来る。
たくさんの社員を抱える規模では、儲けの少ないものや、新しい事、従来とは違う分野のものなどに手を出すのは、人生の減点になる可能性があるので出来ない。
でも個人で、あるいは少人数で従来にない事をやれば、成功する可能性がないわけではないだろう。
勤め人だとバカにする規模の話かもしれないが、だからこそイケルのではないか。
だいたい現在のサラリーマンが仕事に関して何か他人に言えるものではない。
自らの仕事でさえ、ロクな売り上げも上げられず、売れるアイデアもないのだから。
だからそういう人の”論評”など無視してイイ。
むしろ早々と自分で動いて自分の店なり仕事なりを始めているジョシなどの話が参考になるだろう。
もちろんそういう人達が全員成功しているはずがない。
そんなの当たり前だ。
しかし雨後の筍のように出た中から竹に育つものが現われるのではないのか。
そういうところから活性化は生まれるのではないか。
郊外に大きなショッピングセンターが立つ時代から、街なかに小さなお店が並んで賑わっている時代の方がバラエティに富んで楽しいような気がするけどね。
そういう話をパン屋店主としたかったのだけど、どこまで通じたのだろうかな。






門司港トロッコ列車 潮風号


名古屋市中村区下米野町3丁目25から
コメント
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